NEWS RELEASE:JR&私鉄    4
No.9584 (Re:7596) 【JR西】「自動運転・隊列走行BRT」を11月から公道で実証実験
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2023-09-16 15:15:05
                              2023年9月15日
                          西日本旅客鉄道株式会社
                          ソフトバンク株式会社

  JR西日本とソフトバンクの 「自動運転・隊列走行BRT」開発プロジェクト、
    専用テストコースでの実証実験を完了し公道での実証実験を開始

 西日本旅客鉄道株式会社(以下「JR西日本」)とソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、自動運転と 隊列走行技術を用いたBRT※1(以下「自動運転・隊列走行BRT」)の開発プロジェクトにおいて、2021年10月に開始した専用テストコース(滋賀県野洲市)での実証実験を2023年7月に完了し、社会実装に向けた次のステップとして、2023年11月(予定)から公道(広島県東広島市)での実証実験※2を開始します。

※1 Bus Rapid Transit:バス高速輸送システム
※2 東広島市と連携した取り組みです

1.背景・経緯
 両社は、まちづくりと連携した持続可能な地域交通としての次世代モビリティサービスの実現に向けて、3種類の自動運転車両(連節バス・大型バス・小型バス)を用いた「自動運転・隊列走行BRT」の実証実験を、2021年10月から専用テストコースで行ってきました。また同時に、「自動運転・隊列走行BRT」に関心を持つ自治体などとの対話を継続し、都市拠点などにおける公共交通の機能強化と魅力の向上を目的としてBRTの導入を検討する東広島市との連携を進めてきました。

 このたび、当初計画していた専用テストコースでの実証実験項目の検証が完了したことから、社会実装に向けた検討を進めるための次のステップとして、東広島市において、日本初となる公道での「自動運転・隊列走行BRT」の実証実験を開始します。

2.専用テストコースでの実証実験の成果
(1)要素技術の検証試験の実績
 @バスの自動運転技術
  ・連節バスの自動運転
  ・RTK-GNSSおよび磁石を使用した自己位置推定

  
※GNSS(衛星測位システムの総称)から受信する信号を利用して RTK 測位(相対測位)を行うことで高精度測位を実現する技術

 Aバスの自動運転・隊列走行技術
 ・異なる車種の組み合わせ/順番での自動運転・隊列走行(先頭車レベル3※1、後続車レベル4<sup?※2 相当)
 ・先頭車のドライバーの操作による隊列内の全車両のドア開閉、車内アナウンス
 ・隊列走行での正着制御※3

 ※1 一定の条件下でシステムが全ての運転操作を実行、作動継続が困難な場合は、システムの介入要求などに運転者が適切に対応
 ※2 一定の条件下でシステムが全ての運転操作および作動継続が困難な場合への対応を実行
 ※3 駅・バス停にほぼ隙間なく正確に横付けすること

 B信号・踏切連携
 ・BRTの位置情報に基づいた単一車線区間での交互通行制御
 ・専用道と一般道の交差部を想定した信号・踏切制御
 C運行管理・指令
 ・運行管理システムからの指示による隊列形成・解除
 ・遠隔地からの車内外監視
 ・車両位置に応じた、自動での乗客向け案内の表示・アナウンス
 D通信技術
 ・高い安全性・低遅延のプライベート5Gを使った車車間通信
 ・光無線を使った車車間での直接通信

(2)要素技術を組み合わせた総合試験の実績
 @ダイヤを設定した定常運行試験
 AODD外となる状況を想定した異常時運行試験

 ※Operational Design Domain:自動運転システムが正常に作動する前提となる設計上の走行環境条件

(3)実証実験の実績から得られた成果
 @日本初となる連節バスの自動運転化および自動運転バス車両の隊列走行に成功
 A自動運転、信号制御、運行管理を組み合わせた交通システムのパッケージとして機能させることに成功
 B社会実装に向けて今後向上させる機能や運用方法などの課題を抽出

3.公道での実証実験の概要(予定)
(1)目的
 @自動運転・隊列走行技術の社会実装に向けた課題の検証・洗い出しを行うこと
 A東広島市民をはじめとした方々にBRTや自動運転・隊列走行などの新技術に関心を持っていただくこと

(2)実験区間
 広島県東広島市 JR西条駅と広島大学東広島キャンパスを結ぶ県道・市道(愛称:ブールバール)

(3)実験期間
 2023年11月〜2024年2月

(4)実験車両
 連節バス、大型バス(計2台)

(5)主な実験内容
 @電波状況や勾配などの自動運転に影響を与える走行環境の検証
 A連節バスと大型バスの2台による自動運転・隊列走行の実証走行と課題の検証
 B実証実験の実施によるBRTや自動運転・隊列走行などの新技術に関する社会受容性の変化の測定

 ※レベル2(ドライバーが運転操作の主体であり、システムがアクセル・ブレーキ操作およびハンドル操作の両方を部分的に実行)で実施


(6)試乗会
 東広島市民をはじめとした方々に「自動運転・隊列走行BRT」を体験していただくための試乗会を予定しています。

4.今後の展開
 今後両社は、「自動運転・隊列走行BRT」の社会実装に向けた取り組みを進め、2020年代半ばをめどに自動運転レベル4の許認可取得を目指します。地域のまちづくりの取り組みと連携し、持続可能な次世代モビリティサービスの実現を目指します。


<参考>
 2021年9月27日付のプレスリリース
 「JR西日本とソフトバンク、『自動運転・隊列走行BRT』の実証実験を開始」
 https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210927_01_brt.pdf
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キャプション: 目指す姿とこれまでの取り組み1
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キャプション: 目指す姿とこれまでの取り組み2
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キャプション: テストコースでの検証成果と主な技術1
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キャプション: テストコースでの検証成果と主な技術2
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キャプション: 公道での実証実験の概要(予定)・社会実装を目指して
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