NEWS RELEASE:JR&私鉄    4
No.3270 【JR海】在来線全線区でレーダ雨量を活用した運転規制を導入へ
ほりうち(ccbu8181) 2018-04-05 17:38:49

                           2018年4月5日
                          東海旅客鉄道株式会社


    在来線全線区へのレーダ雨量を活用した運転規制の導入について


 当社の在来線においては、駅などに設置した雨量計を用いて、降雨量が規制値に達した場合に、運転規制を実施し、安全を確保しています。
 現在、雨量計に加えて、気象庁や国土交通省のレーダが捉えた沿線の連続した雨量情報(レーダ雨量)を活用した運転規制を一部線区で試行していますが、このたび、より一層の安全確保を目的として、在来線全線区において雨量計に加えて、レーダ雨量を活用した運転規制を導入します。また、それに伴い、指令におけるシステムの改良を行います。

1.レーダ雨量の概要
・レーダ雨量は、降雨量を直接計測する雨量計と違って、気象庁や国土交通省が地上に設置しているレーダから空中に電波を発射することで、雨の強さを把握するもので、1km四方程度の降雨の状況を面的に観測できます。
・駅などに設置した雨量計に加え、レーダ雨量を活用することで、沿線の降雨状況を連続的に観測でき、これまでカバーしきれなかった狭い範囲の局地的な集中豪雨をきめ細かく捉えて、運転規制をタイムリーに行うことができるようになります。
・2017年7月から、山間部の線区などで、雨量計とレーダ雨量を併用した運転規制を試行しており、集中豪雨を適切に捉えていることを確認しています。

2.システム改良の概要
・現行のシステムでは、雨量計の値が規制値に達した場合、指令員に自動的に知らせることで、運転規制を行っています。
・一方で、現在試行しているレーダ雨量の運転規制は、規制値に達したことを施設指令員と輸送指令員で確認のうえ、運転規制の手続きを行っています。
・今回、在来線全線区へのレーダ雨量を活用した運転規制の導入に際し、レーダ雨量の情報をシステムに組み込むことで、雨量計と同様、指令員に自動的にアラームを発することで、的確に運転規制を実施できるようにします。

3.使用開始時期
 2020年6月(予定)

4.設備投資額
 約4.4億円
撮影日:
撮影場所:
キャプション: レーダ雨量の観測情報(当社の雨量情報モニタ)
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