ほりうち(ccbu8181) 2016-06-24 18:05:37 |
平成28年6月24日
東海旅客鉄道株式会社 東海道・山陽新幹線 次期新幹線車両N700S確認試験車の製作について JR東海では、N700系以来のフルモデルチェンジとなる次期新幹線車両に向けた確認試験車(16両)の製作を決定しました。この確認試験車では、次期営業車両に反映する新技術の最終確認を行います。また、その後は、東海道・山陽新幹線の更なるブラッシュアップを目指し、技術開発を推進する試験専用車として活用します。 1.次期新幹線車両の名称について 東海道・山陽新幹線車両として定着した、「N700」の名称に「S」を付けて、 「N700S」 とします。「S」は、N700系シリーズ中、最高の新幹線車両を意味する“Supremeスプリーム(最高の)”を表しております。 2.「N700S」の主な特長 ○技術開発成果による新技術の採用【別紙1】 @ATCとブレーキシステムを改良し、地震時のブレーキ距離を更に短縮する。 A小牧研究施設の走行試験装置を活用して実用化した「台車振動検知システム」の機能を更に向上する。 B駆動システムに、低損失かつ高温下での動作が可能な次世代半導体「SiC(炭化ケイ素)素子」を採用するとともに、当社が独自に進化させてきた走行風冷却の技術を組み合わせることで、駆動システムの大幅な小型・軽量化を実現する。 これらにより、より一層の安全性・安定性を向上しつつ、更なる省エネルギー化を図ります。 ○徹底した小型・軽量化による「標準車両」の実現【別紙2】 ・小型・軽量化を徹底し、これまで実現できなかった最適な車両の床下機器配置を実現します。 ・床下機器配置の最適化により、16両編成の基本設計をそのまま用いて12両、8両等の様々な編成長の車両を様々な線区に容易に適用させることが可能な「標準車両」を実現します。 ・「標準車両」の実現により、一層高品質な車両を、低コストかつタイムリーに、国内外問わず提供可能となります。 ○更なる環境性能の向上【別紙3】 ・N700系の形状を踏襲しつつ、三次元形状を考慮したシミュレーション技術を活用して進化させた先頭形状(デュアル スプリーム ウィング形)の採用により、トンネル突入時の騒音を低減し、更に車体の平滑化や形状見直しにより走行抵抗の低減も図ります。 ・SiC素子駆動システムの採用、軽量化や走行抵抗の低減により、N700Aと比較して消費電力量を7%削減することを見込んでいます。 3.その他の性能・機能の向上について ○更なる安全・安定輸送の実現【別紙4】 @車両に搭載している機器の状態監視機能を強化するとともに、車両が記録したデータを地上へさらに大量に送信できるようにし、昨年車両所に設置した「車両データ分析センター」において、車両の状態をさらに詳細に分析できるようにします。 また、検修省力化を図る仕組みを導入し、メンテナンス性を向上させつつ、更なる安全性の向上を実現します。 A車内での異常時には、車内防犯カメラのリアルタイム画像を新たに指令等で確認することで、セキュリティを向上させるとともに乗務員の対応を支援します。 ○快適性・利便性の向上【別紙5】【別紙6】 @より制振性能の高い「フルアクティブ制振制御装置」をグリーン車に搭載し、乗り心地を向上させます。 Aグリーン車の全座席に設置していたモバイル用コンセントを普通車の全座席にも設置し、モバイル環境を更に充実させます。 B小型・大容量のリチウムイオンバッテリーを採用することで、これまで架線停電時に使用できなかったトイレが一部号車において使用可能となり、異常時の利便性が向上します。 4.完成時期 平成30年3月(予定) ※次期営業車両(量産車)は、平成32年度を目途に投入する方向で検討を進めています。 |
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