NEWS RELEASE:JR&私鉄    4
No.9443 【JR海】385系量産先行車を2026年度に新製・2029年度量産車投入目標
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2023-07-22 02:03:12
                           2023年7月20日
                           東海旅客鉄道株式会社

    新型特急車両「385系」量産先行車の新製について

 特急「しなの」に現在使用している383系振子式車両の取替えを見据え、新型特急車両「385系」量産先行車の新製を決定しました。385系では、国内最速でカーブを走行可能な383系の速達性を維持しつつ、新たに次世代振子制御技術を導入することで、乗り心地をさらに向上させるとともに、安全性も向上させます。現在、次世代振子制御技術の開発を進めており、2026年度からは量産先行車を用いて、次世代振子制御技術等を確認するための走行試験を実施していきます。

1.特急「しなの」の概要(別紙1、2)
・特急「しなの」は、主に名古屋駅〜長野駅間を走行する特急列車で、振子制御技術等を搭載した383系を使用しています。
・カーブを高速走行するほど、お客様にかかる遠心力が大きくなり、乗り心地が悪くなります。この遠心力を緩和するため、振子制御技術により、カーブを通過する際に車体を傾斜させることで、速達性と乗り心地を両立させています。
・振子制御技術により、383系は国内最速(基本の速度+最大35km/h)でカーブを走行することができます。
 ※「基本の速度」=カーブの緩急に応じて定められている通過速度

2.385系量産先行車の特長
(1)次世代振子制御技術による乗り心地のさらなる向上(別紙3)
・乗り心地のさらなる向上のためには、カーブ開始位置から車体を傾斜させることが重要です。
・385系では、車両とカーブの位置関係を常時監視し、カーブ開始位置をより正確に検知することが出来る次世代振子制御技術を開発・導入します。

(2)安全性の向上
 ・HC85系と同様に、車両機器の稼働状況や故障状況等を遠隔で常時監視する状態監視システム(DIANA)や、車内防犯カメラ等の安全設備を導入します。

(3)その他
・中央本線を走行する315系と車体長・ドア位置を統一します。これにより、開口幅の狭いホーム可動柵を採用できるようになり、低コストでホーム上の安全性を向上させることができるようになります。

3.エクステリア
・「アルプスを翔ける爽風(そうふう)」をテーマに、アルプスのやまなみを颯爽と駆け抜けていく様を表現したデザインとします。また、前面展望を両先頭車に確保し、四季を彩る自然の景観に恵まれた中央本線を味わう旅を演出します。

4.今後の計画
・量産先行車として1編成(8両)を新製します。
・2026年度に量産先行車が完成した後、走行試験を約1年間実施し、次世代振子制御技術等の確認を行います。
・量産車は、2029年度頃を目標に投入する方向で検討を進めています。
撮影日:
撮影場所:
キャプション:
画像サイズ: 997×2821(32%表示)