ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2022-09-12 22:19:56 |
【日本鉄道賞表彰選考委員会による特別賞「先進技術開発」特別賞】
◎東日本旅客鉄道株式会社 「水素ハイブリッド電車HYBARIの開発 〜日本初の水素をエネルギーとする鉄道車両〜」 (選考理由) 我が国の鉄道は、石炭を焚いて蒸気の力で走る汽車によって始まり、その後ディーゼル化や電化が進められてきました。 近年地球環境への関心が高まる中で、カーボンニュートラルの切り札として、CO2を排出せずに水素と大気中の酸素によって電気を発生させることのできる燃料電池に注目が集まっています。鉄道においても自動車の技術と連携し、水素による燃料電池と蓄電池の電気でモーターを駆動して走行する水素ハイブリッド電車HYBARI(ひばり)の本線走行試験に、鉄道150年という節目にあたる2022年から着手をしました。 実用化されれば、非電化区間において送電設備を必要とせずに電化することが可能となり、化石燃料からの脱却によるエネルギーの大変革をもたらすものであること、来るべき水素社会への実現に大きく寄与するものであることから、本事業を高く評価し、ここに「先進技術開発」特別賞を授与します。 【日本鉄道賞表彰選考委員会による特別賞「未来を担うお子さまにエールを!子どもの成長を“見守る”子育て支援」特別賞】 ◎小田急電鉄株式会社 「全国初「小児IC運賃を全区間一律50円化」 〜子育てしやすい小田急沿線の実現に向けて〜」 (選考理由) 全国的にも広く報道され、鉄道業界のみならず各界に大きな影響と革新をもたらした、「小児IC運賃全区間一律50円化」。 小児子育て世代がご家族で出かける際に恩恵を受けるだけでなく、小学校高学年を中心とした“子ども達だけでの利用促進”にもつながり、鉄道を通じた社会的な学びの場を提供する側面からも評価すべき取り組みです。 運賃の低廉化についての報道が目立つ一方で、駅を中心とした現場の職員の皆様に、お子さまに対する接客サービスの教育を実施するなど、ハードだけでなくソフト面での取り組みにも尽力されています。 また、小児用ICカードにサービスを集約することで、その普及とSDGsへ寄与する一面もあります。 少子高齢化社会への提言と、日本の未来を担う世代への橋渡しを考慮した革新的なサービスが、運賃のみならず総合的な視点から幅広く伝播することを期待して、ここに「未来を担うお子さまにエールを!子どもの成長を“見守る”子育て支援」特別賞を授与します。 【日本鉄道賞表彰選考委員会による特別賞 「列車混雑率のリアルタイムで高精度の見える化技術」特別賞】 ◎東京地下鉄株式会社 「列車混雑計測システム 〜鉄道業界初!デプスカメラと人工知能(AI)を用いて 列車内の混雑率を号車ごとにリアルタイム算出〜」 (選考理由) 列車内の混雑を緩和、平準化することは都市鉄道において解決すべき大きな課題の一つであり、様々な取り組みが行われています。本技術開発では、駅に設置した奥行き情報を取得できるデプスカメラを利用して車両の画像を取得し、畳み込みニューラルネットワークにより分析して、リアルタイムで列車の混雑情報を提供することができます。車両通過後、約4秒で号車ごとに1%刻みの混雑率を高精度で算出可能となっています。本技術を活用した利用者への混雑情報の提供により、より快適な移動の実現が期待できると同時に、混雑データを積極的に活用した列車運行計画の立案に大きく寄与するものと考えられます。 以上のことから、本技術開発を高く評価し、「列車混雑率のリアルタイムで高精度の見える化技術」特別賞を授与します。 |
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