NEWS RELEASE:JR&私鉄    4
No.9578 【国土交通省】第22回「日本鉄道賞」新横浜線、特別賞に只見線ほか
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2023-09-16 00:56:47
[出典:国土交通省ホームページ]
国土交通省                         Press Release
Ministry of Land,Infrastructure,Transport and Tourism

                            令和5年9月15日
                         鉄道局鉄道サービス政策室

     第22回「日本鉄道賞」の受賞者が決定しました!


【日本鉄道大賞】
○独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構、相模鉄道株式会社、東急電鉄株式会社
 「新横浜線開業!つながる!相鉄線・東急線
   〜総延長約250kmにおよぶ広域鉄道ネットワークの形成〜」

【日本鉄道賞表彰選考委員会による特別賞】
○只見線利活用推進協議会
 「ふたたび、はじまる。再会、只見線」
○四国旅客鉄道株式会社
 「公共交通ネットワークの四国モデル追及に向けた鉄道とバスの連携施策について」
○東京地下鉄株式会社
 「世界の鉄道関係者向けオンライン講座「Tokyo Metro Academy」開講
              〜鉄道運営のノウハウと経験を世界に紹介!〜」
○日本放送協会、株式会社NHKグローバルメディアサービス
 「日本の鉄道の魅力を世界に発信!
         NHKワールドJAPANの英語番組「Japan Railway Journal」」


 「日本鉄道賞」は、「鉄道の日」創設の趣旨である鉄道に対する国民の理解と関心を深め、国民の強力な支持を得るとともに、鉄道の一層の発展を期することを目的としており、鉄道に関する優れた取組に対して表彰するものです。

【選考の方法】
 日本鉄道賞表彰選考委員会において、各応募書類(計20件)の評価により、ヒアリング対象案件(計8件)をスクリーニング。応募者よりオンラインでのヒアリングを行い、改めて各委員が評価・議論の上、選考を行い、受賞者が決定されました。選考理由については別紙をご参照下さい。

【日本鉄道賞表彰選考委員会委員】(50音順 敬称略)
     ^井 貴志((有)マシマ・レイルウェイ・ピクチャーズ会長)
 委員長 古関 隆章(東京大学大学院工学系研究科教授)
     久野 知美(フリーアナウンサー/タレント)
     竹内 健蔵(東京女子大学現代教養学部国際社会学科教授)
     綱島 均 (日本大学生産工学部機械工学科教授)
     中村 直美((株)交通新聞社 常務取締役)
     原  潔 ((一社)交通環境整備ネットワーク代表理事)
     村田 茂樹(国土交通省鉄道局長)



(別紙)

【日本鉄道大賞】
◎独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構、
 相模鉄道株式会社、東急電鉄株式会社
 「新横浜線開業!つながる!相鉄線・東急線
       〜総延長約250kmにおよぶ広域鉄道ネットワークの形成〜」

(選考理由)
 コロナ禍による鉄道運営の困難の中でも着実に準備と建設作業が進められた結果、本年春のダイヤ改正から、相鉄・東急直通線が開業しました。そして、新横浜駅・新綱島駅の営業も開始されました。これは、建設を担う鉄道・運輸機構、営業主体である相模鉄道・東急電鉄、そしてそれらと相互直通運転を行っている鉄道事業者の協力と尽力の賜物です。
 特に、環状2号線・市営地下鉄直下に大規模な新横浜地下駅を設けたこと、狭隘地で新綱島駅を施工したこと、既存鉄道施設を有効活用するために営業を継続しつつ進めた日吉駅や東横線高架下工事を実現したことなど、最先端技術と細心の注意により進められた建設工事は、秀逸と認められます。また、東横線で6社、目黒線で5社局、計17種にわたる相互直通車両をもつという複雑な条件のもと、安全かつ安定的な運行を実現するため、綿密な調整と訓練が不可欠でした。こうした課題も乗り越え、7社局14路線の統合的な輸送ネットワークが実現したことは特筆すべきことです。さらに、新横浜駅での東海道新幹線との接続を考察したダイヤ上の工夫や、需要促進を図り認知度を向上するための努力も、令和時代の旅客目線の取り組みとして顕彰に値します。
 これらの結果として、首都圏大ネットワークの重要な一部をなす広域の利便性の高い統合的列車運行が実現したことは、私達の都市生活の質向上に向けた明るい未来を示してくれるものです。
 以上により、本事業を特に高く評価し、ここに日本鉄道大賞を授与します。



【日本鉄道賞表彰選考委員会による特別賞
      「未来へつながる、希望の鉄路」特別賞】
◎只見線利活用推進協議会
 「ふたたび、はじまる。再会、只見線」

(選考理由)
 2011年7月の新潟・福島豪雨で不通となった只見線。この度、廃線の危機を経て上下分離方式により11年3ヶ月ぶりに全線開通されました。
 運転再開にあたり、沿線各市町村で「只見線に手をふろう条例」を制定するなど、沿線住民が一丸となっておもてなしを実施。その模様は全国的に大きく報道され、災害前より利用客が増加するなど、早くも具体的な成果を挙げられています。
 今年6月には、風光明媚な沿線を活かし、えちごトキめき鉄道の観光列車「雪月花」が乗り入れるなど、驚きの挑戦に目が離せません。
 2027年に向けての利活用計画も興味深く、これからの災害復興のロールモデルになる価値のある全線開通といえるでしょう。
 これからも、地域の暮らしや文化・産業を支え輝かせる日本一の「地方創生路線」を目指し、益々進化した姿に期待を込めて、ここに「未来へつながる、希望の鉄路」特別賞を授与します。


【日本鉄道賞表彰選考委員会による特別賞
      「ローカル鉄道の生き残り戦略」特別賞】
◎四国旅客鉄道株式会社
 「公共交通ネットワークの四国モデル追及に向けた鉄道とバスの連携施策について」

(選考理由)
 ローカル鉄道は人口減少社会において自動車の普及も伴って利用者が激減し、存続が危ぶまれています。そうした中で四国の牟岐線は、本来競合関係にあるはずのバス会社と連携し、移動手段をシームレスにつなぎ合わせる利便性の高いサービスを供給するビジネスモデルを確立しました。バス会社との事前の入念な打ち合わせ、社会実験を繰り返して来たことも成功の一因です。しかし、このモデルは単に事業者の努力によるものでだけではなく、独占禁止法の特例措置という立法からの支援、そして国土交通省の協力も受けた、あらゆる方面からの協調・連携がなされたものであることも特筆されるべきことです。このモデルは赤字に苦しむローカル鉄道に1つの貴重な生き残り戦略を提示しているものであり、地域の快適なモビリティ・サービスの展開を期待させるものです。
 以上のことから、本モデルを高く評価し、「ローカル鉄道の生き残り戦略」特別賞を授与します。


【日本鉄道賞表彰選考委員会による特別賞
      「鉄道先進国・日本!を広く海外に紹介・貢献」特別賞】
◎東京地下鉄株式会社
 「世界の鉄道関係者向けオンライン講座「Tokyo Metro Academy」開講
             〜鉄道運営のノウハウと経験を世界に紹介!〜」

(選考理由)
 東京地下鉄株式会社は、95年以上にわたり培ってきた都市鉄道の安全・安定運行を支える豊富な経験と知識を活かして、世界各都市の持続可能な発展に貢献するため、世界の鉄道関係者を対象としたオンライン講座「Tokyo Metro Academy」を開講しました。
 スタートはコロナ禍の2021年6月。「混雑路線における定時性の改善」「列車の走行安全性」「省エネルギー」「駅商業ビジネス」など10分野17トピックの無料のオンライン講座を通じて幅広く紹介することで世界の鉄道関係者の抱えるニーズを丁寧に調査されました。
 参加者の声を活かしながら、その後、テーマを絞った本格的な有料講座を開講。対象者のレベルに応じ3つのコースを設けるなど工夫を重ねられ、2022年度末の累計で46カ国1,076名の鉄道関係者が聴講し、有料講座においては8割からExcellent(高評価)を獲得。2023年11月には対面・現場視察を行う初めての「訪日研修」も計画されており、よりリアルな反応が楽しみなところです。
 鉄道先進国・日本の国際貢献の一翼を担う取り組みとして、さらなる発展と交流の広がりを期待して、ここに「鉄道先進国・日本!を広く海外に紹介・貢献」特別賞を授与します。


【日本鉄道賞表彰選考委員会による特別賞
      「日本の鉄道の魅力を広く海外に発信・貢献」特別賞】
◎日本放送協会、株式会社NHKグローバルメディアサービス
 「日本の鉄道の魅力を世界に発信!NHKワールドJAPANの英語番組
                    「Japan Railway Journal」」

(選考理由)
 日本の鉄道は、「安全・正確」、そして「より早く・より快適」に旅することができる最適な乗り物です。
 「Japan Railway Journal」は、これまでJR・民鉄・第三セクターなどから、より楽しい旅が出来るように豪華クルーズトレインや風光明媚な車窓を眺めながら各地域の食事やお酒・スイーツなどが味わえる観光列車など色々な要望に合わせた個性豊かな車両を取り上げています。そして、最新のテクノロジーを駆使した次世代新幹線の試験車両ALFA-X(アルファエックス)やリニア中央新幹線。また、世界初の阿佐海岸鉄道のDMV(レールと道路を走ることができる車両)など各地方鉄道まで日本の鉄道の魅力を多角的に世界へ発信してくれたのです。
 この番組は、日本の鉄道の面白さを知り、是非この列車に乗って旅してみたいと思う訪日客が、鉄道に対する興味を深めるとともに、日本の鉄道に対する親しみを増すことに貢献してくれました。
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