NEWS RELEASE:JR&私鉄    4
No.9149 【東武】温室効果ガス削減で再エネ省エネ機器を導入・省エネ運転を実施
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2023-03-11 01:55:46
TOBU NEWS RELEASE
東武鉄道株式会社

                          2023年 3月10日

 政府の温室効果ガス削減目標46%の達成と更なる削減を実現します
           温室効果ガス削減に向けて
     再エネ省エネ機器導入・省エネ運転に取り組んでいます


                            東武鉄道株式会社
 東武鉄道(本社:東京都墨田区)では、鉄道における電力使用量の計画的な削減を図ることで、2030年度における温室効果ガスであるCO2排出量を約50%削減(2013年度比)する見込みです。
 電力使用量削減の取組みとして、列車の回生エネルギーを駅の照明等の電力に変換する電力回生インバータ装置を設置します。さらに、運転履歴ビッグデータの解析によって抽出された、定時性と省エネ性を両立した目標走行パターンに沿った省エネ運転を試行します。また、東武アーバンパークラインに2024年度導入予定の新型車両において、本格搭載としては民鉄初となる同期リラクタンスモータを採用した車両推進システム※(SynTRACS(R)およびリチウムイオン二次電池SCiBTMとSIV装置を組合わせた車上バッテリシステムを搭載します。以上の様々な取組みを進め、政府目標の達成と更なる削減を進めていきます。

※東京地下鉄2022年11月10日公表「世界初鉄道用「同期リラクタンスモーターシステム」による省エネ化を実現」と同一システムであり、従来誘導モータと比較して約18%の省エネ化が実現可能を確認している。

 東武グループでは、引き続き各事業における温室効果ガスの削減を推進するほか、再生可能エネルギーの積極的な活用も実施し、サステナブルな社会・企業を目指してまいります。詳細は別紙のとおりです。

※お問い合わせは、東武鉄道お客さまセンター TEL03−5962−0102


<別 紙>

1 車両推進システムSynTRACS(R) *1
 同期リラクタンスモータ (SynRM *2)と駆動用インバータ (フル SiC *3素子採用)で構成されます。

(1)同期リラクタンスモータ SynRMの特長
 従来車両で用いられる誘導モータと比較して、発熱損失が少なく高効率であり、電動機出力を増加して回生ブレーキ領域を拡大し、消費電力量を低減します。永久磁石同期モータと比較しても、レアアースである永久磁石が不要となり回路もシンプルなものとし省保守化も実現します。

(2)駆動用インバータにはフル SiC素子を採用
 フル SiC素子を採用することで、駆動用インバータの電流容量の増加による SynRMの高出力化と電力損失の大幅な低減を実現します。


2 リチウムイオン二次電池 SCiBTM*4と SIV装置を組合わせた車上バッテリシステム

(1)リチウムイオン二次電池 SCiBTMの特長

 一般的な同型電池と比べ、異常発熱や発火を起こしにくい高い安全性、2万回以上の充放電が可能な長寿命、急速充電性能、低温性能等の特長があり、列車の回生ブレーキにより発生する短時間の大電力を効率よく充電します。

(2) 二次電池と SIV装置の組合わせ
 二次電池と SIV装置(補助電源装置 )とを組合わせることにより、列車の回生ブレーキで得られる電力を、架線に戻すことなく自車の SIV装置を介して、少ない損失で二次電池に充電します。また、蓄えた電力は列車の制御や空調などに使用する電力の一部として再生し供給することで、省エネに貢献します。また、 SIV装置故障時には二次電池から補助電力の供給を行うことで、列車運行を支障することのないように冗長性を確保します。

3 電力回生インバータ装置
 列車のブレーキ時に得られる直流電力のうち、他の列車へ吸収されず余剰となった電力をインバータにて交流電力に変換し、駅構内の照明や空調設備などにその電力を供給する設備で、この装置を導入し今まで消費できなかった回生エネルギーを有効活用することで、使用電力量の削減を図ります。


*1 SynTRACS:Synchronous reluctance motor and inverter TRACtion System(同期リラクタンスモータシステム )
*2 SynRM:Synchronous Reluctance Motor(同期リラクタンスモータ )
*3 SiC:Silicon Carbide(炭化ケイ素 )
*4 SCiB:東芝リチウムイオン二次電池 SCiBTM


                                  以 上
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