NEWS RELEASE:JR&私鉄    4
No.6043 (Re:6041) 【国土交通省】[参考]静岡県からの有識者会議の委員候補者(案)
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2020-04-16 22:28:43
参 考

                            令和2年4月10日
国土交通省鉄道局 御中
                                静岡県

        有識者会議の委員候補者(案)について

 リニア中央新幹線静岡工区に係る有識者会議の「委員候補者(案)」について、別添のとおり回答する。
 この委員候補者(案)は、12名の応募の中から、厳正なる審査の結果、選ばれた2名である。
 貴省におかれてはこの委員候補者(案)を踏まえ、1月30日に貴省に申し入れて合意を得た五項目(会議の公開、全47項目の議論、JR東海への指導、委員の中立公正、座長の中立性)に基づき、改めて委員の選定を行っていただきたい。
 また、有識者会議の開催時期や方法については、現在の感染症拡大防止に向けた社会状況を十分勘案の上、改めて御提案いただきたい。

 南アルプス並びに大井川水系の生物多様性の保全は、水の戻し方にも関わる極めて関連性の高い問題であり、47項目の中に位置付けられるテーマでもある。
 それゆえ、生物多様性の問題に係る有識者についても、専門家はどういう方なのか、またどなたを座長にするのか、委員構成(案)を双方が合意した上で公表しておくことは、中立公正を担保するために、極めて重要である。
 そこで、水循環に関する委員候補者と併せて、生物多様性を議論する場合の座長・構成委員(案)の「全員」を構成員名簿として明記していただきたいことを改めて申し上げる。

 なお、中下流域の水資源への影響が出たときの補償の件は大変重要な案件であるため、影響評価の方法や評価期間等については、有識者会議において議論いただきたい。
 また、リニア沿線の本県以外の他の地域でも、トンネル工事等により水資源に影響が出る可能性があることから、リニア沿線の他の地域に対しても本県と同一の補償方針を適用するよう、貴省からJR東海に対して指導していただきたいことを申し上げる。


有識者会議委員候補者一覧


氏  名 いなばきくお
     稲場 紀久雄
所  属・NPO法人日本下水文化研究会代表(理事長)
    ・水循環基本法を“動かす”国民運動協議会事務局長
専門分野・環境科学
    ・生命環境経済学
    ・衛生工学
最終学歴 京都大学工学部衛生工学科(京都大学工学博士論工博第807号)
審議会等の所属
    ・長野県下水道あり方委員会委員(2003)
    ・水制度改革国民会議理事(2008)
    ・水循環基本法フォローアップ委員会事務局長(2014)
    ・水循環基本法を“動かず国民運動協議会事務局長(2018)
受賞暦・研究実績等
    ・土木学会出版文化賞(2017)
    ・瑞宝小綬賞(2011)
    ・「水」新大賞(1977)
    ・下水道協会論文奨励賞(1969)
    ・「雨天時下水の水量水質制御に関する研究」京都大学工学博士
推薦理由 水制度改革国民会議理事として、水循環基本法の成立に尽力されており、現在も水循環基本法を“動かす”国民運動協議会事務局長を務めており、水循環に関する見識が高い。



氏  名 くらじこういちろう
     蔵治 光一郎
所  属・東京大学大学院農学生命科学研究科
専門分野・森林水文学
    ・森林流域管理学
最終学歴 東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了
審議会等の所属
    ・水循環基本法フォローアップ委員会委員(地下水分科会長)
    ・国土交通省中部地方整備局豊橋河川事務所 矢作川流域圏懇談会 副座長(地域部会山部会 座長)
    ・愛知県 長良川河口堰最適運用検討委員会委員
受賞歴・研究実績等
【主な著書・編著】
 「緑のダムの科学」、『森の「恵み」は幻想か』、『「森と水」の関係を解き明かす』など
【大井川に関する研究業績】
 蔵治光一郎・溝口準平(2007)発電ダム建設に伴う大井川の流況の変遷.水文・水資源学会誌20:303−311
推薦理由
    ・水循環基本法フォローアップ委員会委員において(地下水分科会長)を務める。
    ・大井川に関する研究業績があり、大井川流域の水問題に関する事情にも精通している。
    ・源流部における水循環に精通している。