ほりうち(ccbu8181) 2019-01-25 18:57:26 |
2019年1月25日 東海旅客鉄道株式会社 次期新幹線車両「N700S」量産車の仕様および投入計画について 次期新幹線車両「N700S」は、これまで積み上げてきた技術開発の成果を取り入れ、安全性・安定性の向上、異常時対応力の強化、快適性・利便性の向上、様々な編成長を容易に構成できる「標準車両」等の特長を有しています。 これまでのN700S確認試験車による走行試験結果を踏まえ、2020年度からN700系の置き換えとして投入する量産車の仕様および投入計画を決定しましたのでお知らせします。また、営業運転の開始時期は、2020年7月を予定しています。 1.量産車の主な仕様 (1)安全性・安定性の向上【別紙1、2】 @地震時のブレーキ距離短縮 ATCとブレーキシステムを改良し、地震時のブレーキ距離をN700Aタイプから5%短縮します。 A着雪防止対策の強化 台車カバーの形状変更や融雪ヒーター等の着雪防止対策を採用し、列車遅延を低減します。 B状態監視機能の強化 大容量のデータ通信を実現し、これまでより詳細な機器データを車両データ分析センターに集約します。これらのデータを用いて、より高精度に各機器のモニタリングを実施し、故障の予兆の段階で調査修繕を行うことで、未然に故障を防止します。 また、将来の検修作業の省力化にも活用します。 (2)異常時対応力の強化【別紙3、4】 @バッテリ自走システムの搭載 バッテリ自走システムを高速鉄道で初めて搭載し、自然災害等による長時間停電時においてもお客様の避難が容易な場所まで自力走行が可能となります。 A防犯カメラの増設 N700Aタイプの防犯カメラ設置箇所に加え、客室の天井にもカメラを設置し、車内におけるセキュリティを強化します。 B通話装置の機能強化 緊急時にお客様と乗務員が通話できる装置を、指令所の係員とも通話ができるように改良します。また、装置を増やすとともに、お客様に分かり易い客室内に設置し、異常時の即応体制を強化します。 C停電時におけるトイレ機能の確保 自然災害等で長時間停電した場合でも一部トイレの使用を可能にします。 (3)快適性・利便性の向上【別紙5】 @フルアクティブ制振制御装置の搭載 より制振性能の高い「フルアクティブ制振制御装置」をグリーン車、先頭車およびパンタグラフ搭載号車に搭載することで、乗り心地を向上します。 Aモバイル用コンセントの増設 モバイル用コンセントを全座席に設置し、利便性を向上します。 (4)ランニングコストの低減【別紙6】 @消費電力量の削減 走行抵抗を低減した先頭形状(デュアル スプリーム ウィング形)の採用や次世代半導体「SiC素子」の駆動システムへの採用により、消費電力をN700Aタイプから6%削減します。 A検修作業の省力化 パンタグラフやブレーキ装置の摩耗部品を長寿命化し、交換周期を約2倍に延伸することで、検修作業の省力化を実現します。 2.投入計画 ┌───┬────┬────┬────┬──┐ | 年度 |2020|2021|2022| 計 | ├───┼────┼────┼────┼──┤ |編成数| 12 | 14 | 14 |40| └───┴────┴────┴────┴──┘ 3.工事費 約2,400億円(車両製作費用、補修部品の費用等) 4.その他 ・N700Sの一部の編成には、次期軌道状態監視システムを搭載します。 ・既存のN700AタイプにN700Sの一部機能を追加する改造工事を実施します。 ※「4.その他」に記載した工事の費用は、「3.工事費」に含まれていません。 |
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