ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2009-09-18 21:59:20 |
この草軽電鉄のDVDを鉄道フォーラム宛にもいただきましたので、見てみました。
> 秘蔵映像を完全収録。DVD(特製ブックレット付)で解禁です。 と記されている通り、実に貴重な映像がしっかりと記録されています。 全編ではないものの、カラー映像が多いことも特筆されるでしょう。 日本初の総天然色映画と言われる木下恵介・高峯秀子らが出演している「カルメン故郷に帰る」の舞台になったのも草軽電鉄ですから、この早期に廃止された鉄道は、意外にもカラー映像に恵まれていたとも言えそうですね。ちなみに、「カルメン故郷に帰る」の制作は1951年、一方、このDVDの映像はそれよりもう少し後のようです。とはいえ、廃止が1962年ですから、営業中の映像は1962年以前ということになりますね。 驚くのは、音も入っているということです。 当時、トーキーの8mmフィルムカメラはないと思うのですが、どうでしょう。 別途録音したとしても、1951年発売のオープンリールのデンスケを購入するというのは、かなりの費用だったはずで、いったい、どのようにして? と疑問に感じます。 もっとも、同じ音源をあちこちにアフレコしているようで、その点で折角のリアリティが若干減退してしまっている感じがします。 また、全体に8mmフィルムの再生速度が速いようで、当時の雰囲気を感じるにはちょっと忙しい感じがしました。 DVDのパッケージ内についている特製ブックレットの印刷は高級で、しっかりした当時のモノクロ写真が実にきれいに再現されています。 惜しむらくは、これだけの費用をかけるなら、本編連動でもっと資料的価値が高い内容にもっていけば・・・といったところでしょうか。本編はストーリー性に乏しく、貴重な映像をつなぎ合わせた程度。資料的な価値ある解説がナレーション、ブックレットのいずれにも多くないのが残念です。映像の構成やナレーションにももっと工夫が欲しかった感じです。 ところで、雪の中を走る映像は、よくぞ動画でここまで撮ってあったと驚きます。 また、廃止後の映像が後半のかなりの部分を占めていますが、そこではレール・架線柱・架線・枕木等の撤去の様子が克明に記録されていて、これはとても貴重な映像と感じました。 草軽電鉄に思い入れのある方には是非ご覧いただきたいものですが、1万円弱の価格に見合った内容かどうかは、まさに見る方によって変わってきそうなDVDでした。 なお、鉄道フォーラム宛に3本のモニター版をいただいています。 9月21日(月)締切と間もなくですので、ご希望の方はこの発言のコメント元の発言(#958)後半をご覧のうえ、ご応募下さいね。お待ちしています。 鉄道フォーラム・マネジャー 伊藤 博康 |
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