メディアプラザ:書籍・DVD など5
No.1143 【学研新書】新刊:「超」図説講義 鉄道のひみつ 川辺謙一著
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2010-03-21 22:21:04
学研パブリッシング社から、新刊の発刊案内が参りましたのでここにご紹介いたします。なお、内容から本館「NEWS RELEASE:全般」「メディアプラザ」とともに倶楽部鉄道フォーラムの「混合列車」でもご案内いたします。
鉄道フォーラム・マネジャー 伊藤 博康



2010年3月吉日
(株)学研パブリッシング
 教養実用出版事業部

 学研新書
 「超」図説講義 鉄道のひみつ
 川辺謙一/著

この3月19日、小社より下記書籍が刊行の運びとなりました。

タイトル: 学研新書 『「超」図説講義 鉄道のひみつ』
本  文: 224頁
定  価: 720円+税
図書符号: ISBN978-4-05-404512-5
学研新書のホームページ http://gakken-publishing.jp/shinsyo/

電車の車体はじつは上に反っている!?
車両からレールまで!
「見る目」が変わる全7講

●電車はなぜハンドルを切らずに曲がれるのか?
●線路にはなぜ石が敷いてあるのか?
●自動改札機は通る人の身長まで測っている!?
●新幹線の架線はジグザクに張ってある!?

車両からレールまで、ファンも知らない意外な事実をふんだんに盛りこみ、約70点のオドロキのイラスト図解とともにわかりやすく解説するまったくあたらしい鉄道入門書!

川辺謙一(かわべ けんいち)
一九七〇年三重県生まれ。東北大学工学部卒、東北大学大学院工学研究科修了。化学メーカー勤務後、フリーランスのライター・イラストレーターとして活動。本書ではイラストも担当。著書に『[超図説]鉄道車両を知りつくす』(学研)、『図解新世代鉄道の技術』(講談社ブルーバックス)などがある。また、週刊「鉄道絶景の旅」(集英社)の記事「実物写真で観るにっぽん名列車図鑑」を全四〇週にわたって担当、好評を博す。
 川辺謙一 Website http://www.kawaberry.com


講義を始めるにあたって

 鉄道は交通機関のひとつにすぎません。しかし、多くの人にとって、それ以上の存在になったようです。大宮の鉄道博物館は相変わらず盛況であり、豪華寝台列車の旅や乗りつぶしの旅、普通列車を乗り継ぐ旅など、さまざまなスタイルの旅を楽しんでいる方もたくさんいます。
 この講義は、こうした方々、つまり最近になって鉄道に興味をお持ちになった方々をまず第一の聴き手として想定した、「鉄道入門講義」です。
 もう少し具体的に言いますと、「そんなに詳しく知らなくてもいいけど鉄道の基本的なことは知っておきたい」「鉄道の旅に出かけるときに、車両や線路のどういった部分に注目すればよいのか知りたい」といった方々を対象にしています。
 書店にはたくさんの鉄道関連書が並んでいますが、知識豊富な鉄道ファン向けのものか、旅や車両といった限られたジャンルを採り上げたものが多く、鉄道というシステム全体を俯瞰的に扱ったわかりやすい入門書が意外と見あたりません。
 かつて私が子供だったころは、「鉄道の車両はなぜ鉄のレールの上を鉄の車輪で走るのか」といった説明がイラストとともに紹介されているような本があり、わくわくしながら読んだ記憶があります。じつは鉄道を知る上で、もっとも大切なのが、こうした根源的、本質的な問いに対する知識です。車両の種類や路線の名前などを憶えることも、もちろん鉄道の楽しみ方のひとつではありますが、鉄道とは何かを知る上ではあくまでも枝葉の部分にすぎないのです。
 そこでこの講義では、顛末と思われることは極力切り捨て、「本質的に大事」だと思われることに絞って話を進めていきます。講義は全7講から成り、さらに21の項に分けて進めていきます。
 また、聴講していただくみなさまによりお楽しみいただけるよう、「へえー」と思っていただけそうなエピソードや事実をふんだんに盛り込みました。あわせて、より理解が深まるようイラストもたくさん載せました。このイラストも私が描いています。
 さて、さきほど講義の「第一の聴き手」について、最近になって鉄道に興味をお持ちになった方々と言いましたが、じつは、この講義は、昔からの鉄道ファンの方にもぜひ聴いていただきたいと思っています。それは、さきほど話しましたように、本書には鉄道専門誌にもあまり紹介されていない事項をたくさん盛り込んでおり、ファンの方にも新しい発見をしていただけると思うからです。
 さて、前置きがすこし長くなりました。それでは早速講義を始めましょう!


目 次
議義を始めるにあたって 3

第1講 線路のひみつ 13
1 「二本のレール」の原点は古代の石畳道路にあった 14
2 レールの断面形状と恐竜の骨の意外な関係 23
3 線路にはなぜ石が敷いてあるのか 29
4 レールの幅はなぜ中途半端な値なのか 38

第2講 車両運動のひみつ 51
5 なぜハンドルを切らずに曲がれるのか 52
6 なぜ鉄の車輪に鉄のレールなのか 60

第3講 車両構造のひみつ 73
7 電車の車体は、じつは上に反っている 74
8 ドアがない電車がある 84
9 日本ではなぜ圧倒的に電車が多いのか 96

第4講 電車のひみつ 107
10 新幹線の架線はジグザグに張ってある 108
11 「プリウス」には電車の技術が使われている 117
12 銀色の電車が増えたのはなぜか 125
13 新幹線はなぜ「へんな顔」をしているのか 136
14 一瞬で混雑率を算出する電車がある 144

第5講 構造物と施設のひみつ 153
15 ムシから学んだトンネルの掘り方がある 154
16 鉄橋の鉄骨はなぜ三角形に組んであるのか 163
17 全長135メートルもの巨大な分岐器がある 168

第6講 運用のひみつ 177
18 「鉄道ダイヤ」が日本の暦を変えた 178
19 新幹線の線路にはなぜ信号機がないのか 189

第7講 改札ときっぶのひみつ 195
20 自動改札機は通る人の身長まで測っている 196
21 ICカード式乗車券の意外と知られていない話 208

講義を終えて 216

主要参考文献 219
撮影日:
撮影場所:
キャプション:
画像サイズ: 309×493(原寸表示)