ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2010-05-12 18:44:35 |
昨日、名古屋で RAILWAYS の試写会がありましたので、見てきました。
鉄道ものの映画としては、なかなか良くできています。 特に、製作総指揮をされているロボットの阿部社長ならではの鉄道へのこだわりで、上り列車と下り列車の使い分けが、走行シーンも含めて一切間違いがない点は特筆されるかと思います。一般的には、視覚効果を優先して編集するため、下り列車に乗ったのに走行シーンは上り列車だったり、発車後に乗車駅より手前で撮影した走行シーンが使われたりということがありますよね。でも、そういうことが一切ありませんでした。光の当たり具合にも時系列のこだわりが感じられ、まさに完璧です。 もちろん、一般営業から長らく遠ざかっているデハニ50が旅客輸送に使われながら、その他の車両は現役車両だというような矛盾はあります。でも、これは判ったうえでの矛盾ですから、あたかも現役車両かのように改装された、デハニ50の最後の活躍の様子を記録した映画と思えば、暖かい気持ちで見られました。 京王電鉄の訓練センターの様子を見られたり、冒頭では五反田付近と思われる高層ビルから大崎付近の山手線・蛇窪信号所を含む一帯をN700系が横切る大俯瞰が見られるなど、一畑関係以外にも鉄的な見どころがありました。 驚いたのは、こんな一般向けの映画でありながら、中井貴一が扮する主人公筒井肇が一畑の運転士試験を受けるに際して、会社幹部が 「ただの鉄じゃないの?」 と言い放ち、さらに筒井肇の娘役の本仮屋ユイカ扮する幸が雲州平田の工場へ行った際に、少し職場を見ていっても良いかと聞いたときに 「あんた鉄子さん?」 とそこにいた方が聞き返したところです。 「鉄」だの「鉄子」だのといった言葉を映画で使用して、その観客に理解されるところまできているのだと妙な感慨を受けました。こんな風に思うのは、私だけかな?(^^; また、主人公の筒井肇は仕事で行き詰まったときに鉄道趣味を思い出すという設定ですが、その段階では「運転手になる」と言わせておいて、実際に鉄道側の人や入社後の本人には全て「運転士」と言わせるなど、一般には気づかれないであろう細かい工夫も感じられました。 一方で、ストーリーとしては前半が単調で、後半での盛り上がりが今一つ欠けるなど、映画作品としてみた場合には、もう少し工夫ができたのではないかという印象もありました。 とはいえ、デハニ50ファンはもとより、一畑電車好きな方、研修先としてでてくる京王電鉄ファンには、是非一度は見ていただきたい作品でした。 ところで、でてくるシーンは大凡どこか判ったのですが、主人公である筒井肇の母親が住んでいる家の最寄り駅がどこだか判りませんでした。宍道湖に沿った無人駅で、駅から土の斜面に木で造った階段を降りてくる、なかなかのどかな駅です。 これからご覧になる方で、お分かりになる方がいられましたら、是非どの駅かお教え下さい。 伊藤 博康 PS.「メディアプラザ」、私鉄【東武・東急・京王】、私鉄【西日本・四国・九州・沖縄】の各掲示板にマルチポストします。 |
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