平岡良一(mwhh3903) 2011-07-17 10:05:39 |
昨夜放映された「復活 〜山田洋次・SLを撮る〜」を見ました。
正直なところを書きますと、C61と山田洋次監督のどちらが主でもない、なんとも中途半端な印象の作品でした。よく言えば復活作業を淡々と追いかけた作品なのですが、むしろ作業の過程をザッと流しただけ。そこに絡んでくる山田監督の思いが、ほとんど伝わってこないのです。 住友金属工業製鋼所での動輪のタイヤ抜きの様子など、めったに見られないような作業の紹介もありましたが、サッパボイラの工場を紹介するのに、「SL復活 C571よ永遠に」とまったく同じ構図が使用されるなど、どうも同作品の焼き直しと言う印象が否めません。 まあC57が、解体されても現役の機関車であるのに対して、C61はその時点では死んだ機関車であったというのも、見ている側の印象を左右していたのかも知れませんし、C57の時は一人の技術者に焦点を合わせた作りだったと言うのもありますが、ドキュメンタリー作品としては、「SL復活 C571よ永遠に」の方がよほど良く出来ていたと思います。 エンディングクレジットでは『製作』の筆頭は住友商事で、NHKは2番目になっていました。グループ会社の製作ゆえに、住友金属工業製鋼所での取材が可能だったとも言えますが、この作品はNHKでの放映用というよりは、住友グループのPR用として製作されたという可能性もありそうですね。 平岡良一 |
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