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No.1443 (Re:353) 【映画】『阪急電車』
平岡良一(mwhh3903) 2011-04-23 14:20:57
 映画『阪急電車』はいよいよ本日より公開(関西地区のみ)と言う事で、最寄のTOHOシネマズ西宮の9時からの初回上映に行って来ました。ロビーは混雑、客席は満席という盛況でした。

 原作の小説は、宝塚から西宮北口までの一駅ごとに「事件」が起こり、復路はまた一駅ごとに幸せな結末を迎えていく、しかもそれぞれの「事件」が意外な形で絡み合っているという巧みな構成の佳作でした。映画でもそのあたりを上手く処理し、なかなか良い感じに仕上がっていました。

 鉄道が好きでない方でも、見に行って損はないと思います。お勧めですよ。


 以下、鉄道趣味的なネタバレがありますので、改行します。物語には触れていませんが、まだ映画をご覧になっていない方は、ご注意ください。


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 さすが阪急電鉄が全面協力、と言うか製作委員会に参加して出資しているだけあって、鉄道趣味的に見てもあまり違和感を感じさせない、良い出来でした。

 画面に登場する車両は3000系、3100系の看板編成がほとんどで、方向幕編成の出番はあまりアップにならないシーンでわずかにあっただけでした。またその他の系列については、西宮北口駅で入換中の7000系がバックに映っただけでした。

 車内風景は、画面を見ている限りセットは組まず、全て実際の車両内で撮影したようです。また車窓風景は、多くの部分でブルーバックで入れられているようでした。
 ただ、映画では駅間が長い! 毎日今津線を利用している私にはどうしても違和感が避けられませんが、物語の都合上これは仕方がありません。その長い駅間の車窓風景は、ちゃんと該当する駅間の実写映像が使われていて、利用者にも矛盾を感じさせることはありませんでしたが、同じ建物などが何度も映るのはやむを得ませんね。
 またその長い駅間で苦労していたのが、列車の走行音。作り物の音でなく、実際の車内での走行音を録音して使用したようですが、時間を長くするために何度も同じ部分をつなぎ合わせたためか、モーターの音がまるで空転を繰り返しているかのように、上がり下がりを繰り返していました。

 画面に映る鉄道職員は、演技のある駅員さんは俳優の方が演じていたようですが、それ以外の運転士・車掌などは、もちろん本職の方です。3月のシーンでは、ご丁寧に?花粉症のマスクをして映っている人もいました。また停止直前にブレーキを払う操作が映るところなど、さすがに鉄道員のこだわりが感じさせられました。

 物語は10月と3月という設定ですが、エンディング部分では今津線の四季のさまざまな風景が映されていました。特に桜の風景については、もう一年前から撮影されていたのではないかと思います。これらの風景を見ていると、今津線って良い路線だなと思います(^^)

 平岡良一