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No.5488 (Re:5483) Trip Planning:ハイジの故郷マイエンフェルトをハイキング
ほりうち(ccbu8181) 2018-08-02 17:36:38

Trip Planning

 高速列車、夜行列車、シーニックトレインなど、ヨーロッパにはさまざまなタイプの列車が都市や町を結び、地元の人々にとって大変身近な交通手段となっています。便利さだけでなく、車窓を流れる風景や現地の人々の日常生活を垣間見みたり、列車での国境越えという体験をしたり、鉄道旅行の魅力は尽きません。このコーナーではレイルエキスパートらによる列車を利用したヨーロッパ旅行のモデルプランをご紹介します。

             スイスでハイキング!
       小さな町や村で楽しむハイキング(初心者向け)

             レイルヨーロッパジャパン メールマガジン編集部

 ハイキング、山歩きにちょうど良い季節を迎えようとしています。人気のスイスハイキングですが、しっかりと数時間におよぶ山歩きをするのにちょっとした躊躇いがあるけど、1〜2時間の簡単なコースでのハイキングはしてみたいという人は多いはず。ハイジの世界が広がるマイエンフェルト、ビール/ビエンヌ近くのタウベンロッホ峡谷のハイキング、ユングフラウを目指す途中にあるメンリッヒェン展望台からアイガー北壁を見ながらのハイキングなど、初心者向けの気軽なスイスハイキングを楽しむプランをご紹介します。
<写真=ユングフラウ鉄道(C)Gaspar Janos/Shutterstock>

旅程:

[1日目]
日本からヨーロッパの都市を経由してチューリヒ国際空港へ。着後、IC でチューリヒ中央駅へ。その後、ホテルへ。
【チューリヒ泊】

[2日目]
終日、チューリヒ市内散策。旧市街、リンデンホフの丘、ショッピングや美術館などを訪ねます。
【チューリヒ泊】

[3日目]
朝食後、チューリヒ中央駅からからIC でマイエンフェルト駅へ(約1時間30分)、途中、サルガンス駅でS バーンに乗り換え。アルプスの少女ハイジの世界が広がるマイエンフェルトでハイキング。夕方、チューリヒ中央駅からIC でビール/ビエンヌ駅へ(約1時間10分)。市内散策
【ビール/ビエンヌ泊】

[4日目]
朝食後、湖船クルーズ。午後はタウベンロッホ峡谷ハイキングへ。ビール/ビエンヌ駅前からバスでタウベンロッホ峡谷の入口へ。ハイキングを楽しみ、フリンヴィラ―/タウベンロッホ駅から普通列車でビール/ビエンヌ駅へ(約7分)。RE とIC を乗り継いでインターラーケン・オスト駅へ(約1時間35分)。
【インターラーケン泊】

[5日目]
朝食後、ユングフラウヨッホへ。インターラーケン・オスト駅からは、登山列車とロープウェイを使い、ラウターブルネン、ヴェンゲンで乗り換えてメンリッヒェン展望台へ。そこからクライネ・シャイデックへとハイキング(約2時間)。クライネ・シャイデックからユングフラウ鉄道に乗って山頂を目指します。帰りは、ユングフラウヨッホからクライネ・シャイデック、グリンデルワルトまたはラウターブルネンを経由してインターラーケンへ戻ります(所要約2時間)。
【インターラーケン泊】

[6日目]
朝、インターラーケン・オスト駅から、IC に乗ってチューリヒ国際空港駅へ(約2時間16分)。
【機中泊】

[7日目]
日本到着

※日程表の発着時間は乗車日により変動することがあります。


旅行のポイント

        ハイジの故郷マイエンフェルトをハイキング

 チューリヒ国際空港駅からチューリヒ市内へはIC でわずか10分。チューリヒでは旧市街のニーダードルフ通りを散策したり、ローマ時代に城塞として築かれたリンデンホフの丘から町を一望にしたり、チューリッヒ中央駅側の国立博物館、町の東側にあるチューリッヒ美術館を訪ねたりと、楽しみは色々。
 3日目は、ハイジの故郷を訪ねてマイエンフェルト村のハイキングコースを楽しみます。チューリヒ中央駅(=写真(C)Metro Centric)からユーロシティ(EC)に乗ってサルガンス駅へ。そこで、S バーンに乗り換えてマイエンフェルト駅へ。この間、車窓に、チューリヒ湖やヴァレン湖などの長閑な風景を時折見ながら、待ち時間を入れて約1時間30分でマイエンフェルト駅に到着します。
 『アルプスの少女ハイジ』の原作「ハイジ」(ヨハンナ・シュピリ原作)の舞台になった架空の村は、マイエンフェルト村近くという設定でした。あたりはブドウ畑が広がり、山々を遠望しつつ、緑豊かな自然と羊や牛、そして小さな村のあるのんびりとしたところ。
 マイエンフェルト駅からは2 つのハイキングコースが整備されています。「赤の道」は、ハイジが冬の間、過ごした村のイメージにピッタリのハイジドルフ(オーバーロッフェルス村)を目指し、その後マイエンフェルト駅まで戻ってくる初心者向けの2時間足らずのハイキングコースです。途中ぶどう畑の小路を通り、ハイジ博物館やハイジの泉などを巡ります。一方、中級・上級者向けの「青の道」は日頃からハイキングに慣れた健脚にオススメ。オクセンベルク(ハイジアルプ)までの約6時間のハイキングコースです。ハイジが夏の間暮らしたおじいさんの小屋やイエニンスの村を巡ってマイエンフェルト駅に戻るコースです。夕方には、中世の雰囲気が残る小さな町ビール/ビエンヌへ移動です。


   チューリヒから湖沿いの小さな町ビール/ビエンヌへは1時間10分

 スイス北西部、ジュラ山脈の麓、細長い形をしたビール(ビエンヌ)湖の北端に位置する町ビール/ビエンヌへ。この町はドイツ語とフランス語が公用語で、2カ国語併用が法律で定められ、時計の町としても知られています。チューリヒ中央駅からビール/ビエンヌ駅へは、インターシティ(IC)に乗って約1時間10分でアクセスできます。このほか、ローザンヌ駅やバーゼル中央駅からも、同じくインターシティ(IC)でそれぞれ約1時間、ベルンからは普通列車(RE)で約30分でアクセスできます。
 ビール/ビエンヌの旧市街は、中世の雰囲気を今に伝え、リンク地区には騎士の噴水や15〜16世紀時代のカラフルな色の壁が目を楽しませてくれる建物がずらりと並びます。ビール(ビエンヌ)湖は、運河によってヌーシャテル湖やモラ湖と繋がっていて、これら湖を巡るクルーズもこの町のアトラクションのひとつ。湖畔の斜面に広がるぶどう畑のなかに点在する、例えば、トゥワン、リゲルツ、ラ・ヌーヴヴィルなどの小さな町や村へは列車や湖船でも訪れることができます。
 午後は、タウベンロッホ峡谷(Gorges du Taubenloch)のハイキング! ビール/ビエンヌ駅前からバス(アイスリンクStadien 行き)でタウベンロッホ峡谷へ。清流沿いの散歩道を冷気を感じつつ、木洩れ日が木々の葉に反射してキラキラした自然の中をのんびりと歩いて、1時間足らずのハイキングをお楽しみください。道路標識に沿ってフリンヴィラ―/タウベンロッホ駅へ。そこから普通列車でビール/ビエンヌ駅まではわずか7分です。ビール/ビエンヌに戻ったら、荷物を持ってRE とIC を乗り継いで約1時間35分で、インターラーケン・オスト駅へ到着。


       登山列車とハイキングで楽しむユングフラウヨッホ

 翌朝は、インターラーケン・オスト駅からユングフラウヨッホ駅を目指します。インターラーケン・オスト駅からベルナーオーバーラント鉄道でラウターブルネン駅へ、ヴェンゲンアルプ鉄道に乗り換えてヴェンゲンへ(所要約44分)。ヴェンゲン・メンリッヒェン・ロープウェイに乗ってメンリッヒェン展望台へは所要約5分。メンリッヒェンからクライネ・シャイデックまでは初心者向けの約2時間ハイキングコースが整備され、アイガー北壁を見ながら坂道を下る感じで歩きます。クライネ・シャイデックからはユングフラウ鉄道に乗って、ヨーロッパ最高地点にある鉄道駅ユングフラウヨッホへ。展望台へと登る途中、いくつかの駅で5分ほど停車します。列車を降りて見学用に設けられた大きな窓からユングフラウの岩壁など、迫力の風景を眺めることができます。ユングフラウ展望台にはレストランやカフェテリアがあり、食事やコーヒーを飲みながら、万年雪を頂く雄大な、そしてダイナミックな山々の風景が楽しめます。興奮して急いで歩いたりすると頭痛などの軽い高山病にかかるかも。ゆっくりとしたペースで過ごしてください。帰りは、ユングフラウヨッホ駅からユングフラウ鉄道でクライネシャイデックまで下山し、乗換えて、インターラーケン・オスト駅へ。時間があれば、グリンデルワルトで下車してもいいかもしれません。
 翌朝は、インターラーケン・オスト駅からIC に乗って直接、チューリヒ国際空港駅へは約2時間16分でアクセスできます。

※ ここで明記している乗車時間や乗換駅は、季節や曜日、発車時刻などによって異なる場合があります。乗車される際は必ず、実際に時刻表でご確認ください。
※ また、列車情報、車内で提供される食事やサービスについても予告なく変更されることがあります。ご乗車の際には事前にご確認ください。

鉄道パス&チケット:
・スイストラベルパスフレックス(1カ月の有効期間内に通用日4日間):IC とS バーン(チューリヒ中央駅 ⇔ マイエンフェルト駅<3日目>)、IC(チューリヒ中央駅 ⇒ ビール/ビエンヌ駅<3日目>)、普通列車(フリンヴィラ―/タウベンロッホ駅 ⇒ ビール/ビエンヌ駅<4日目>)、RE とIC(ビール/ビエンヌ駅 ⇒ インターラーケン・オスト駅<4日目>)、登山列車[ベルナーオーバーラント鉄道、ヴェンゲンアルプ鉄道](インターラーケン・オスト駅 ⇒ ヴェンゲン駅<5日目>)、IC(インターラーケン・オスト駅 ⇒ チューリヒ国際空港駅<6日目>)。
・ヴェンゲンからメンリッヒェン間のロープウェイ乗車チケットは別途購入する必要があります。また、クライネ・シャイデック〜ユングフラウヨッホ間はスイストラベルパスフレックス所持者向けに25%割引きでチケットを購入できます。登山列車やケーブルカーなどに割引き料金で乗車の際は、通用日を1日使うことになります。インターラーケン・オスト〜ヴェンゲン間は2等席のみです。
・鉄道チケット(区間乗車券):IC(チューリヒ国際空港 ⇒ チューリヒ中央駅<1日目>)
・スイスファミリーカード(無料)を利用すると、親または法的保護者と同一行程を一緒に旅する16歳未満の子供は無料となります。
スイストラベルパスはボーナス特典が盛りだくさんです。例えば、スイスの主要都市で公共交通機関を無料でご利用いただけるほか、国内約500 もの美術館や展覧会などに無料で入館できます。


Tips:
・ここに記載する列車や船、バスなどのスケジュールは時期などによって異なる場合があります。必ず事前にご確認ください。

・目的駅に到着したら、復路の列車の時刻表を必ず確認してから観光へとお出かけください。不慣れな駅構内では目的とする場所に辿りつくのに多少時間を要することも考えられますので、時間に余裕を持って駅に到着するようにしてください。

・列車、またはバスにご乗車の際には、時刻表を確認し、遅延なども考えられますので、余裕をもって行動するようにしてください。また、余裕ある乗り継ぎ時間を確保することをおすすめします。

オランダ・ベルギー旅行をもっと楽しくするためのヒント:
・オランダ政府観光局 ⇒ https://www.holland.com/jp/tourism.htm
・ベルギー・フランダース政府観光局 ⇒ http://www.visitflanders.com/ja/
撮影日:
撮影場所:
キャプション: ユングフラウ鉄道(C)Gaspar Janos/Shutterstock
画像サイズ: 200×150(原寸表示)
撮影日:
撮影場所:
キャプション: チューリヒ中央駅 (C)Metro Centric
画像サイズ: 394×295(81%表示)