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No.2288 【交通新聞社新書044】6月新刊:命のビザ、遥かなる旅路 杉原千畝を陰で支えた日本人たち
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2012-07-06 18:54:35
株式会社交通新聞社

   交通新聞社新書6月新刊


■書  名: 交通新聞社新書044
       命のビザ、遥かなる旅路
       杉原千畝を陰で支えた日本人たち
■発 売 日: 2012年6月15日 第1刷発行
■著  者: 北出 明
■定  価: 税込840円(本体800円)
■体  裁: 新書判
■図書符号: ISBN978-4-330-29112-3
■発 売 元: 株式会社 交通新聞社
       http://www.kotsu.co.jp/


【概要】
第二次世界大戦中、ナチス・ドイツの迫害から逃れるため、多くのユダヤ人がポーランドに隣接するリトアニアに逃げ込んだ。それは逃げ道を失った彼らが日本経由の脱出ルートに最後の望みを託し、日本の通過査証を求めてのことだった。このとき首都カラナスの日本領事館にはこの歴史ドラマの主人公杉原千畝がいた。本書では、このとき発給された「杉原ビザ」を手にした多くのユダヤ人に救いの手を差しのべた、福井県敦賀や神戸の人々、JTBや日本郵船の職員など、知られざる日本人たちの存在をクローズアップする。

「序章 一本の電話」より
 1940年、ニューヨークはマンハッタン五番街630番地。
 威容を誇るロックフェラーセンターの一角を占めるインターナショナル・ビル。ここに、日本総領事館をはじめとする日本の関係機関の事務所が入居していた。
 ある日、その一つに一本の電話がかかってきた。
 それがすべての始まりだった。
 「もしもし、こちらはウォルター・ブラウンという旅行社です。
[中略]
 ポーランドを脱出し、隣のリトアニアに逃げ込んだ多くのユダヤ人が日本の通過ビザを求め、首都カウナスの日本領事館に押しかけていたのもちょうどその頃であった。ここで、世に知られる「杉原ビザ」が生まれるのだが、このときの主人公が領事代理の杉原千畝という人物であることを、ニューヨーク事務所は知る由もなかった。
 ましてや、杉原千畝とジャパン・ツーリスト・ビューローがその後、見えない糸で結ばれることになろうとは……。


【著者紹介】北出 明(きたであきら)
1944年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。66年慶應義塾大学文学部仏文科卒、国際観光振興会(現・国際観光振興機構=JNTO)に就職。ジュネーブ、ダラス、ソウルの各在外事務所に勤務。98年国際観光振興機構コンベンション誘致部長。2004年JNTO退職。著書に『風雪の歌人』(講談社出版サービスセンター)、『争いのなき国となれ』(英治出版)、『韓国の観光カリスマ』(交通新聞社)、『釜山港物語』(社会評論社)がある。


目次

序章 一本の電話……………3

第1章 知られざるJTBの貢献……………15
 難民の海上輸送を担当した元上司/16
 天草丸/20
 朝鮮系職員の見識/25
 高久甚之助という人物/28
 最後の精算/34

第2章 アルバムに残された写真……………37
 7人のユダヤ人/38
 フランス語の男性/40
 北欧から来た美女/44
 ヘニイ・ヒルレ嬢/46
 ポーランド語の女性/48
 心をこめて、マリーより/53
 日本に寄せる思い/56

第3章 人道の港敦賀……………61
 欧亜国際連絡列車/62
 マスコミはどう見ていたか/64
 プロジェクトチーム/69
 敦賀ムゼウム/71
 敦賀市民の証言/75
 敦賀の人々は温かかった/93

第4章 スギハラ・チルドレンを訪ねて……………97
 それは「新田丸」だった/99
 幸子夫人の短歌/107
 ニューヨークの肝っ玉母さん/113
 命のパスポートを寄贈した人/119
 ここに生存者がいるぞっ!/129
 天涯孤独から40人の大家族に/138
 自由の地での最初の夜/145
 ワシントン訪問/150
 引き継がれた命/155
 世界を動かしている超大物/162

第5章 ユダヤ残影−1941年の神戸−……………173
 当時の神戸/175
 神戸にはぜひ行ってみたい!/178
 やはりあった市民との交流/182
 恩を忘れないユダヤ民族/191

第6章 日本郵船が果たした役割……………195
 バルバフティク氏の奔走/196
 貴重な神戸支店レポート/198
 NYKマンの回想/201
 若き料理人の使命感/206
 ああ、日本郵船/213

終章 氷川丸抒情……………215

おわりに……………224
主な参考文献……………228
撮影日:
撮影場所:
キャプション:
画像サイズ: 250×396(原寸表示)