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No.1302 【平凡社新書】新刊:毎日乗っている地下鉄の謎 梅原淳・著
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2010-10-13 17:08:34
        ◆平凡社新書・新刊のご案内◆

   『毎日乗っている地下鉄の謎』(梅原淳・著)

        地下鉄に窓は必要?
        駅は核シェルターになる?

            ◆◆◆

        地下鉄ユーザー必読!
歴史から、地下を走る電車の疑問、地下鉄ならではの工夫など、
   知れば人に話したくなる面白話をたっぷり紹介!
     明日から地下鉄に乗るのが楽しくなる、
    うんちく、トリビア満載の“地下鉄百科”!

            ◆◆◆

【著者紹介】梅原淳(うめはらじゅん)
 1965年東京生まれ。大学卒業後、銀行に入行。その後、雑誌編集の道に転じ、月刊『鉄道ファン』編集部等を経て2000年からフリーランスの鉄道ジャーナリストとなる。
 著書に『鉄道駅・路線不思議読本』(朝日文庫)、『特急列車のすべて』(PHP研究所)など多数。


書 名:毎日乗っている地下鉄の謎
著  者:梅原 淳
発 行 日:2010年10月15日 初版1刷
定  価:本体840円(税別)
図書符号:ISBN978-4-582-85550-0 C0265 \840E
発 行 所:株式会社平凡社
(C)UMEHARA Jun 2010


地下鉄は味気ない? 乗っても楽しくない?
だが、北は札幌、南は福岡まで、全国9都市を走る地下鉄は、もしかしたら多くの人々にとって一番身近な鉄道かもしれない。
その歴史から、地下を走る電車の疑問、地下鉄ならではの工夫など、知れば人に話したくなる面白話をたっぷり紹介!
明日から地下鉄に乗るのが楽しくなる、うんちく、トリビア満載の“地下鉄百科”。

はじめにより
 本書は地下鉄のもつ、さまざまな興味深い特徴を紹介することを主限としたものだ。文字どおり、常日ごろあまり日の当たることのない地下鉄に焦点を当て、あまりに専門的な記述とならないように努めた。読者の皆様には知られざる地下鉄の魅力に気づいていただければ幸いである。
 およそ130年の歴史をもつ日本の鉄道にはさまざまな偉人が登場した。地下鉄界の偉人と言えば、本文中でも何度も紹介した地下鉄の父と呼ばれる早川徳次(はやかわのりつぐ)である。しかし、鉄道界の多くの偉人たちがさまざまな賞の栄誉にあずかるなか、早川は生前何も受賞することなく、それどころか、手塩にかけて育てた地下鉄すら失ってしまった。日本の地下鉄について語るとき、この悲劇に触れずに通ることはできない。
 まだ日本に地下鉄が走っていなかったころ、初めてロンドンの地下鉄を見た早川は次のように語ったという。「必要の事は何時か必ず實現する。必要は不可能のことすら可能に變へて行く。」(東京地下鉄道株式会社編、『東京地下鉄道史乾』、東京地下鉄道、1934年6月、17ページ)地下鉄に限らず、多くの困難に直面する現代人にとっても示唆するところの多い言葉だ。むしろ、いまだからこそ早川の言葉の重みが理解できるのかもしれない。


目次

はじめに……9

第1章 地下鉄の基礎知識……13
 1 地下鉄とは何か−地下鉄を規定する法規はない!……4
 2 地下鉄の種類−同じようでも、組かく見れば、実はいろいろ……24
 3 相互直通運転−多くのメリットがあるが、実施までには課題が山積……29
 4 地下鉄の事業者−線路を所有しているだけの事業者もある……36
 5 地下鉄の利点−路面電車と比較してみると……39

第2章 地下鉄の歴史……41
 1 地下鉄の始まり−世界初の地下鉄には蒸気機関車が走っていた……46
 2 電車の誕生と地下鉄−電車が生まれて、地下鉄が世界に広まった……49
 3 日本初の地下鉄と地下鉄の父−“ベンチヤー起業家”早川徳次の功績……51
 4 大阪にも誕生した地下鉄−将来を見据えて進められた計画……56
 5 地下鉄の進展と戦時体制−戦争を乗り越え、地下鉄は日本全国に……59

第3章 日本全国の地下鉄……65
 1 珍しいゴムタイヤを履いた地下鉄−札幌市の地下鉄……66
 2 最も歴史が浅く、最も小規模−仙台市の地下鉄……75
 3 日本最大、そして世界でも有数の地下鉄事業者−東京地下鉄……81
 4 首都の公共輸送を担う第二の地下鉄−東京都の地下鉄……92
 5 影が薄く、知名度もイマイチだが−横浜市の地下鉄……99
 6 日本で3番目の地下鉄は規模も3番目−名古屋市の地下鉄……104
 7 全国の中でも経営が苦しいワケ−京都市の地下鉄……111
 8 「地下鉄の基本形」をつくった−大阪市の地下鉄……117
 9 都心の鉄道に生じた“空白”の事情−神戸市の地下鉄……126
10 他に類のない、地下鉄網成立までの2つの特徴とは−福岡市の地下鉄……132

第4章 地下鉄の電車の謎……139
 1 地下鉄の電車は地上の電車とどう違う?(1) −徹底された防火対策……140
 2 地下鉄の電車は地上の電車とどう違う?(2) −地下鉄の電車の前面に戸があるのは……144
 3 地下鉄の電車は地上の電車とどう違う?(3) −パワーを引き出す「歯数比」に注目……148
 4 前面の戸のあれこれ−相互乗り入れの苦労……153
 5 地下鉄に窓は必要か?−やっぱり必要。できれば大きいほうがよく、はめ殺しはNG……158
 6 仕様や寸法は各社で同じ?−相互直通運転のため共通する仕様は多いが……163
 7 地下鉄ならではの電車とは−ゴムタイヤの電車やリニアモーターの電車……168
 8 地下鉄の電車は自動的に運転されているのか−自動運転でもやっぱり人が必要……172
 9 地下鉄の電車の寿命は?−概して“長寿”のその理由は……176

第5章 地下鉄はどうつくられるのか……183
 1 地下鉄はどのように計画されるのか−都市計画の一つに組み込まれるが……184
 2 「トンネルの上は必ず道路」は本当か−地下とはいえ、どこでも通れるわけではない……190
 3 地下鉄なのに地上を走るのはなぜか−理由は相互直通運転をしていること以外にも……195
 4 トンネルはどう掘られるのか(1) −浅い場所にトンネルを通す工法……199
 5 トンネルはどう掘られるのか(2) −近年開業した地下鉄はこの工法でつくられた……204
 6 トンネルのなかにも坂があるのか−地下といえどもアップダウンがある理由は……210
 7 トンネルにもいろいろ種類がある−トンネルの形の違いは工法の違い……214
 8 深いトンネル−他の地下鉄や埋設物との干渉を避けるため……217
 9 駅はどのようにつくられるのか−時代とともに移り変わってきた駅の構造……221
10 電車の電力はどこから取っているのか−パンタグラフかサードレールのどちらかだが……225

第6章 地下鉄ならではの工夫……233
 1 地下鉄の換気はどのように行うのか−電車が走ることが換気になる……214
 2 レールがトンネルの天井に付いている理由は−工事費を抑えながらパンタグラフを……236
 3 駅が火災になったらどうすればよいのか−すぐに地上へ!そのための設備とは……240
 4 地下鉄の敵・地下水の処理はどうなっているのか−ポンプで排水するだけでは……244
 5 まくらぎの下には何があるのか−騒音と振動を抑える縁の下の力持ち……247
 6 電車の安全はどのように守られているのか−さまざまな信号保安装置……252
 7 電車のメンテナンスはどこで行っているのか−多くの場合は地上の施設だが……260

第7章 地下鉄の謎あれこれ……265
 1 幻の地下鉄は存在するのか−その正体とは……266
 2 地下鉄の駅は核シェルターになるのか−そのままでは無理だが……270
 3 地下鉄の電車の冷房化−地上の電車より遅れ、まだ付いていないところも……273
 4 地下鉄は大地震に耐えられるのか−あまり省みられなかった耐震性だが……278
 5 地下鉄の電車はどこから入れるのか−改札口から? 夜も眠れなくなってしまう疑問……282
 6 意外に多い急なカーブや勾配−その「日本一」はどこの路線か……287
 7 未来の地下鉄−さらに使いやすい地下鉄へ……295

参考文献……301
撮影日:
撮影場所:
キャプション:
画像サイズ: 245×402(原寸表示)