ほりうち(ccbu8181) 2012-11-05 18:14:35 |
旅のヒント 高速列車、夜行列車、景観列車(シーニックトレイン)や登山列車など、ヨーロッパにはさまざまなタイプの列車が縦横無尽に走り、観光客はもちろん、地元の人々にとっても大変身近な交通手段となっています。便利さだけでなく、車窓を流れる風景や地元の人々とのふれあい、列車での国境越えという体験など、鉄道旅行の魅力は尽きません。このコーナーでは、テーマを決めて鉄道を楽しむ旅のモデルコースとともに、駅構内や列車内でのサービスや設備などについてご紹介いたします。 城壁の町とクリスマスマーケット、 ドイツ、オーストリア、ハンガリーの古都を巡る鉄道の旅 秋から冬にかけて、気温も下がり、日も短くなるヨーロッパですが、寒さ対策をしっかりとして、キリッと冷えた空気を感じながら、1日を存分に楽しみましょう。夏とは異なる町の魅力を発見できるはず。クリスマスマーケットの本場ドイツの城壁に囲まれた町を訪れ、オーストリアのリンツに滞在。ザルツブルクやウィーン、そして、ハンガリー・ブダペストまで列車で足を延ばしましょう。今回の旅のプラでは、もうすぐキャンペーンが始まるユーレイルセレクトパス(3カ国用)を使って、ドイツ、オーストリア、ハンガリーの3カ国を鉄道で巡ります。 旅程 1日目 羽田空港から、空路フランクフルトへ、早朝到着。空港に併設される駅からICEでニュルンベルクへ(所要約2時間25分)。着後、市内散策とクリスマスマーケットへ。 【ニュルンベルク泊】 2日目 朝食後、ICでローテンブルクへ(約1時間10分)。市内散策とクリスマスマーケット。 【ニュルンベルク泊】 3日目 朝食後、ICEでパッサウへ(約2時間03分)。市内散策後、ICEでリンツへ(約1時間4分)。 【リンツ泊】 4日目 朝食後、RJまたはICでザルツブルクへ(約1時間5分〜1時間16分)。市内散策。 【リンツ泊】 5日目 朝食後、RJでウィーンへ(約1時間16分)。市内散策。時期によってクリスマスマーケットへ。 【ウィーン泊】 6日目 終日、ウィーン市内散策。 【ウィーン泊】 7日目 朝食後、ウィーンからRJでハンガリー・ブダペストへ(約3時間1分)。時期によってクリスマスマーケットも。 【ブダペスト泊】 8日目 終日、ブダペスト市内散策。 【ブダペスト泊】 9日目 ブダペストから、ドイツの都市を経由して、日本へ。 【機中泊】 10日目 日本着。 旅のポイント フランクフルト空港駅からICEでニュルンベルクヘ ニュルンベルク、ローテンプルク、パッサウを巡る フランクフルト空港に到着したら、空港駅に併設されている空港長距離列車駅からICEでニュルンペルクヘ。所要時間は約2時間25分です。今回の旅プランでは、ニュルンペルクとローテンプルク、パッサウの3都市のドイツ・クリスマスマーケットを巡ります。一般的にクリスマス前の約4週間、11月下旬あたりから、クリスマスマーケットは開かれます。2012年度のスケジュールはドイツ観光局の公式サイトでご確認ください。 ニュルンペルク中央駅の目の前に旧市街を取り巻く城壁があり、駅の近くにあるケーニヒ門を通って旧市街へと進みましょう。“職人”手作りの工芸品などを売る職人広場を通って、旧市街を東西に流れるペグニッツ川を越えると中央広場です。周辺にはフラウエン教会、旧市庁舎、聖セパルドゥス教会があり、さらに北へ進むと中世の城カイザーブルク、画家デューラーの家(作品や生活の様子を展示)など、見どころが集中しています。カイザーブルクの展望台からは町が一望に。ニュルンペルクは、クリスマスマーケットの町としても世界的に知られ、国内外から多くの観光客が集まります。 2日目は、ニュルンペルクからロマンチック街道沿いの町ローテンプルクヘ。IC(インターシティ)とRB(普通列車)に乗ってわずか約1時間10分です。途中、アンスパッハとシュタイナッハで乗り換えがあります。「中世の宝石」と呼ばれるローテンプルクは、城壁に囲まれたロマンティックな町です。ローテンプルク駅から旧市街への入り口レーダー門までは徒歩10〜15分ほど。マルクト広場にある市庁舎の鐘楼は印象的。旧市街を囲む城壁の上は歩くことができます。クリスマスマーケットは大きな魅力です。もし、マーケット時期をはずしても、市庁舎の南側にあるクリスマスビレッジ「ケーテ・ヴォールファールト」は一年中、クリスマス関連グッズを販売していますので、お土産にも最適です。 lCEでオーストリア・リンツヘ、レイルジェットでザルツブルクヘ 3日目はオーストリア第3の都市リンツヘと移動です。途中、国境沿いの町パッサウで下車します。ニュルンペルクから高速列車ICEに乗って約2時間3分でパッサウに到着です。駅にスーツケースを預けて、散策へと出かけましょう。パッサウ中央駅から西へと向かうと、ドナウ川とイン川に挟まれた旧市街へと入っていきます。世界最大級のパイプオルガンのある大聖堂や、ボヘミア地方の影響を色濃く残す伝統的なガラス工芸品を展示するガラス博物館、市庁舎周辺などが主な見どころです。旧市街の散策とともに、クリスマス前の時期であれば、クリスマスマーケットヘ。スパイスが効いた温かいワリューワインを飲みながら、マーケットを巡りましょう。 翌日は、リンツからザルツブルウヘと日帰り旅行です。オーストリア連邦鉄道(OBB)の高速列車レイルジェット、またはインターシティ(lC)で約1時間5分〜1時間16分です。オーストリアが誇る高速列車レイルジェットの座席は、1等(ファーストクラス)と2等(エコノミークラス)のほか、ワンランク上のサービスを誇るプレミアムクラスの3クラス。エコノミークラスの車両には子供向けのスペースも確保しています。ビストロ車両が連結され、オーストリア料理や旬の料理を提供しているほか、コーヒーやスナック類なども販売しています。 モーツアルトの生誕地として知られるザルツブルクは、中世の町並みが残る美しい町です。旧市街をゆっくりと散策しましょう。イタリア・バロック様式の大聖堂(ドーム)をはじめ、豪華な内装の歴代大司教の居城レジデンツ、もともと17世紀初頭に大司教が愛人のために建てたというミラペル宮殿、さらにモーツアルトの生家や暮らした家など、見どころが集中しています。ザルツァッハ川を見下ろすヘンヒスペルクの丘に建つホーエンザルツブルク城塞へは、ケーブルカーでアクセスできます。 ザルツブルクでもさまざまな場所でクリスマスマーケットが開かれます。たとえば、ドーム広場、レジデンツ広場では11月22日〜12月26日の間、クリスマス市が立ちます。ホーエンザルツブルク城では11月30日からクリスマス市が開かれます。 また、ザルツブルクの郊外にある小さな町オーベルンドルフは、「きよしこの夜」が生まれた町として知られています。足を延ばしてみるのもいいかもしれません。普通列車でアクセスできます。 レイルジェット、ウィーン〜ブタベスト間は約3時間 5日目の午後、オーストリア連邦鉄道(OBB)の高速列車レイルジェット(R」)でウィーンヘ。所要約1時間16分でウィーン西駅に到着です。 ハブスブルク帝国の都ウィーンには、ゆかりの建物や場所がたくさん残されています。ルドルフ4世が14世紀に建立した、ウィーンのシンボルでもあるシュテファン大聖堂。アウグスティーナ教会はハブスブルク家代々の結婚式が執り行われ、ホープブルク王宮は代々ハブスブルク家の皇帝家族が暮らした城です。世界屈指の歌劇場ウィーン国立オペラ座の場内見学や観劇、ハブスブルク家の夏の離宮シェーンブルン宮殿も見逃せません。モーツアルトやシュトラウス、ベートーベンら偉大な音楽家ゆかりの場所を訪ねたり、マリアヒルファー通りなどでショツビングを楽しんだり。 2012年のクリスマスマーケットは、11月17日〜12月24日の間、ウィーン市庁舎前広場で開かれます。このほか、シェーンブルン宮殿前やペルヴェデーレ宮殿、マリアテレジア広場など、さまざまな場所でマーケットが立ちます。シェーンブルン宮殿前では12月26日までクリスマス市が立つのだそう。スタンド(屋台)にはクリスマス関連商品がずらりと並び、見ているだけでも飽きません。防寒対策を忘れずに。スパイスが効いた甘く温かいグリューワインを飲んで身体を温めてください。ただし、アルコールが弱い人はご注意を。詳細は観光局のサイトでご確認ください。 7日目、ハンガリーの首都ブダペストに移動です。ウィーン西駅から高速列車レイルジェット(RJ)に乗り、約3時間でブダペスト中央駅に到着です。ブダペスト観光局の公式サイトによると、2012年のクリスマスマーケットは、11月16日〜12月30日の間、開かれます。リスト広場や西駅広場、ヴェレシュマルティ広場などで開かれます。ドイツ国内やウィーンで開かれるクリスマスマーケットとは雰囲気が異なるかもしれません。詳細は観光局のサイトなどでご確認ください。 ハプスブルク家に統治されていたブダペストは、シシーの愛称で親しまれた皇妃エリザベートが愛した町です。くさり橋やブダ王宮など見どころはたくさんありますが、シシーゆかりの地には、ペスト側にあるハンガリー国立歌劇場。ここにはシシーが一人で訪れた際に座っていた専用のボックス席、シシーロージェがあります。ヴァーツィ通りにあるカフェ・ジェルボーは、シシーがお忍びで出かけたと伝えられているカフェ。また、ブダペストの郊外のゲデレー城は、シシーが一人で長期滞在することが多かった城で、博物館として一般公開されています。ブダ側の王宮の丘のにあるマーチャーシュ教会ではハンガリー国王戴冠式が行われ、皇帝フランツ・ヨーゼフ1世がシシーを伴って列席しました。 ※ここで明記している乗車時間や乗り換え駅は、季節や曜日、発車時刻などによって異なる場合があります。乗車される際は実際に時刻表でご確認ください。 鉄道パス&チケット ・鉄道パス:ユーレイル セレクトパス(3カ国間用、ドイツ、オーストリア、ハンガリー)/2カ月間の有効期間内に通用日6日間:ICE(フランクフルト空港駅⇒ニュルンベルク中央駅)<1日目>)、IC(ニュルンベルク中央駅⇔ローテンブルク駅<2日目>)、ICE(ニュルンベルク中央駅⇒パッサウ中央駅⇒リンツ中央駅<3日目>)、RJ(リンツ中央駅⇔ザルツブルク中央駅<4日目>)、RJ(リンツ中央駅⇒ウィーン西駅<5日目>、RJ(ウィーン西駅⇒ブダペスト中央駅<7日目>)。 11月1日スタートのキャンペーンで、ユーレイル セレクトパスは20%割引となります。 ・有効なユーレイル セレクトパスを所持して高速列車ICEとRJにご乗車の際、座席指定は任意予約となります。 ・ユーレイル セレクトパスには、大人用と子供用のパスのほか、26歳未満の旅行者を対象としたお得なユースパス、2人以上で一緒に同じ旅程を旅するグループ向けのセーバーパスなどがあります。 Tips & インフォメーション ・目的駅に到着したら、復路の列車の時刻表を必ず確認してから観光へとお出かけください。不慣れな駅構内では目的とする場所に辿りつくのに多少時間を要することも考えられますので、時間に余裕を持って駅に到着するようにしてください。復路の列車の時刻も必ずご確認ください。 ・ドイツ観光局公式サイト ⇒ http://www.germany.travel/jp/index.html ・オーストリア政府観光局公式サイト ⇒ http://www.austria.info/jp ・ハンガリー政府観光局公式サイト ⇒ http://www.hungarytabi.jp/index2.htm ・ブダペストクリスマスフェア ⇒ http://www.budapestinfo.hu/xmas/index.php?id=home_en ・レイルヨーロッパが提供するフランクフルト国際空港と空港鉄道駅の情報 ⇒ http://www.raileurope-japan.com/plan-your-trip/airports/ ・レイルヨーロッパが提供するドイツやオーストリア、列車などの口コミ情報 ⇒ http://www.raileurope-japan.com/spip.php?page=comments-faq&id_rubrique=2 ・レイルヨーロッパが提供するフランクフルト空港駅、ニュルンベルク駅の駅構内図 ⇒ http://www.raileurope-japan.com/plan-your-trip/rail-stations-maps/ |
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