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No.2690 (Re:2687) 【REJ】旅のヒント:ノルウェーのフィヨルドを巡る旅
ほりうち(ccbu8181) 2013-05-01 23:30:41

旅のヒント

 高速列車、夜行列車、景観列車(シーニックトレイン)や登山列車など、ヨーロッパにはさまざまなタイプの列車が縦横無尽に走り、観光客はもちろん、地元の人々にとっても大変身近な交通手段となっています。便利さだけでなく、車窓を流れる風景や地元の人々とのふれあい、列車での国境越えという体験など、鉄道旅行の魅力は尽きません。このコーナーでは、テーマを決めて鉄道を楽しむ旅のモデルコースとともに、駅構内や列車内でのサービスや設備などについてご紹介いたします。

ノルウェーのフィヨルドを巡る旅
 オスロからミュルタールやフロム、ヴォス、そしてベルゲンヘ


 ヨーロッパも5月以降、春から初夏へと季節が移るとともに、日も長くなってきました。今月号では、ノルウェーのソグネフィヨルドを楽しむ旅を紹介します。景勝ルートとして知られるベルゲン急行と人気のフロム鉄道(=画像)に乗車し、ボートクルーズで雄大なフィヨルドの風景を満喫。世界遺産の町ベルゲンに2泊して、ハンザ都市の面影を今に伝える町歩きを楽しみましょう。レイルヨーロッパでは、ノルウェーのフィヨルドを満喫するパッケージを販売しています。今月の旅のプランでは、「ノルウェー・イン・ナットシェル」のオスロからベルゲンヘの片道ルートを使います。このパッケージは、列車と船、パスの3つの交通機関を組み合わせ、オスロからフロムとグドヴァンゲン、ヴォスを経由してベルゲンヘと向かいます。

 旅程
1日目
 日本からヨーロッパの都市を経由してオスロへ。着後、ホテルへ。
 【オスロ泊】

2日目
 終日、オスロ市内散策。
 【オスロ泊】

3日目
 早朝、6時43分発のベルゲン鉄道でオスロからミュルダールへ。フロム鉄道に乗り換えて、フロム(13時5分着)へ。午後は、フロム市内散策とアクティビティなど。
 【フロム泊】

4日目
 出発まで、フロム市内散策。13時20分発の船に乗って、ソグネフィヨルドを巡り、グドヴァンゲンへ。そこでバスに乗り換えて、ヴォスへ(16時55分着)。その後、ホテルへ。
 【ヴォス泊】

5日目
 朝食後、ヴォス市内散策。夕方、17時51分発の列車でベルゲンへ(所要約1時間15分)。
 【ベルゲン泊】

6日目
 終日、ベルゲン市内散策。
 【ベルゲン泊】

7日目
 ベルゲン空港からヨーロッパの都市を経由して日本へ。
 【機中泊】

8日目
 日本着。


 旅のポイント

屈指の景勝ルート、ベルゲン急行でオスロからミュルダールへ

 緑多い首都オスロは文化と伝統が息づく町です。オスロ中央駅から王宮まで、カール・ヨハン通りをゆっくりと歩きましょう。多くのカフェやレストラン、ショップが並び、週末には大道芸人のパフォーマンスをみることができます。北欧デザインのお気に入りキッチングッズや文房具用品、インテリアなどを探すのもいいでしょう。駅前のオスロ大聖堂を見学し、同ヨハン通りから南へと出てオスロ市庁舎と市庁舎前広場へ。広場からは、ヴィグドイ地区行きの船が発着(夏期のみ)しています。ヴィグドイ地区にはノルウェー民族博物館やバイキング船博物館など、数々の博物館があります。ムンクの代表作「叫び」は、王宮のすぐ側にある国立美術館に展示されています。また、地下鉄トゥーエン駅で下車すれば、ムンク美術館です。
 3日目は、ヨーロッパでも屈指の景勝ルートとして名高いベルゲン鉄道に乗って、オスロからミュルダールへと移動です。湖と森を抜け、勾配とカーブのある山岳部を通って荒涼とした地帯を抜けて進みます。途中、ハダンゲル氷河を遠望します。ミュルダールは、人気のフロム鉄道への乗換駅です。
 ちなみに、ベルゲン急行は、オスロとベルゲンの2都市を約7時間で結ぶルートです。今回の旅のプランではミュルダールで下車します。日程に余裕があれば、最終日にベルゲンからベルゲン急行でオスロまで戻るのもいいでしょう。


人気のフロム鉄道、フロムで滞在

 ミュルダールとフロムを結ぶフロム鉄道は、鉄道ファンの間では、フロム鉄道に乗車することそのものが憧れとなっているほどの人気です。フロムは古代ノルウェー語で「険しい山間の小さな平地」という意味。標高わずか2メートルに位置し、標高867メートルのミュルダールからはわずか20キロメートルほどしか離れていませんが、その高低差を運行するため、時には螺旋を描いたトンネルを通り、絶壁が迫る谷間を通ります。途中、深い洞窟、激しく流れる滝や一筋の滝、牧歌的な風景、谷間に点在するかわいい家、切り立った山々といったさまざまな景色が楽しめ、写真スポットが目白押し。絶景ポイントでは列車がゆっくりと走行してくれます。
 フロムはアウルランフィヨルド最奥の町です。フロム駅とフィヨルド観光の船が発着する船着き場あたりが小さな町の中心です。フロム鉄道博物館やオッテルネス農場などを見学してはいかがでしょう。オッテルネス農場にはこの地域の古い民家を集めた野外博物館で、ここからの町やフィヨルドを見渡す景色は最高です。ハイキングやカヤックなどのアクティビティも充実です。町の周辺には、1時間足らずから5時間ほどの長いコースまでいくつものハイキングコースが整備されています。自然に癒されながらの滞在を満喫してください。


船でフィヨルド満喫、バスを乗り継いでヴォスへ、
 そして、世界遺産の町ベルゲン


 4日目の午後は、いよいよフィヨルド観光です。駅前の船着き場からグドヴァンゲン行きのフェリーに乗ります。ソグネフィヨルドは世界最長の全長204キロメートル、最深の1,308メートルを誇り、その支流で世界遺産にも登録されているナールオイフィヨルドや、アウルランドフィヨルドを巡ります。約2時間の乗船中、氷河が作り出したフィヨルドの雄大な自然はもとより、時折現れる小さな村々は一枚の絵のような美しさです。船から野生のアザラシを目にすることもあります。世界屈指の雄大なフィヨルドの大自然は世界中の観光客を魅了します。
 下船後、バスに乗ってヴォスへと移動です。所要時間は1時間ほど。渓谷の急なつづら折りの山道を進みます。ヴォスで列車に乗り換えてベルゲンへは1時間ほどで到着します。フィヨルド観光の拠点都市であるベルゲンには2泊して、ゆっくりと滞在しましょう。かつてハンザ同盟の町として栄えたベルゲンの散策はこの町の大きな魅力です。ベルゲン港に面したブリッゲン地区(世界遺産登録)は切妻屋根の木造家屋が立ち並び、迷路のような趣のある通りが残されています。ここはかつてドイツのハンザ商人が居住していた地区で、当時の雰囲気を今に伝えています。ブリッゲン地区に点在する手作りアクセサリーや刺繍などのクロス製品などの工房を訪ねるのも楽しいものです。港を巡る遊覧船に乗って水辺沿いの町を眺めるのもおすすめです。ベルゲン港の広場で開かれる魚市場もお忘れなく。マーケットは見て歩くだけでも存分にたのしめます。もちろん、ランチには新鮮な魚介類を。
 ベルゲン駅前にはベルゲン美術館や西ノルウェー工芸博物館などが点在しています。ケーブルカーに乗って約7分のフロイエン山(標高320メートル)はぜひ訪れたいところ。頂上からはベルゲンの町が一望にできます。帰りはゆっくりと徒歩で町まで下りてくるのもいいでしょう。



※ここで明記している乗車時間や乗り換え駅、連結されている車両は、季節や曜日、発車時刻などによって異なる場合もあります。乗車される際は実際に時刻表でご確認ください。


 鉄道パス&チケット
・ノルウェー・イン・ナットシェル/列車(オスロ駅⇒ミュルダール駅⇒フロム駅<3日目>)、船(フロム⇒グドヴァンゲン<4日目>)、バス(グドヴァンゲン⇒ヴォス<4日目>)、列車(ヴォス⇒ベルゲン<5日目>)。

・ノルウェー・イン・ナットシェルは、発券から2カ月以内に使用を開始(今回の旅のプランではオスロから列車でミュルダールへ出発する日)し、使用開始日から2カ月以内に使用を終えなければならいません(今プランではベルゲンに列車で到着する日)。

・座席指定は含まれていません。列車移動区間のオスロ〜ミュルダール間、ヴォス〜ベルゲン間は、シーズン中は特に混雑しますので座席指定されることをおすすめします。


 Tips & インフォメーション
・ここに記載する列車や船、バスなどのスケジュールは時期などによって異なる場合があります。必ず事前にご確認ください。

・目的駅に到着したら、復路の列車の時刻表を必ず確認してから観光へとお出かけください。不慣れな駅構内では目的とする場所に辿りつくのに多少時間を要することも考えられますので、時間に余裕を持って駅に到着するようにしてください。復路の列車の時刻も必ずご確認ください。

・スカンジナビア政府観光局公式サイト ⇒ http://www.visitscandinavia.org/ja/Japan/Norway/

・レイルヨーロッパが提供するオスロ・ガーデモーエン空港ほか、主要空港の詳細情報 ⇒ 
 http://www.raileurope-japan.com/plan-your-trip/airports/

・レイルヨーロッパが提供するオスロ駅の詳細情報 ⇒ 
 http://www.raileurope-japan.com/plan-your-trip/rail-stations-maps/

撮影日:
撮影場所:
キャプション: フロム鉄道
画像サイズ: 399×302(80%表示)