ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2014-07-03 17:25:59 |
株式会社交通新聞社
「阿房列車」の時代と鉄道 タイトル: KOTSUライブラリ006 「阿房列車」の時代と鉄道 著 者: 和田 洋 発 売 日: 2014年5月21日 定 価: 本体1,800円(税込8% 1,944円) 体 裁: 四六判 図書符号: ISBN 978-4-330-46314-8 発 売 元: 交通新聞社 【内 容】 「なんにも用事がないけれど、汽車に乗って大阪に行って来ようと思う」−列車に乗るためだけに旅に出るという、元祖・乗り鉄の旅、内田百けんの『阿房列車』シリーズ。名所旧跡には目もくれず、国鉄職員の山系さんを伴ってひたすら乗って飲んでのワガママで軽妙酒脱な旅は、数多くの文筆家が影響を受け、今なお多くの読者を引きつけてやまない。がその中に、戦後復興期に大転換を遂げつつある日本の情景や世俗、公式文書には残らないリアルな鉄道事情をかいま見ることができる点も、大きな魅力となっている。本書では、戦前からの筋金入りの鉄ちゃん・百けん先生が綴る列車の記述や昔の汽車話を丹念に紐解き、分析しながら、『阿房列車』をより楽しめる旅へといざなっていく。 ※百けんの“けん”は、“門”の中に“月” 【著者紹介】 和田 洋(わだ ひろし) 昭和25(1950)年生まれ。神奈川県藤沢市で東海道本線の優等列車を見ながら育つ。 昭和49(1947)年東京大学文学部卒。新聞社勤務を経て現在は会社役員。子供のころから鉄道車両、特に客車を愛好し、鉄道友の会客車気動車研究会員。 「阿房列車」の時代と鉄道−−目次 序章………6 第1章 1等車の魅力………13 展望車、十数人の超エリートたち−日本一の上流階層/14 実現しなかった「かもめ」用展望車/23 「きりしま」の1等車は「ヒルネ」だった/29 機雷で消えた東北本線の1等車/37 乗客がいなくなった1等寝台車の格下げ/39 第2章 個性的だった客車………41 2等寝台車にもあった特別室コンパートメント/42 特ロ、並ロを併結する急行列車/46 「半車」で生み出した輸送力−ロネロ、ロハ、ハシの活躍/54 きれいになってくる3等車−鋼体化改造の進展/58 半端でなかった百けん先生の鉄道知識/63 牽引する機関車たち/69 第3章 「区間阿房列車」に同乗する………79 早すぎた出発時間/80 無視される湘南電車/83 軟券乗車券を使った「不正」−二重改札の利用/86 運転を知っていた東京駅長?/90 9番線と支障した10番線からの発車/93 周到な事前準備/96 国府津乗り換え、2分間では無埋だった/98 御殿場線の思い出と栄枯盛衰−単線化、トンネルの数、幕引き/101 知らなかったスイッチバック−富士岡、岩波は戦前からあった/110 品川から通った沼津駅長/114 駅長さんはお友達−「紹介」の中身は?/118 由比、興津への思い入れ/121 新幹線区間を走る「阿房列車」−「弾丸列事」とバスの通るトンネル/123 第4章 昭和20年代という時代………129 「特急」の復活とスピードアップ/130 戦前を引きずったボイの接客/132 階級意識の引きずるもの/135 ボイの世界、女性の登場/138 組合対策となる百けん随筆/140 「国鉄文化雑誌」の輩出、レクリエーションの世界/141 鉄道員の歌、現場の共感/145 ロングランの復活/147 愛称と列車番号/149 第5章 巨大組織の「国鉄」………151 国鉄は「役所」だった−「省線」「本庁」の時代/152 優遇されていく「阿房列車」/154 「大変えらいの」は「学士さん」/156 東京〜別府間が通じた国鉄の電話網−電電公社以上の通信インフラ/159 会見場になる駅−ニュースになった著名人の来訪/163 存在感のあった駅長さん/170 「鉄道管理局」をめぐる悲喜こもごも/173 圧倒的な存在だった国鉄/178 多彩な鉄道人脈/183 第6章 様変わりした鉄道システム……191 どこからか出てきた特急券−複雑だった発券方式/192 一般人は乗れなかった特急/197 赤帽の多様なサービス/200 長距離鈍行の全盛時代/202 分割や増結を活用した客車列車/205 等級制と異級乗車券/209 第7章 消えた情景をたどる………213 意外に乗らないローカル線/214 湖に沈んだ横黒線・大荒沢/214 壊れそうな客車−廃線となった字品線/220 散乱する車内のゴミ/224 9割が廃業した「阿房列車」の宿/226 食堂車の情景/229 「阿房列車」の費用/234 「阿房列車」の終了とその後/239 謎の「阿房列車」−キーワードは特急、中学生、かるかん/241 おわりに………246 乗車車両一覧表(「阿房列車」運転時)………248 宿泊旅館一覧表………250 主な参考文献………252 ●各章の扉写真は、撮影/林 忠彦(第1章)・小石 清(第2〜7章)、所蔵/岡山県郷土文化財団です。 ●本文に掲載の写真は、特記以外すべて筆者撮影または所蔵のものです。 |
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