ほりうち(ccbu8181) 2016-11-01 22:30:31 |
旅のヒント
高速列車、夜行列車、景観列車(シーニックトレイン)や登山列車など、ヨーロッパにはさまざまなタイプの列車が縦横無尽に走り、観光客はもちろん、地元の人々にとっても大変身近な交通手段となっています。便利さだけでなく、車窓を流れる風景や地元の人々とのふれあい、列車での国境越えという体験など、鉄道旅行の魅力は尽きません。このコーナーでは、テーマを決めて鉄道を楽しむ旅のモデルコースとともに、駅構内や列車内でのサービスや設備などについてご紹介いたします。 鉄道で巡る音楽とスイスアルプスの旅12日間 JTBグローバルマーチャンダイジング&サポート 阿部修一さん このコーナーでは、2016年春に開講したレイルエキスパート養成講座を受講し、最終試験にて高得点をマークして合格し、「レイルエキスパート」になられた旅行会社スタッフの皆様の旅行プランをご紹介します。10月号は、同養成講座春コースを修了、レイルエキスパートに認定された、阿部修一さん(JTBグローバルマーチャンダイジング&サポート)が作成したヨーロッパ鉄道旅行プランをご紹介します。英国、フランス、スイス、オーストリアの4カ国を巡って「音楽とスイスアルプス」を満喫する10泊12日間のプランです。<画像=ユーロスターのスタンダードプレミアクラス((C)Eurostar)>。 旅程: 1日目 東京から空路、ロンドンへ。到着後、ヒースローエキスプレスにてロンドン(パディントン駅)へ。その後、タクシーでホテルへ。 【ロンドン泊】 2日目 午前中、自由行動。定期観光バスでお楽しみください。午後は観劇前にアフタヌーンティをお楽しみいただきます。かつての市庁舎を改装して作られたホテル、マリオット・カウンティーホールの図書室を改装したライブラリー・ラウンジでどうぞ。夜はミュージカル鑑賞。 【ロンドン泊】 3日目 セントパンクラス・インターナショナル駅からユーロスター(スタンダードプレミアクラス)に乗って、パリ・北駅へ(10:01発)。お荷物は車内持ち込みへ。パリ到着後、タクシーでホテルへ。その後、自由行動。定期観光バスなどで、お楽しみください。夜、オペラ座(ガルニエ)にて、クラッシック・バレエ鑑賞。 【パリ泊】 4日目 終日、自由行動。定期観光バスで、お楽しみください。 夜、パリ・リヨン駅近くの老舗レストラン「トラン・ブルー」にて、フランス料理。ノスタルジックな雰囲気があり、かつて貴族が旅行に出発する前にこのレストランでパーティーを開催しました。 【パリ泊】 5日目 タクシーでパリ・リヨン駅へ。12:11発のTGVリリア(1等)に乗って、スイスのローザンヌ駅(16:15着)へ。到着後、タクシーでホテルへ。夕食は、地元の人にも大変人気のある名店「カフェ・ロマン」にてスイス名物チーズフォンデュ。 【ローザンヌ泊】 6日目 タクシーでローザンヌ駅へ。9:17発の列車(1等)に乗ってツェルマット駅(12:13着)へ。途中、フィスプで乗り換え。ツェルマット到着後、山岳リゾートをお楽しみください(ゴルナグラード展望台など)。 【ツェルマット泊】 7日目 ツェルマット駅(8:52発)で氷河特急(1等)に乗車。車内より素晴らしい景観をお楽しみください。クール駅にて下車(14:32着)、クール駅にて列車(1等)に乗換え、チューリヒ中央駅(16:23着)へ。到着後、タクシーでホテルへ。 【チューリヒ泊】 8日目 タクシーにてチューリヒ駅へ。10:40発のレイルジェット(1等)に乗ってザルツブルク駅(16:03着)へ。到着後、タクシーにてホテルへ。 夜は、ミラベル宮殿でクラッシックミニコンサートをお楽しみください。 【ザルツブルク泊】 9日目 午前、モーツアルトの生誕の地、ザルツブルクをご自由にご見学ください。レイルジェット(1等)にてリンツへ。到着後、ホテルにて着替え。リンツ駅(18:30発)で皇帝列車に乗り、車内で晩餐。100年前の豪華列車を再現した車中での晩餐をお楽しみください。23:00にウィーンに到着後、タクシーでホテルへ。 【ウィーン泊】 10日目 終日、自由行動。定期観光バスでお楽しみください。 夜、国立オペラ座にてオペラ鑑賞。 【ウィーン泊】 11日目 出発まで自由行動。タクシーにてウィーン国際空港へ。空路、欧州内都市経由で帰国の途へ。 【機中泊】 12日目 日本・東京に到着。 旅行プランの概要とコンセプト: 音楽とアルプスの大自然を鉄道で巡る4カ国の旅 シニアな夫婦向け この旅のプランは、鉄道好きなご主人と、音楽好きな奥様を想定した、お二人の記念になるような旅行をイメージして作りました。 高速鉄道を使い、効率よくヨーロッパを移動、そして音楽の醍醐味を味わいつつ。途中、スイスの山岳リゾートも加えています。さまざまなな列車に乗車しながら、音楽一辺倒、列車乗車一辺倒にはならないよう、お二人に適度に楽しんで頂くことをポイントに、日程全体のバランスに配慮をしました。また、一生の記念になるような、美食にも触れる機会を設けています。 ホテルの選定についても列車を使う事を前提とし、駅にあまり離れいない、町中のアッパークラスのホテルをチョイスし、前半は少々予算を抑え、後半のホテルをより良いものとしています。必ずや、お二人の忘れえぬ思い出として記憶に残る旅になるでしょう。 なお、旅行費用を抑える意味でも、混乗の定期観光バスのある都市では、ご自由にそういったものにご参加いただくこととし、コストアップを押さえています。 駅近くのワンランク上のホテルに宿泊 列車での移動を考慮し、駅からも近い、町中のアッパークラスのホテルをチョイス。 ◎ロンドンでは、セントパンクラス駅に直結した高級ホテルで、映画『ハリー・ポッター』シリーズのロケ地としても有名なセントパンクラス・ルネッサンスホテルです。 ◎パリは、パリ・サンラザール駅近くに19世紀末に建てられたノスタルジックなヒルトン・オペラ・ホテルです。古き良き雰囲気を今でも留めています。 ◎スイス・ローザンヌのホテルは、ボーリバージュ・パレス。湖畔に佇む、ヨーロピアンスタイルの美しいホテルで、数多くの著名人に愛されてきました。 ◎スイス・ツェルマットは、国際的な山岳リゾートのツェルマットの中でも一際存在感のある高級ホテル、モンセルバン・パレスです。 ◎スイス・チューリヒは、チューリヒ中央駅からも近く、常に旅人を癒してくれる空間を提供するシュバイツァー・ホフ・ホテル。 ◎オーストリア・ザルツブルクでは、本家ウィーンのザッハーに引けを取らないホスピタリティと高級感で人気のホテル、ザッハー・エステライヒッチャーホフに宿泊します。 ◎オーストリア・ウィーンのホテルは、グランドホテル・ウィーン。ウィーン中心部に位置し、観劇にも非常に便利なロケーションにあります。かつてのANA経営のホテルで、今でも日本的なホスピタリティーを保っています。 編集部からヒトコト: ヨーロッパを代表する高速列車とシーニックトレインに乗車 食堂車で食事をしながら車窓の風景を眺める 12日間の旅行の間に、ユーロスター、TGVリリア、レイルジェットと3つの高速列車に乗車し、世界的に知られたスイスのシーニックトレインの中でもトップ3の人気を誇る氷河特急に乗車します。さらに、オーストリアの栄華を誇ったハプスブルク家ゆかりの皇帝列車の豪華な食堂車で晩餐を!ヨーロッパを代表する列車の1等で優雅な旅を満喫できそうです。 高速列車ユーロスターは、車内の座席にて乗車時間帯にあった食事(朝食、昼食、夕食)が楽しめます。ユーロスターが発着する、ロンドン・セントパンクラス・インターナショナル駅は、キングスクロス駅と隣接しています。両駅構内やその周辺にはカフェやショップなどもあり、地元の人々がよく利用する駅ですので、ロンドンの日常風景を垣間見るのも楽しいです。 スタイリッシュでおしゃれなイメージの高速列車TGVリリアにも乗車。パリからローザンヌまで国境を越える列車の旅では、フランスからスイスへと移り変わる車窓の風景も存分に楽しめるはず。そしてレイルジェットです。こちらもオーストリア連邦鉄道が誇る最新鋭の高速列車。ビュッフェ車両でコーヒーを飲みながらのどかな風景を車窓に見つつ、ゆったりとした時間を過ごすのもいいかもしれません。 一方、スイスの列車といえば、シーニックトレイン(景観列車)を思い浮かべる人も多いと思います。中でも高い人気を誇る氷河特急では、食堂車にて急勾配の線路を走っていてもこぼれないように傾いたワイングラスで、ワインを飲みながら食事(3コースメニュー)をしつつ、車窓を流れる雄大な大自然を眺めるという贅沢も。また、オーストリアでは、ハプスブルク家の宮廷列車として使われたという豪華な内装が印象的な皇帝列車内での晩餐を存分に楽しむ優雅な旅となっています。 ここで明記している乗車時間や乗換駅は、季節や曜日、発車時刻などによって異なる場合があります。乗車される際は実際に時刻表でご確認ください。 鉄道パス&チケット ・鉄道パス:ユーレイルセレクトパス3カ国(フランス、スイス、オーストリア、大人1等、有効期間2カ月のうち通用日数5日間) ・【編集部注釈】 ユーレイルパスには2〜5人で同一行程で一緒に旅する人向けのセーバーパスがあります。通常の大人料金の15%割引きになり、お得です。26歳未満の旅行者向けにはユースパスがお得です。シニアパスの設定はありません。 4歳未満の子供は、無料ですが、大人と座席を共有する場合は別途、座席指定券が必要となります。また、4歳以上12歳未満の子供も無料ですが、大人同様に高速列車や国際列車、夜行列車などに乗車の際は別途、座席指定券が必要となります。 ユーロスター、TGVリリア、レイルジェットにご乗車の際には、鉄道パス(ユーレイルセレクトパス3カ国)所持者向けのパスホルダー料金にて、別途、座席指定券を購入しなければなりません。また、氷河特急にユーレイルパスを使ってご乗車の際、ディセンティス〜ツェルマット間は、別途、追加料金を支払う必要があります。 Tips & インフォメーション ・ここに記載する列車や船、バスなどのスケジュールは時期などによって異なる場合があります。必ず事前にご確認ください。 ・目的駅に到着したら、復路の列車の時刻表を必ず確認してから観光へとお出かけください。不慣れな駅構内では目的とする場所に辿りつくのに多少時間を要することも考えられますので、時間に余裕を持って駅に到着するようにしてください。 ・列車、またはバスにご乗車の際には、時刻表を確認し、遅延なども考えられますので、余裕をもって行動するようにしてください。乗り継ぎの際は、余裕ある乗り継ぎ時間を確保することをおすすめします。 ・英国政府観光庁 ⇒ http://www.visitbritain.com/ja/JP/ ・フランス観光開発機構 ⇒ http://jp.franceguide.com/ ・スイス政府観光局 ⇒ http://www.myswiss.jp/ ・オーストリア政府観光局 ⇒ http://www.austria.info/jp/ |
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