NEWS RELEASE:全般      3
No.4426 (Re:4422) 旅のヒント:北イタリア〜プロヴァンス、華麗なホテルで寛ぐ美食の旅
ほりうち(ccbu8181) 2016-12-01 11:59:41
旅のヒント

 高速列車、夜行列車、景観列車(シーニックトレイン)や登山列車など、ヨーロッパにはさまざまなタイプの列車が縦横無尽に走り、観光客はもちろん、地元の人々にとっても大変身近な交通手段となっています。便利さだけでなく、車窓を流れる風景や地元の人々とのふれあい、列車での国境越えという体験など、鉄道旅行の魅力は尽きません。このコーナーでは、テーマを決めて鉄道を楽しむ旅のモデルコースとともに、駅構内や列車内でのサービスや設備などについてご紹介いたします。

<お詫びと訂正>メールマガジン10月号でご紹介したスイスの氷河特急の食堂車について、食堂車は現在廃止されており、バー車両のみ連結されています。訂正し、お詫びいたします。【編集部】


歴史と文化・太陽と芸術・華麗なるホテルで寛ぐ美食の旅
 北イタリア・コートダジュール・プロヴァンス11日間

  JTB西日本 奈良支店 近藤 恵さん


 今月号の旅のヒントは、レイルエキスパート養成講座2016年春コースを修了し、レイルエキスパートに認定された、近藤恵さん(JTB西日本奈良支店)が作成したヨーロッパ鉄道旅行プランをご紹介します。イタリア北部とフランス南部を11日間で巡る知的好奇心を刺激し、豪華ホテルで泊まる贅沢な美食の旅です。<画像=高速列車イタロのスマートクラス>
※このプランは、2016年6月現在の情報に基づき記載されています。

旅程:

1日目
 関西国際空港から、パリ経由でヴェネツィアへ。到着後、専用車と専用ボートでホテルへ。
【ヴェネツィア泊】

2日目
 終日、ヴェネツィア市内観光と自由散策。ドゥカーレ宮、ため息橋、ブラーノ島とヴェネツィアングラス工房を見学、カンツォーネとアコーディオン演奏を聴きながらのゴンドラ遊覧をお楽しみください。
【ヴェネツィア泊】

3日目
 朝、ヴェネツィア駅9時発の高速列車イタロに乗ってボローニャ駅へ(所要約1時間25分)。着後、ボローニャ観光。マッジョーレ広場、ネプチューン噴水、旧ボローニャ大学、美食の都を実感できる市場メルカートエルベへ。その後、モデナ観光。バルサミコ酢醸造所見学と試飲、グランデ広場、モデナ大聖堂、ギルランディーナの塔、フェラーリ博物館へ。
【ボローニャ泊】

4日目
 朝、専用車で「イタリア名産地の村めぐり」。イタリア名産パルミジャーノ・レッジャーノチーズ工場へ(試食と購入も)。パルマハムで有名なクラッテロ熟成所を訪ねます(もちろん試食可能)。船の乗って切り立った崖にカラフルな家々が並ぶチンクエテッレ(世界遺産)へ。2つの村(マナローナ村、お土産屋さんが並ぶヴェルナッツァ村)を訪れます。観光後、海沿いを走るローカル列車で海岸線を眺めながらゆったりした旅をお楽しみください。ポルトフィーノへご案内します。
【ポルトフィーノ泊】

5日目
 朝、専用車で高級リゾート、ポルトフィーノ観光(高台にあるサンジョルジュ教会とポルトフィーノ灯台)。その後、ジェノバ観光へ(フェラーリ広場、コロンブスの生家、サンロレンツォ大教会、旧港、世界遺産ガリバルディ通り、音楽家パガニーニのバイオリンがある赤の宮殿、コロンブス直筆の手紙が所蔵されている白い宮殿)。ジェノバ駅から14時53分発の列車に乗ってニース駅へ(約3時間45分)。地中海に突き出たフェラ岬に建つホテルへ。 サンジャン・カップ
フェラ泊

6日目
 終日、専用車で観光。アンチーブ(ミシュラン・シェフも通うプロヴァンスマルシェと、ピカソ美術館)、ヴァンス観光(色彩の魔術師アンリ・マティスのステンドグラスのあるロザリオ礼拝堂)、サンポールドゥバンス観光(丘の上に建つ鷲の巣村、細い小路が迷路のような町の散策)、マティスやピカソら画家が愛した港町サントロペ観光(豪華なクルーザーが停泊する港町をゆったりと散策)、マルセイユ観光(ノートルダムギャルドバジリカ聖堂、旧港、カヌビエール大通り)。
【マルセイユ泊】

7日目
 終日、観光。朝、地中海クルーズ、カランククルーズへ。
プロヴァンスを代表する町エクサンプロヴァンス観光(町の散策とセザンヌのアトリエへ)。その後、フランスの美しい村々を観光(人里離れた谷底に佇むセナンク修道院、その後、フランスで最も美しい天空の村ゴルド村散策、世界最大級の湧水量という名がつく美しい泉の村、フォンテーヌ・ド・ヴォクリーズへご案内します)。中世の歴史の息吹を感じるアルル観光(円形闘技場、ガール川に架かる巨大な水道橋、ポン・デュ・ガール、アルルの跳ね橋など)ゴッホの代表作「夜のカフェテラス」のモチーフになったル・カフェ・ド・ラ・ニュイへも訪れます。
【マルセイユ泊】

8日目
 朝、世界一高い橋ミョー橋へ。その後、美食の都リヨン(世界遺産)観光(フルヴィエールの丘、サンジャン大司教教会と旧市街へ)。リヨンの街で自由散策。リヨン駅を19時4分発の高速列車TGVに乗ってパリへ(約1時間57分)。
【パリ泊】

9日目
 朝は少しゆっくり。専用車でパリ市内のオランジェリー美術館へ。モネの睡蓮を鑑賞後、モネの家ジヴェルニーへ。実際の風景と絵画の世界の両方をお楽しみください。15時30分からは自由に散策。
【パリ泊】

10日目
 パリから帰国の途へ。
【機中泊】

11日目
 関西国際空港に到着。



旅行プランの概要とコンセプト:

  音楽とアルプスの大自然を鉄道で巡る4カ国の旅
   シニアな夫婦向け


 この旅行プランは、50代以上の富裕層のご夫婦、ヨーロッパリピーターを想定しています。イタリア・フランスはヨーロッパの中でも大変人気があり、主だった観光地は行った方が多いようです。そのため、比較的最近話題の観光地や、通常のツアーでは訪れない所、個人では訪れづらい所を選択しました。魅力溢れる地を訪れ、新たな発見や奥深い歴史と文化を感じ、大人の知的欲求を満たせる旅で、宿泊箇所に関しても、海沿いのリゾート感溢れるホテル・観光に便利な立地の寛げる高級ホテルにしました。富裕層のお客様ということもあり、ホテルは寝るだけでない、旅行に行ってリフレッシュができたとしても、疲れて帰るのでは意味がありません。心も体もリラックスできるホテルであることが重要。食事に関しても、旅行の良否を決定づける要素であり、旅の醍醐味である為、各土地の名物を選択しました。どうせならたくさん巡りたいと思う欲求と、スケジュール的にあまり無理しすぎたくないという両方の欲求をある程度を満たせるようなものを目指した旅程としました。実際の旅行の際には、お客様の急な体調の変化や気分の変化に対応できるよう、ガイドと打ち合わせが可能な日本語ガイドを付け、観光地・食事にも臨機応変に対応できる手配の仕方にします。今回は富裕層という大変特定のマーケットですが、リピーターで一般向けに対応できるパターンに変更していくことも可能だと思います。


  美食の旅!
   郷土料理や地元食材を使ったその土地の味覚を堪能


 美食の旅を彩る食事はこちらにまとめました(注:日程表から編集部が抽出しました)。
◎1、2日目:芸術家が多く訪れたというHarry’s Bay。桃のカクテル「ベリーニ」、そしてカルパッチョ発祥のレストランです。2日目の昼食はヴェネツィア名物のイカスミスパゲッティをどうぞ。夕食はヴェネツィアの伝統料理に舌鼓。
◎3日目:昼食は、ボローニャ名物ピアディーナ(サンドイッチ)とボローニャソーセージ、夕食はボローニャ名物ラザニアです。
◎4日目:昼食は、パルミジャーノ・レッジャーノチーズやバルサミコ酢を使った郷土料理をどうぞ。夕食にはリグーリア料理(カッポンマグロサラダ、チョッピンのトマトスープ、リゾット)はいかがでしょう。
◎5日目:昼食にジェノバ名物のジェノベーゼ・フォッカッチャ、夕食は宿泊ホテルのミシュラン星付きガストロノミーで美食をご堪能ください。
◎6日目:昼食は地中海サラダとホットサンド、夕食はマルセイユの郷土料理。
◎7日目:昼食にプロヴァンス料理を楽しみ、夕食は漁師料理(ブイヤベースよりも濃厚な煮込み料理など)をどうぞ。
◎8日目:昼食は世界的に有名なポール・ボキューズでフランス料理を、夕食はTGVに連結されるバー/ビュフェ車両で軽食をご購入ください。
◎9日目:昼食にノルマンディ地方の郷土料理、夕食はホテルのレストラン「ルサンク」でフランス料理をご堪能ください。


  寛ぎの一時を!豪華ホテルでリラックスタイム

 旅のプランのタイトルにもある華麗なるホテルをご紹介します(注:日程表から編集部が抽出しました)。
◎ヴェネツィア:アマングランドカナル・ベニス(2泊)
◎ボローニャ:グランドホテルマジェスティック(1泊)
◎ポルトフィーノ:エクセルシオール・パレスホテル(1泊)
◎サンジャンカップフェラ:フレンチリヴィエラ・サンジャンカップフェラ(1泊)
◎マルセイユ:インターコンチネンタル・マルセイユホテルデュー(2泊)
◎パリ:フォーシーズンズ・ジョルジュサンク(2泊)


編集部からヒトコト:

  ローカル列車でのんびりと車窓の絶景を堪能
   国際列車で国境越えも


 11日間をかけて北イタリアと南フランスのコートダジュールとプロヴァンス地方を巡る旅です。今回のプランでは、鉄道チケット(区間乗車券)を利用し、滞在11日間に4回列車に乗車します。さまざまな土地を訪ねながら、鉄道の旅も楽しめる旅程となっています。
 高速列車イタロに乗ってヴェネツィア・サンタルチア駅から、ボローニャ中央駅へは約1時間25分です。ヴェネツィアの島から長い橋を渡って本土へと列車で移動します。さらにイタリア・東リヴィエラの海岸沿いを普通列車でのんびりと移動です。車窓に映る海岸線は絵のように美しいと評判。このプランでは、イタリアのジェノバからフランスのニースへと国際列車での国境越えも体験します。
 帰国はパリから。リヨン・パーデュー駅から高速列車TGVに乗ると、わずか1時間57分でパリに到着します。TGVにはバー/ビュフェ車両が連結され、軽食類やスナック、ドリンクなどを販売。バー車両でも食べたり、飲んだりするテーブルなどが用意されています。


※ここで明記している乗車時間や乗換駅は、季節や曜日、発車時刻などによって異なる場合があります。乗車される際は必ず、実際に時刻表でご確認ください。
※また、列車情報、車内で提供される食事やサービスについても予告なく変更されることがあります。ご乗車の際には事前にご確認ください。
※「編集部からヒトコト」で記載の列車の発着時間や所要時間などは、2016年11月の情報です。


鉄道パス&チケット
・区間乗車券:イタロ(ヴェネツィア⇒ボローニャ)、普通列車(ヴェルナッツァ⇒サンタ・マルゲリータ・リグレ-ポルトフィーノ)、国際列車(ジェノヴァ⇒ニース)、TGV(リヨン⇒パリ)

・【編集部注釈】
TGVをはじめ、フランスでは列車に乗る前に、必ずプラットホームに設置されている刻印機(黄色のボックス型)に紙のチケットを差し込み、刻印(ヴァリデート)しなければなりません。Eチケット(P@Hチケット)は、刻印(ヴァリデート)の必要はありません。

 フランスの列車は、スーツケースなど全ての荷物の所有者を明らかにするため、必ず荷物タグ(名札)を付ける必要があります。ご注意ください。


Tips & インフォメーション

・ここに記載する列車や船、バスなどのスケジュールは時期などによって異なる場合があります。必ず事前にご確認ください。

・目的駅に到着したら、復路の列車の時刻表を必ず確認してから観光へとお出かけください。不慣れな駅構内では目的とする場所に辿りつくのに多少時間を要することも考えられますので、時間に余裕を持って駅に到着するようにしてください。

・列車、またはバスにご乗車の際には、時刻表を確認し、遅延なども考えられますので、余裕をもって行動するようにしてください。乗り継ぎの際は、余裕ある乗り継ぎ時間を確保することをおすすめします。

・イタリア政府観光局⇒http://visitaly.jp/

・フランス観光開発機構⇒http://jp.franceguide.com/

撮影日:
撮影場所:
キャプション:
画像サイズ: 481×321(67%表示)