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No.4723 (Re:4719) 旅のヒント:列車で巡るドイツ世界遺産の旅
ほりうち(ccbu8181) 2017-05-03 14:11:46
旅のヒント

 高速列車、夜行列車、景観列車(シーニックトレイン)や登山列車など、ヨーロッパにはさまざまなタイプの列車が縦横無尽に走り、観光客はもちろん、地元の人々にとっても大変身近な交通手段となっています。便利さだけでなく、車窓を流れる風景や地元の人々とのふれあい、列車での国境越えという体験など、鉄道旅行の魅力は尽きません。このコーナーでは、テーマを決めて鉄道を楽しむ旅のモデルコースとともに、駅構内や列車内でのサービスや設備などについてご紹介いたします。

列車で巡るドイツ世界遺産の旅
 
 ジャルパック 手配商品事業部 海外ユニット第2グループ 二宮 由起子さん


 今月号の旅のヒントは、レイルエキスパート養成講座2016年秋コースを修了し、レイルエキスパートに認定された、二宮由起子さん(ジャルパック手配商品事業部海外ユニット第2グループ)が作成したヨーロッパ鉄道旅行プランをご紹介します。ドイツに点在する世界遺産を鉄道で巡る9泊11日のプランです。フランクフルト、アイゼナッハ、ヴァイマール、ベルリン、ハノーバー、ケルンといった都市に宿泊。旅程の中盤にはベルリンに3連泊します。この間、城や大聖堂、宮殿や庭園、産業遺産、歴史ある町並みなど、多彩な世界遺産を巡ります。<画像=ベルリン中央駅(C)NoriM>
※このプランは、2016年10月現在の情報に基づき記載されています。

旅程:

1日目
 成田または羽田空港から出発。フランクフルト空港に到着。お客様ご自身で市内ホテルへ移動。
【フランクフルト泊】

2日目
 朝、高速列車ICE(9:19発/11:05着)に乗ってアイゼナハへ。ご自身にてホテルに移動。その後、自由行動。世界遺産ヴァルトブルグ城やバッハハウスなど市内散策をお楽しみください。
【アイゼナッハ泊】

3日目
 朝、RB(8:13発/9:16着)で文化都市ヴァイマールへ。ご自身でホテルに移動。その後、自由行動。インビスなどで名物のチューリンガーソーセージをご賞味ください。ゲーテの家、シラーの家をはじめ、近代デザイン発祥のバウハウスの博物館など見所の多い街です。
【ヴァイマール泊】

4日目
 朝、列車RE(8:58発/9:11着)とICE(9:28発/11:46着)を乗り継いで首都ベルリンへ。途中、エアフルトでICEに乗り換えます。その後、自由行動。市内散策をお楽しみください。鉄道パスの割引きを利用してテレビ塔の上からベルリンの町並みを見渡すのはいかがでしょう。
【ベルリン泊】

5日目
 終日、自由行動。ベルリン市内散策をお楽しみください。世界遺産の博物館島をはじめ、市内には歴史に残る観光スポットがいっぱい。歩き疲れたら、ベルリン名物カリーブルストをテーマにしたユニークなミュージアムを訪れてみるのはいかがでしょう。
【ベルリン泊】

6日目
 終日、自由行動。市内・郊外散策をお楽しみください。ベルリン郊外には世界遺産のサンスーシ宮殿、庭園のポツダム、もしくはもう少し足を延ばしてルターの宗教改革で知られるヴィッテンバッハの街など日帰り旅行をお楽しみください。2017年はルターの宗教改革から500年の記念の年です。
【ベルリン泊】

7日目
 朝、高速列車ICE(8:52発/10:58着)にてハノーバーへ。ご自身にてホテルに移動。その後、自由行動。市内散策をお楽しみください。ハノーバー郊外には世界遺産(産業遺産)のアルフェルトファグス靴型工場もあります。
【ハノーバー泊】

8日目
 朝、高速列車ICE(8:31発/11:09着)にてケルンへ移動。ご自身でホテルに移動。その後、自由行動。駅前にそびえる大聖堂をはじめ、市内散策をお楽しみください。
【ケルン泊】

9日目
 終日自由行動。近郊の町を散策してください。ライン川の観光や少し足を延ばしてドイツで最初に世界遺産に登録された大聖堂のあるアーヘンの街を訪れるのはいかがでしょう。
【ケルン泊】

10日目
 列車にてケルンからフランクフルト空港へ移動。
※時間の遅いフライトの場合は、空港に荷物を預けて市内に戻り、フランクフルトの散策をお楽しみください。日本に向けて出発。
【機中泊】

11日目
 帰国。お疲れ様でした。




旅行プランの概要とコンセプト:

 日本ではあまり知られていない北ドイツへ
  ベルリンは世界遺産の宝庫


 チューリンゲン州をはじめ、北ドイツはまだ日本のお客様にはなじみも薄く、ロマンチック街道のような派手さはありませんが、ドイツ文化の源流とも呼ばれる史跡も多く、点在する世界遺産の街をドイツ鉄道の路線網を利用し、自由な旅をお楽しみいただくコースとしました。熟年層の夫婦や、ヨーロッパのリピーター層を想定した旅のプランです。
 素晴らしい中世の城、ヴァルトブルグ城を擁するアイゼナッハ、ゲーテ、シラーと、ドイツの文豪と劇作家が愛し、また近代デザイン運動、バウハウスの誕生の地でもあるヴァイマールは見どころの多い世界遺産の街として知られています。東西ドイツの統一後、20年以上たった今でもドイツの首都として常に変化に富むベルリンは世界遺産の宝庫。ベルリン博物館島、モダニズム集合住宅群をはじめ、ベルリン・ポツダムの宮殿と庭園、さらに列車で足を延ばせばルターの宗教改革の関連史跡が残るヴィッテンベルグにも日帰り旅行をお楽しみいただけます。その後もハノーバー、ケルンとその周辺も含めて世界遺産が点在する中部から北部ドイツを鉄道パスを利用して自分色の旅でお楽しみいただます。訪れる街でいただくお食事も旅の楽しみの一つ。6月は白アスパラガスの季節、ご滞在中ぜひご賞味ください。またドイツ各地でそれぞれ特徴あるソーセージメニューがあります。素朴な味わいのある、チューリンゲンソーセージ、ミュージアムがあるほど人々に愛されるカリーブルストなど、ドイツ国内各地にあるビアホールで、ビール片手にその土地ならではの各地の味を食べ比べするのも楽しみの1つです。<画像=6月になるとマーケットに並ぶ白アスパラバスとイチゴ(C)NoriM>

 駅にも至近で交通の便の良いホテル

 この旅のプランで利用するホテルを日程表から編集部が抽出しました。鉄道で巡りながら各都市を移動していくスタイルの旅で、主要駅にも近い交通の便の良いホテルになっています(編集部注)。
◎フランクフルト(1泊):ホテル・エクセルシオールフランクフルトなど
◎アイゼナッハ(1泊):シュタイゲンベルガーホテルチューリンガーホフなど
◎ヴァイマール(1泊):カイザリンアウグスタなど
◎ベルリン(3泊):パークインベルリンなど
◎ハノーバー(1泊):メルキュールホテルハノーバーシティなど
◎ケルン(2泊):ヒルトンケルンなど


編集部からヒトコト:

 鉄道パス利用でも座席指定券なしでICEに乗車
  ベルリン中央駅でショッピングも!


 ジャーマンレイルパスをフル活用してドイツ1カ国をじっくりと巡る旅です。熟年層の夫婦や、ヨーロッパのリピーター層を想定した旅のプラン。高速列車ICEのほか、RE(リージョナルエクスプレス)、RB(リージョナルバーン)に乗って各地を巡ります。とりわけREやRBは地元の人々が日常生活で利用する列車ですので、現地の人々の生活を垣間見るチャンスでも。一方のICEは、主要都市発着便はビジネス客が多く利用しています。鉄道パスを使って、これら列車に乗る際、座席指定券を別途購入する必要はありません。空いている席に座ってください。ICEには食堂車が連結されていますので、食事をしながら、あるいはコーヒーを飲みながらの列車の旅も楽しめます。ここで紹介するプランでは、7日目と8日目の朝ICEに乗る機会がありますので、食堂車で朝食をいただくのもおすすめです。
 ドイツ鉄道(DB)のICEが停車するような駅は一般的にショップやカフェ、レストランが併設されています。なかでもベルリン中央駅は新しくまた巨大で、大手スーパーマーケットやドラッグストアなども営業しています。日曜でもオープンしているので、滞在中、便利に利用できそうです。
 6月は白アスパラガスのシーズン。ヨーロッパの人々は、この時期、白アスパラガスをさまざまに調理してワインとともに楽しみます。もちろん、地域ごとに異なる味や調理法のソーセージとともに、ドイツビールを味わうのも忘れずに。

※ここで明記している乗車時間や乗換駅は、季節や曜日、発車時刻などによって異なる場合があります。乗車される際は必ず、実際に時刻表でご確認ください。

※また、列車情報、車内で提供される食事やサービスについても予告なく変更されることがあります。ご乗車の際には事前にご確認ください。


鉄道パス&チケット
・ジャーマンレイルパスの2等フレキシータイプ、1カ月の有効期間のうち通用日10日間

・私鉄Eusco Trenの乗車券(サンセバスチャン⇔ビルバオ)/現地購入


【編集部注釈】
・この旅のプランでは、ICE、RE、RBに乗車します。いずれも座席指定券は必要ありません。ジャーマンレイルパスを片手に列車に乗ってください。ただし、ICEは任意にて座席指定券を購入できます。ベルリンやフランクフルト発着便などのビジネス路線については、朝夕の時間帯によっては混在しますので、確実に座席を確保するためには座席指定券を別途購入することをおすすめします。

・ジャーマンレイルパスには、2人で同じ行程を一緒に旅する際に2人目が50%割引きとなるツインパスがあります。また、12歳以上28未満の旅行者は割引きが適用されるユースパスの対象で、1等と2等があります。シニアパス(60歳以上)、およびセーバーパス(2〜5人が一緒に旅する)の設定はありません。

・6歳未満の乳幼児は無料です。また、大人1人につき同伴する子供(6歳以上12歳未満)2人までが無料です。但し、3人目の子供はユースパスが必要となります。

Tips & インフォメーション
・ここに記載する列車や船、バスなどのスケジュールは時期などによって異なる場合があります。必ず事前にご確認ください。

・目的駅に到着したら、復路の列車の時刻表を必ず確認してから観光へとお出かけください。不慣れな駅構内では目的とする場所に辿りつくのに多少時間を要することも考えられますので、時間に余裕を持って駅に到着するようにしてください。

・列車、またはバスにご乗車の際には、時刻表を確認し、遅延なども考えられますので、余裕を
もって行動するようにしてください。乗り継ぎの際は、余裕ある乗り継ぎ時間を確保することをおすすめします。

・ドイツ観光局⇒http://www.germany.travel/jp/index.html

撮影日:
撮影場所:
キャプション: ベルリン中央駅(C)NoriM
画像サイズ: 284×214(原寸表示)
撮影日:
撮影場所:
キャプション: 6月になるとマーケットに並ぶ白アスパラバスとイチゴ(C)NoriM
画像サイズ: 307×230(原寸表示)