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No.4866 (Re:4862) 旅のヒント:アガサ・クリスティゆかりの地を訪ねる鉄道の旅他
ほりうち(ccbu8181) 2017-08-04 16:21:02
旅のヒント

 高速列車、夜行列車、景観列車(シーニックトレイン)や登山列車など、ヨーロッパにはさまざまなタイプの列車が縦横無尽に走り、観光客はもちろん、地元の人々にとっても大変身近な交通手段となっています。便利さだけでなく、車窓を流れる風景や地元の人々とのふれあい、列車での国境越えという体験など、鉄道旅行の魅力は尽きません。このコーナーでは、テーマを決めて鉄道を楽しむ旅のモデルコースとともに、駅構内や列車内でのサービスや設備などについてご紹介いたします。


         アガサ・クリスティーゆかりの地を訪ねる鉄道の旅
           ブリュッセルから古都を巡る鉄道の旅

 ロンドンとブリュッセルを起点に鉄道で巡る旅のプランを2つご紹介します。1つ目のプランは、ミステリーの女王アガサ・クリスティ―ゆかりの地を訪ねます。ロンドンから南西部のトーキーは、アガサが生まれ、よく過ごした場所であり、作品の多くの舞台にもなっています。海岸沿いを蒸気機関車で走ったり、ウォーキングを楽しんだり。アガサ・クリスティファンでなくとも楽しめるルートです。2つ目のプランはブリュッセルから古都巡りです。ICでトゥルネーへと行き、国境を越えてフランス・リールまで足を延ばします。その後、リールからナミュールへと移動し、リエージュに立ち寄ってから、ブリュッセルに戻ってくる鉄道の旅をご紹介します。ロンドンとブリュッセルは高速列車ユーロスターで2時間ほどでアクセスできますので、これら主要2都市を起点にして旅を組み立ててもいいかもしれません。<画像=ロンドン(C)S.Borisov/Shutterstock>

旅程:

1日目
 朝食後、ロンドン・パディントン駅からグレートウェスタン・レイルウェイズに乗ってトーキーへ(所要約2時間48分)。途中、ニュートン・アボット駅で乗り換え。
【トーキー泊】

2日目
 朝食後、コッキントン村へ。グレートウェスタン・レイルウェイズでロンドンへ。



旅行プラン:

             アガサが過ごした町トーキーへ
             ロンドンから列車で約2時間50分

 アガサ・クリスティーはトーキーの上流階級の家に生まれ、最初の夫アーチー・クリスティーと結婚するまでここで暮らしました。ロンドン・パディントン駅からグレートウェスタン・レイルウェイズに乗って約2時間48分で、トーキー駅に到着です。途中、ニュートン・アボット駅で乗り換えです。
 トーキーにはアガサ・クリスティーゆかりの場所が点在しています。トーキー駅の直ぐ側にあるグランドホテルは白い壁が印象的。アガサが新婚旅行中に滞在した海辺の豪華ホテルで、宿泊した部屋は「クリスティスイート」として残されています。駅から徒歩20分ほどのトア・アベイには、アガサの愛用品のタイプライターなどが展示されています。さらに、トーキー博物館にもアガサ・クリスティー常設展があります。
 プリンセス・ガーデンは、アガサがよく散歩した公園だそうで、アガサ作品のなかでも人気の名探偵ポアロの『ABC殺人事件』にも登場します。アガサ自身がダンスパーティを楽しんだというインペリアル・ホテルは、ミス・マープルが活躍する『スリーピング・マーダー』に登場します。アガサも大好きだったという濃厚なクロテッドクリームは、トーキーのあるデボン地方の名産。スコーンにいちごジャムとクロテッドクリームをたっぷりとつけて食べてみてください。
 また、トーキー駅から西へ歩いて30分ほどで、コッキントン村です。アガサも気分転換に馬に乗ってやってきた村だったとされ、可愛らしい絵本に出てくるような茅葺き屋根の民家が集まる集落です。さらに、ミス・マープルのクラスセント・メアリー・ミード村のモデルになった村とも言われています。
 隣町のペイトンまで10分ほど列車で移動し、そこから海岸沿いを走る蒸気機関車(ダートマス蒸気機関車&リバーボート)に乗るのもおすすめ。この蒸気機関車は『ABC殺人事件』に登場し、イングリッシュ・リビエラと呼ばれる美しい車窓の眺めが描写されています。約20分でグリーンウェイ駅に到着。ここから30〜40分も歩けば、アガサ・クリスティの別荘「グリーウェイ」(ナショナル・トラスト)です。アガサが世界でもっとも愛しい場所と称し、ここで数多くの小説が誕生しました。寝室や書斎、応接間、メインホールなどが一般公開されています。

鉄道パス&チケット
・区間乗車券:グレートウェスタン・レイルウェイズ(ロンドン・パディントン駅⇒トーキー駅<1日目>)、グレートウェスタン・レイルウェイズ(トーキー駅⇒ロンドン・パディントン駅<2日目>)



        街歩きを楽しむベルギーの古都、そして国境を越えて
      トゥルネー、ナミュール、リエージュへ、フランスのリールへ


旅程:

1日目
 朝食後、ブリュッセル南駅からICでトゥルネー駅へ(所要約1時間4分)。トゥルネー旧市街を散策後、IC/terで国境を越えてフランスのリール・フランドル駅へ(約29分)。
【リール泊】

2日目
 朝食後、リール・フランドル駅からICでナミュール駅へ(約2時間14分)。ナミュール散策後、ICでリエージュ・パレ駅へ(約58分)。リエージュ散策後、リエージュ・パレ駅からブリュッセル南駅へ(約1時間14分)。途中、リエージュ・ギマン駅で乗り換えです。



旅行プラン:

 ベルギー最古の町のひとつトゥルネーへと出かけましょう。ブリュッセル南駅/中央駅からIC(インターシティ)に乗って約1時間4分でトゥルネー駅に到着です。トゥルネーは、かつてフランスや英国、スペイン、オランダ、オーストリアとその支配者が入れ替わり、さまざまな文化を街角に残す町です。駅から南西方向、エスコー川を渡って少し歩くと、旧市街があります。三角の形をしたグランプラス、鐘楼、さらにはノートルダム大聖堂、タペストリー織物博物館やトゥルネー美術館はこの町の見所です。西方へと歩けば、エスコー川に架かるトル橋が見えるはず。この橋は中世の市壁の一部だったものです。第二次世界大戦時に破壊されたものの、47年には修復されました。
 トゥルネーからIC/terに乗って国境を越えフランスのリール・フランドル駅へ(約29分)。駅近くにある巨大なショッピングセンター「Euralille」でショッピングを楽しんだり、旧市街を散策したり。同フランドル駅前のFaidherbe通りを北東へと歩けば、ド・ゴール将軍広場(グランプラスとも呼ばれています)、広場周辺には近世以降のルネッサンス建築など見ごたえある建物がずらりと並び、カフェやレストラン営業しています。将軍広場からさらに北東へと歩けば、城塞があり、緑豊かな城塞の周りには緑豊かな散歩道が整備され、ジョギングする人を見かけます。美術館巡りもおすすめです。リール宮殿美術館やコンテス施療院美術館、少し足を延ばせば、リール・メトロポール現代美術館も。
 翌日は、「ムーズ川の真珠」と称えられるナミュールへ。リール・フランドル駅からICに乗って約2時間14分で到着です。ナミュール駅から南へとサンブル川の方に向かって歩くと、10分足らずで旧市街へと入ります。聖ルー教会、画家フェリシアン・ロップス美術館、鐘楼(世界無形遺産に登録)といった見所を巡りましょう。石畳の町を歩き、小さなショップやカフェに立ち寄って散策を楽しみましょう。サンブル川を渡ってシタデル(城砦)へ。ここから見下ろすナミュールの町とムーズ川の眺めは最高です。お土産はナミュール銘菓ビエトリュメのキャラメルをどうぞ!
 ナミュール駅から再びICに乗ってリエージュ・パレ駅へ(約58分)。旧市街のマルシェ広場を中心に見所を巡りましょう。マルシェ広場にあるベロンの噴水、君主司教宮殿、ワロン民族博物館、聖パルテルミー教会、聖ポール大聖堂などです。ワロン民族博物館の近くにあるビューラン山からは市街地が一望に。さらに登りきると、シタデル(城塞)に到着します。緑溢れるシタデルには公園もあり、眺望を楽しみましょう。日曜にはムーズ川沿いで朝市(ラ・バット市)が開かれます。リエージュ・パレ駅からICに乗って、途中、エージュ・ギマン駅で乗り換えてブリュッセル南駅へは約1時間15分で到着です。

鉄道パス&チケット
・区間乗車券:IC(ブリュッセル南駅⇒トゥルネー駅⇒リール・フランドル駅<1日目>)、IC(リール・フランドル駅⇒ナミュール駅⇒リエージュ・パレ駅⇒ブリュッセル南駅<2日目>)

※ここで明記している乗車時間や乗換駅は、季節や曜日、発車時刻などによって異なる場合があります。乗車される際は必ず、実際に時刻表でご確認ください。

※また、列車情報、車内で提供される食事やサービスについても予告なく変更されることがあります。ご乗車の際には事前にご確認ください。

Tips & インフォメーション
・ここに記載する列車や船、バスなどのスケジュールは時期などによって異なる場合があります。必ず事前にご確認ください。

・目的駅に到着したら、復路の列車の時刻表を必ず確認してから観光へとお出かけください。不慣れな駅構内では目的とする場所に辿りつくのに多少時間を要することも考えられますので、
時間に余裕を持って駅に到着するようにしてください。

・列車、またはバスにご乗車の際には、時刻表を確認し、遅延なども考えられますので、余裕をもって行動するようにしてください。乗り継ぎの際は、余裕ある乗り継ぎ時間を確保することをおすすめします。

・英国政府観光庁 ⇒ http://www.visitbritain.com/ja/JP/

・ベルギー観光局ワロン地方 ⇒ http://www.belgium-travel.jp/index.html

・フランス観光開発機構 ⇒ http://jp.france.fr/



<Pick up!>の答え:
1.フランス・アヴィニョンTGV駅  2.ドイツ・ベルリン中央駅  3.スウェーデン・ストックホルム中央駅  4.イタリア・ミラノ中央駅  5.スペイン・マドリッド・アトーチャ駅
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撮影日:
撮影場所:
キャプション: ロンドン(C)S.Borisov/Shutterstock
画像サイズ: 282×213(原寸表示)