ほりうち(ccbu8181) 2018-05-30 21:42:26 |
Trip Planning 高速列車、夜行列車、シーニックトレインなど、ヨーロッパにはさまざまなタイプの列車が都市や町を結び、地元の人々にとって大変身近な交通手段となっています。便利さだけでなく、車窓を流れる風景や現地の人々の日常生活を垣間見みたり、列車での国境越えという体験をしたり、鉄道旅行の魅力は尽きません。このコーナーではレイルエキスパートらによる列車を利用したヨーロッパ旅行のモデルプランをご紹介します。 花と伝統と古都を訪ねてオランダ&ベルギーへ行こう! レイルヨーロッパジャパン メールマガジン編集部 春は色鮮やかな花々が咲き、ヨーロッパ旅行に彩を添えてくれます。とりわけ春の旅行先として人気なのが、ベネルクス諸国です。オランダの広大なチューリップ畑をはじめ、年間で春の約2カ月間しか開園しないキューケンホフ公園は、日本人だけでなく各国の旅行者に人気のスポット。世界遺産のキンデルダイクの風車群、伝統のチーズ市を見学。ベルギーではブリュッセルから列車で1時間程の古都トゥルネーやナミュールを訪れます。今月号の旅のヒントは、ユーレイル ベネルクスパスを使ってオランダとベルギーを訪ねる旅行プランをご紹介します。 旅程: [1日目] 日本からヨーロッパの都市を経由してブリュッセル国際空港へ。着後、IC でオランダ・ライデンへ(所要時間約2時間19分)。着後、ホテルへ。 【ライデン泊】 [2日目] 朝食後、IC と普通列車に乗ってアルクマールへ、途中ハーレムで乗り換え(約1時間6分)。伝統のチーズ市を見学。午後は、アルクマール駅からIC に乗ってデルフトへ(約1時間38分)。デルフト市内散策。その後、IC でライデンへ(約21分)。 【ライデン泊】 [3日目] 朝食後、直通バスでキューケンホフ公園へ。キューケンホフ公園を見学。午後は、直通バスでライデンに戻り、ライデン市内散策。 【ライデン泊】 [4日目] 朝食後、IC でアムステルダム中央駅へ(約35分)。カナルクルーズ、国立博物館やゴッホ美術館など、市内散策。 【ライデン泊】 [5日目] 遅めの朝食後、IC でロッテルダム中央駅へ(約33分)。スーツケースをロッカーに預けた後、トラムとボートを乗り継いで世界遺産キンデルダイクの風車群見学へ。夕方、高速列車タリスでブリュッセル南駅へ(所要約1時間10分)。 【ブリュッセル泊】 [6日目] 朝、ブリュッセル南駅からIC に乗ってトゥルネーへ(約1時間4分)、市内散策後、午後はIC に乗ってナミュールへ(約1時間38分)、市内散策後、ブリュッセル南駅へ(約1時間10分)。 【ブリュッセル泊】 [7日目] 出発まで、ブリュッセル市内散策。メイズ植物園(ベルギー王立植物園)へいくのもおすすめ。ブリュッセル国際空港から日本へ。 【機中泊】 [8日目] 日本到着 ※日程表の発着時間は乗車日により変動することがあります。 旅行プランの概要とコンセプト ユーレイルパスを使ってオランダ巡り ライデン〜ハーレム間は車窓のチューリップ畑を堪能 ブリュッセル国際空港に到着したら、空港に併設の鉄道駅に移動し、IC に乗ってロッテルダム中央駅経由でライデンへ。所要時間は約2時間19分で到着です。翌日は、アルクマールのチーズ市を見学。ライデン駅からIC に乗り、ハーレム駅へ、普通列車に乗り換えてアルクマール駅へ。ハーレム駅での待ち時間を入れても1時間余りでアルクマールに到着します。ライデン駅には自動改札が設置されていますので、ユーレイルパスを利用の際、パスカバーの裏にあるQRコードをゲートで読み取らせて入場します。下車時も同じです。オランダの鉄道駅は基本的にほぼすべて自動改札となっています。また、列車内での検札もきちんと行われますので、鉄道パスに記入すべき日付などは忘れずに記入してください。 ライデンからハーレム間は、3月以降、チューリップの球根畑が広がり、車窓からは色とりどりのチューリップがまるで絨毯のように花咲く様子をお楽しみいただけます(=写真右)。 アルクマールのチーズ市は、4〜9月の間、毎週金曜に行われるチーズの取引です。アルクマール駅からは市が開かれるワーフ広場へは道順が示されているので、迷うことなく徒歩約15分でアクセスできます。14世紀から始まったとされるチーズ市での取引の様子が再現されています。 午後は、IC に乗って古都デルフトへ。デルフトブルーの陶器と17世紀の画家フェルメール生誕の地として知られています。350年の歴史を誇るロイヤルデルフトの工房をはじめ、フェルメールの家、聖ルーカス・ギルドハウス、フェルメールの生涯を紹介するフェルメールセンター、マルクト広場と新教会など、古都デルフトの散策を楽しみます。 キューケンホフ公園、ライデン、 ロッテルダムから世界遺産のキンデルダイク風車群へ 3日目はライデンからキューケンホフ公園へ。専用のバスで約40分足らずです。専用バスはライデンだけでなく、アムステルダムやスキポール空港からもキューケンホフ公園を結んでいます。数百万本のチューリップが出迎えてくれます。午後、ライデンに戻って、博物館やライデン大学の付属植物園などシーボルトゆかりの地を訪ねます。 4日目はアムステルダム観光です。ライデン駅からIC に乗ってアムステルダム中央駅へは約35分。駅前にはトラムの発着ポイント、運河クルーズの停泊ポイントがあります。ゴッホ美術館(事前にオンラインで予約が必要)、国立博物館、アンネ・フランクの家、シーゲル花市など、市内散策をお楽しみください。 翌日は、ライデン駅からIC に乗って約33分でロッテルダム中央駅に到着です。スーツケースはロッカーに預けて、トラムと船で世界遺産キンデルダイクの風車群を見学しに出かけます。ロッテルダム中央駅前からトラムに乗り、船着き場で船に乗ってキンデルダイクへ。10数機の風車が運河沿いに並ぶ様子は圧巻。歩いて巡っても、船に乗って巡っても、あるいは自転車で運河沿いを走る人も。風車の働きを紹介するビデオも鑑賞できます。 タリス車内でディナーを堪能 ブリュッセルからIC に乗ってトゥルネーとナミュールへ 夕方、ロッテルダム中央駅から高速列車タリスに乗ってブリュッセル南駅へ。所要時間は約1時間10分。タリスでは1等プレミアムのお客様向けに所要時間50分以上の路線で食事の提供(チケット料金に含まれる)があります。乗車後、間もなく、乗務員がトロリーにのせて食事(=写真左)を運んできてくれます。5月に乗車の際は、魚料理とベジタリアンを選択できました。飲み物にはワインなどもあり、最後にコーヒーの提供も。長閑な緑豊かな車窓を見ながら食事を楽しみつつあっという間の1時間10分のタリス旅。地元のビジネス客も多く、満席のことも多いので、早めの予約をおすすめします。 6日目は、IC に乗って、ブリュッセル郊外の古都を訪ねます。ブリュッセル南駅からトゥルネーへは所要約1時間4分でアクセスできます。トゥルネーはベルギー最古の町のひとつに数えられ、かつてフランスや英国、スペイン、オランダ、オーストリアに支配されてきました。こうした歴史を背景に持つことで、さまざまな文化をトゥルネーの街角に垣間見ることができます。駅から南西方向へと進み旧市街へ。三角の形をしたグランプラス、鐘楼、ノートルダム大聖堂、タペストリー織物博物館やトゥルネー美術館といった見所が集中しています。また、エスコー川に架かるトル橋は中世の市壁の一部だったものです。 午後は、トゥルネー駅からIC に乗って約1時間38分でムーズ川の真珠と称えられるナミュールに到着です。ナミュール駅から南へ10分程歩いて旧市街へ。石畳の旧市街には、聖ルー教会、画家フェリシアン・ロップス美術館、鐘楼(世界無形遺産に登録)などがあり、小さなショップやカフェも並ぶ町の散策を楽しみましょう。サンブル川を渡ってシタデル(城砦)へ。ナミュールの町とムーズ川を見下ろす最高の眺めをお楽しみください。お土産はナミュール銘菓ビエトリュメのキャラメルをどうぞ。 翌日は、ブリュッセル空港から日本へ。出発までは、ブリュッセルが誇るグランプラス周辺を散策。ショッピングを楽しんだり、春の季節であれば、メイズ植物園(ベルギー王立植物園)を訪ね、1万8000種もの植物を楽しむのもおすすめです。 ※ここで明記している乗車時間や乗換駅は、季節や曜日、発車時刻などによって異なる場合があります。乗車される際は必ず、実際に時刻表でご確認ください。 ※ また、列車情報、車内で提供される食事やサービスについても予告なく変更されることがあります。ご乗車の際には事前にご確認ください。 鉄道パス&チケット: ・ユーレイル ベネルクスパス(有効期間の内通用日5日):IC(ブリュッセル国際空港駅 ⇒ ライデン駅<1日目>)、IC と普通列車(ライデン駅 ⇒ アルクマール駅 ⇒ デルフト駅 ⇒ ライデン駅<2日目>)、IC(ライデン駅 ⇔ アムステルダム中央駅<4日目>)、IC(ライデン駅 ⇒ロッテルダム中央駅)、タリス(ロッテルダム中央駅 ⇒ ブリュッセル南駅<5日目>)、IC(ブリュッセル南駅 ⇒ トゥルネー駅 ⇒ ナミュール駅 ⇒ ブリュッセル南駅<6日目>)、 ・区間乗車券:IC(ブリュッセル南駅 ⇒ ブリュッセル空港駅) ・オランダの主要駅には、自動改札機(入場ゲート)が設置されていますので、ユーレイルパスを利用の際、パスカバーの裏にあるQRコードをゲートで読み取らせて入場します。下車時も同じで、QRコードを読み取らせて改札を出ます。 ・ユーレイルの大人向けパス、または大人向けセーバーパスを所持している18歳以上の大人1人につき、子供(4歳以上12歳未満)2人までが無料です。 Tips: ・ここに記載する列車や船、バスなどのスケジュールは時期などによって異なる場合があります。必ず事前にご確認ください。 ・目的駅に到着したら、復路の列車の時刻表を必ず確認してから観光へとお出かけください。不慣れな駅構内では目的とする場所に辿りつくのに多少時間を要することも考えられますので、時間に余裕を持って駅に到着するようにしてください。 ・列車、またはバスにご乗車の際には、時刻表を確認し、遅延なども考えられますので、余裕をもって行動するようにしてください。また、余裕ある乗り継ぎ時間を確保することをおすすめします。 オランダ・ベルギー旅行をもっと楽しくするためのヒント: ・オランダ政府観光局 ⇒ https://www.holland.com/jp/tourism.htm ・ベルギー・フランダース政府観光局 ⇒ http://www.visitflanders.com/ja/ |
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