ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2021-06-23 16:45:18 |
株式会社電気車研究会
鉄道図書刊行会 http://www.tetsupic.com 鉄道ピクトリアル THE RAILWAY PICTORIAL(c) 鉄道ピクトリアル7号別冊 雑誌06412-7 (L)-8/14 特別定価2300円[本体価格2091円] 鉄道ピクトリアル7月号別冊 国鉄形車両の記録 101系通勤形電車 戦後の経済成長が軌道に乗り出した1950年代は,わが国の鉄道技術がさまざまな分野で大きく花開いた時代で,今日に至る車両の発展についても,その基盤が形づくられた.大都市圏の通勤輸送も激化し,鉄道は輸送改善に追われていたが,そうした中で,車両の軽量化,高加速・高減速などの機能を発揮する車両開発が進められ,私鉄各社では高性能電車が誕生し,輸送力増強に威力を発揮しつつあった.国鉄においても同様に車両の開発が急がれ,その成果として1957(昭和32)年に新たな通勤形電車モハ90形(のちの101系)が新造され,国鉄の新性能電車として電車技術飛躍の第一歩を飾ったのである. モハ90形は全電動車編成で全金属製軽量構造の車体,カルダン駆動,多段式制御器,電気ブレーキをはじめとした当時の新技術を採用したいわば国鉄スタイルの高性能車であるが,国鉄では新性能電車と称され広く知られている.モハ90形の新たな技術は,その後「こだま形」電車や相次いで登場していく新形電車,さらに新幹線電車へと受け継がれていくわけで,まさにその後も続く国鉄,さらには現代のJR電車の礎になった系列として,国鉄電車史上における名車として語り継がれていくのである. モハ90形は営業運転とともに改良が加えられ,101系電車となって量産が続けられて,東京・大阪の通勤輸送のイメージにおいて新たな潮流となって活躍を続け,1964(昭和39)年以降は経済性を高めた103系に通勤輸送の主力は引き継がれていく.しかし,中央線快速などでは1979(昭和54)年に誕生した201系電車の時代まで活躍を続け,1980年代まで大都市圏の国鉄通勤形電車としてその存在感を保ち,利用者に親しまれた.JR発足後も一部は継承され,晩年は改造車も多く鉄道趣味として見てもその来歴の面白味に事欠かない. 本誌においては1987年11月号(No.487),2002年11月号(No.724),2013年4月号(No.874)において101系電車の特集を構成しているが,今回,101系の生い立ちと変化をあらためて振り返るとともに,冷房改造車をめぐる概説に加え,2002年11月号で猪口 信氏に発表いただいた101系電車の記録を再録し,本別冊において集成した.再録記事は写真を多数掲げ,推敲をやり直し,修正点をできる限り反映している.詳細な形態とその変化など,全編を通じて通勤輸送に飛躍をもたらし,一時代を画した101系電車が有する技術,あるいは歴史上の価値などについて理解を深めていただければ幸いである. 2021年5月 鉄道ピクトリアル編集部 目 次 カラー 国鉄新時代のファーストランナー…………………………………… 1 101系通勤形電車のあゆみ……………………………………… 平石 大貴…10 王寺駅構内冠水に伴う首都圏から101系の転配……………… 平石 大貴…40 101系の冷房改造車……………………………………………… 杉下日出夫…42 大都市圏通勤輸送の立役者101系電車……………………………猪 口 信…54 101系電車形式集……………………………… 構成:内田隆夫・平石大貴…70 1970年代前半における101系電車回想 ……………………………………… 157 101系通勤形電車 車歴表………………………………… 作成:平石大貴…161 表 紙 ■中央快速101系/阿佐ヶ谷 1984-3-7 進藤 匡 ■近車製モハ90501/吹田工場 1957-6-2 星 晃 ■鶴見線用101系/弁天橋電車区 岡田誠一 ■南武支線用ワンマン車/八丁畷 1995-3-8 久保 敏 ■秩父鉄道1000系/東行田−武州荒木 2006-3-20 亀井秀夫 |
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