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No.7942 【蒸機の時代】No.93 特集:佐竹保雄 四国の鉄道昭和30年代を巡る
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2023-09-21 23:24:54
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株式会社エリエイ
http://www.eriei.co.jp

とれいん11月号増刊 季刊“蒸機の時代”2023秋号 No.93


編集統括: 林 嶢
編集   : 福田静二
考証補佐 : 前里 孝
装幀,レイアウト: 前里規子

発 行 日: 2023年11月1日
発 行 人: 平井憲太郎
発 行 所: 株式会社エリエイ プレス・アイゼンバーン
       http://www.etrain.jp
       雑誌06760−11
印刷・製本: 昭栄印刷株式会社
定   価: 定価3,300円[本体3,000円](税10%)

目次

巻頭言                            4

特集 昭和30年代の四国を巡って  佐竹保雄
穏やかな風景のなかを行く8620,C58たち         5
 予讃本線                          8
 土讃線                          20
 高徳本線                         25
 徳島本線                         29
 牟岐線                          32
 宇和島線                         37

国鉄蒸機最終形式に会いに行く
雪のなか,D51・D61兄弟機の力闘       谷口孝志 44

“みかん臨”が走る初冬の和歌山線
 スイッチバック前後の勾配区間を歩く       小菅一己 53

復活を果たしたLNER A4型4498号“Sir Nigel Gresley" 前田 洋 74


巻頭言
四国に最初に鉄道が敷設されたのは(伊予鉄道軽便の坊ちゃん鉄道は別)明治22/1989年5月23日,讃岐鉄道により丸亀一琴平が開業した時である.美しい瀬戸内海,雄大な太平洋,大歩危,小歩危の奇勝などを見ながら走る四国の鉄道に魅力が感じられるが,昭和30〜40年代には訪れるファンは少なかった.
 昭和34/1959年4月国鉄四国支社発足により,DF50形ディーゼル機関車や気動車の集中投入で,昭和35/1960年に全国鉄支社管内で逸早く無煙化を達成(達成率80%)した.完全無煙化は昭和45/1970年3月だった.無煙化以前,四国の蒸機は当時全国で見られたC58,8620形が主力で,昭和24/1949年から高知機関区に配置されていたD51も昭和35/1960年には転属,ほかにC11,12形が若干配置されていただけで,訪れる意欲が沸かなかったのであろう.だが,無煙化が早かっただけに,気動車は四国ならではの車輛が配置されていた.キニ05,15,17,キユニ07,15,17をはじめとして多くの気動車が配置されていた.中でもキニ19,キユ25などは四国でしか見られなかった.客車では四国国鉄近代化の口火と言われるスロハ31550やスハニ35750,ナハ22222など珍しい車輛が存在していた.また8620,DF50,DF40(のちのDF91)のトップナンバー機が配置されていた時期があった.高松琴平電鉄,伊予鉄道,土佐電鉄など魅力ある鉄道も走っており,四国にはもっと足を運んでおくべきだったと悔やまれる.昭和63/1988年3月20日の瀬戸大橋開業とともに本四備讃線(瀬戸大橋線)開業により電化も進捗,四国の鉄道は大きな変貌を遂げつつある.
 昭和35/1960年,D51から改造された国鉄最後の蒸機D61が誕生,中津川機関区に配属されたが,その後増備されたD61 2〜6とともに深川機関区留萌支区に配置され留萌・羽幌線で使用された.
 また和歌山線では12月には“みかん臨”が運転された.そして復活した英国セバーンバレー鉄道の3気筒蒸機4498号と,今号ではいずれも貴重な懐かしい写真で紙面を飾ることができた.

あとがき
創刊号から本誌の編集をご担当の林 曉さんから,バトンを受け継ぎ,編集のお手伝いをすることとなりました.林さんには,引き続き高所から統括をしていただきます.
 今号の特集は,“昭和30年代の四国の蒸機”としました.撮影者の佐竹保雄さんは,この時期から,九州,北海道へも訪れて撮影を重ねられていましたが,当時としては,特徴ある蒸機も見られない四国にも,足繁く通われました.その訳をご本人に聞くと,北海道のように蒸機の存在が際立つのではなく,穏やかな四国の風景のなかに溶け込んだ蒸機が魅力と聞き,いかにも佐竹さんらしい回答だと納得しました.
 谷口孝志さんからは,今年,部分廃止された留萌線のD51,D61です.奇しくも,同じ4号機が,前後で貨物を牽くシーンも収められています.私も,峠下で交換したD61,恵比島で乗り換えた留萌鉄道の気動車を懐かしく思い出しました.小菅一己さんからは,地元,近畿のローカル線の蒸機を連載していただきます.最適の季節,時刻を求めて,何度も撮影地へ通われる姿勢は,現在でも変わりません.
 本誌をご覧になった方から,“周りの風景も,蒸機も,美しかった時代”を見せてもらったとの言葉をいただきました.そんな,懐かしい,美しい日本の時代の本を造っていきたいと念願しています. 福田静二

蒸機の時代 No.93 機関車番号索引

形式・番号    ページ
日本国有鉄道
8620形    36, 69
8620     7 裏表紙
18630    7
28630    6
38632    5
38696    7
58623    29, 35, 33
58685    32
78660    25
C11形     68
C11 137  30
C11 140  34
C11 324  62
C12 82   39,42
C12 115  37,38
C12 261  37, 43
C57 6    58
C57 119  72
C57 147  70
C58形     27,28,55,57,61,64,65,71
C58 23   17
C58 25   63,66
C58 59   31
C58 104  26
C58 113  4
C58 148  8
C58 193  59
C58 201  67
C58 211  73,85
C58 225  56
C58 254  10,18
C58 255  表紙
C58 259  19
C58 267  54
C58 233  54
C58 279  60
C58 295  16,20
C58 321  12
C58 333  13,14
C58 352  53
C58 404  9,15
D51 4    3,46,49,51
D51 62   45,50
D51 86   47
D51 347  45
D51 1079 11
D61 4    44, 46, 52
DF40 1   23
DF50 45  22
DF50 537 23

LNER A4型
4498号    74〜84
撮影日: 1955年08月03日
撮影場所: 多度津一海岸寺
キャプション: 昭和25/1950年改正から走り始めた準急“せと”.愛称板が付いた優等列車の最初で,四国の看板列車への期待感が伝わってきた. C58 255[多]
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