ほりうち(ccbu8181) 2017-04-01 09:14:14 |
旅のヒント
高速列車、夜行列車、景観列車(シーニックトレイン)や登山列車など、ヨーロッパにはさまざまなタイプの列車が縦横無尽に走り、観光客はもちろん、地元の人々にとっても大変身近な交通手段となっています。便利さだけでなく、車窓を流れる風景や地元の人々とのふれあい、列車での国境越えという体験など、鉄道旅行の魅力は尽きません。このコーナーでは、テーマを決めて鉄道を楽しむ旅のモデルコースとともに、駅構内や列車内でのサービスや設備などについてご紹介いたします。 San Fermin(牛追い祭り)とバルセロナ〜バスク列車と美食の旅 日本旅行 草津支店 近藤 健二さん 今月号の旅のヒントは、レイルエキスパート養成講座2016年秋コースを修了し、レイルエキスパートに認定された、近藤健二さん(日本旅行草津支店)が作成したヨーロッパ鉄道旅行プランをご紹介します。スペイン・パンプローナで毎年7月に開かれる牛追い祭りを見て、フランスとスペインの国境辺りに広がるバスク地方を訪ねる美食の旅です。バルセロナからバスク地方へ列車で移動し、5ツ星ホテルに宿泊してミシュランの星付きレストランで夕食を楽しむ、まさに美食の旅(8泊10日)。スペインのバルセロナ、パンプローナ、サンセバスチャン、そしてフランス・ビアリッツの各滞在都市では2連泊ずつします。<画像=Alvia (C) Patier> ※このプランは、2016年10月現在の情報に基づき記載されています。 旅程: 1日目 フランス・パリ経由で空路バルセロナへ。その後、カタルーニャ広場近くの5ツ星ホテルへ。 【バルセロナ泊】 2日目 自由行動、またはエクスカーションの提案:(1)ガウディ建築群の見学、(2)モンセラット半日観光、(3)列車で行くフィゲラス&ジローナ1日観光、(4)カヴァ(CAVA)の老舗Codorniu社訪問など。夕食は、宿泊するエル・パラスホテル内のミシュラン1ツ星レストランCaelisで。 【バルセロナ泊】 3日目 バルセロナからALIVA(7:30発)でパンプローナへ(所要約3時間47分)。朝早い列車に乗り、パンプローナに到着すれば、12:00に市庁舎から上がる花火を皮切りに、牛追い祭りのオープニングセレモニーが見られます。昼食は、ヘミングウェイゆかりのCafE Irunaで。夕食は、ミシュラン1ツ星のEuropeにて。 【パンプローナ泊】 4日目 この日が牛追いの初日。牛追いをするルート沿いでホテルが取れなかった場合は、前もってテラス席を購入し、朝7:00ぐらいまでに購入したテラスへ集合。牛追いを見学 (もしくは参加?)。牛追い終了後は、数々のイベントに参加しつつ、立ち寄ったレストラン、もしくはバルで昼食。闘牛観戦(パンプローナで開催される闘牛はこの時期のみのため、事前予約がおすすめ)。夕食は、ミシュラン1ツ星Roderoにて。 【パンプローナ泊】 5日目 この日の朝も、牛追いの見学、または参加が可能。パンプローナよりICでサンセバスチャンへ(所要約1時間52分)。到着後、市内観光。ブエン・パストール大聖堂、 モンテ・イケルド、なかなか太陽が沈まないので、夕食も遅めにスタート。3軒あるミシュラン3ツ星レストランのArzak、Alelare、Martin Berasateguiから、本日と翌日で2件を予約。 【サン・セバスチャン泊】 6日目 地元の私鉄Eusco Tren直行列車でビルバオへ(所要約2時間40分)。到着後、グッケンハイム美術館、ビスカヤ橋などご自身で見学。昼食はグッケンハイム美術館の横にあるミシュラン1ツ星Neruaで。見学後、サンセバスチャンへ戻ります。 【サン・セバスチャン泊】 7日目 サン・セバスチャンより列車ALVIA(13:25発)にてビアリッツへ。(国境駅アンダイエ駅でTGVに乗換え)。到着後、ロジェ・ド・ラ・ヴィエルジュなどを見学。夕食はホテル内のミシュラン1ツ星レストランのラ ヴィラ ユジェニー、または市内のミシュラン1ツ星L'Impertinentの2軒を7日目と8日目に順不同で。 【ビアリッツ泊】 8日目 列車を利用して、フレンチバスクの街々を見学。(1)サン・ジャン・ド・リュズ:フレンチマカロン発祥の港町、(2)バイヨンヌ:世界遺産のサント・マリー大聖堂を中心に、バスク建築が並ぶ川の街。スペイン伝来のチョコレートやガトーバスクなどのスイーツなども名物の1つです。 【ビアリッツ泊】 9日目 出発まで、市内もしくは郊外散策のつづき。ビアリッツ空港より、パリ乗り継ぎにて成田空港へ。 【機中泊】 10日目 日本到着 ※ 旅程表にある説明は一部情報割愛しました。ご了承ください。 旅行プランの概要とコンセプト: 贅沢にバスク地方(スペイン&フランス)を旅する スペイン・バルセロナに到着してから、スペインの列車を利用して、迫力の牛追い祭りの見学とバスク地方(スペイン&フランス)周遊を楽しめるプランを考えてみました。牛追い祭りは、毎年7月6日に始まります。バルセロナを訪問済みのお客様にとっては、ビルバオに到着した方がより良いように感じられますが、ビルバオ到着では、ビルバオからパンプローナが乗換えとなり、先にサンセバスチャンを訪問しても、パンプローナからビアリッツで2回乗換えとなります。アンダイエ以外では乗換えを不要にして、列車旅行の経験が少ない方にも行き易く工夫しています。富裕層がターゲットですので、宿泊地もミシュラン星つきレストランのある都市、ホテルも各地でベスト評価を受けているところを選定しました。観光面でも、列車を使えるエクスカーションを中心に紹介しています。<画像=美食の町サン・セバスチャンへ(C)asife-Shutterstock> ホテルは5ツ星クラス この旅のプランで利用するホテルは、5ツ星の高級ホテルが中心です(注:日程表から編集部が抽出しました)。 ◎バルセロナ(2泊):エル・パラスホテル(カタルーニャ広場近くの5ツ星ホテル) ◎パンプローナ(2泊):グランホテルラ・ペルラ(テラスから牛追いが見られる5ツ星ホテル) ◎サンセバスチャン(2泊):ホテルマリア・クリスティーナ(名門ホテル) ◎ビアリッツ(2泊):ホテル・デュ・パレナポレオン3世が妻のために建てたヴィラが原型の豪華リゾートホテル) 編集部からヒトコト: 独自の文化を育み今に伝えるバスク地方へ ユーレイルセレクトパス2カ国(スペイン、フランス) 訪れる国はスペインとフランスにまたがるバスク地方。ユーレイルセレクトパスを使用し、スペインとフランスの国境辺りのバスク地方を訪れます。旅程は大阪発着で設定されていて、東京とパリで乗り継ぎます。牛追い祭りのパンプローナ滞在以外では、旅のテーマそのままに美食の町サン・セバスチャンに2泊し、ビルバオでは美術館などを訪ね、バルセロナでは市街地、近郊都市を訪れるなどの滞在プランを提供。さらに列車で国境を越えてフランス・ビアリッツへ。列車を利用してフレンチ・バスク地方の町や村を巡り、スペイン文化の香りを街角に漂わせ、真っ青な空と澄んだ空気をこの地方に感じることでしょう。スイーツなどのこの地方の名物も忘れずに。 ※ここで明記している乗車時間や乗換駅は、季節や曜日、発車時刻などによって異なる場合があります。乗車される際は必ず、実際に時刻表でご確認ください。 ※また、列車情報、車内で提供される食事やサービスについても予告なく変更されることがあります。 鉄道パス&チケット ・ユーレイルフランス-スペインパス(ユーレイルセレクトパス2カ国)、大人1等セーバーパス、2カ月の有効期間のうち通用日4日間を利用。座席指定券(Alvia、TGV)。 ・私鉄Eusco Trenの乗車券(サンセバスチャン⇔ビルバオ)/現地購入 【編集部注釈】 ・今回の旅では、スペインのALVIAとIC、そしてTGVにも乗車します。 ・ユーレイルセレクトパス2カ国(フランス、スペイン)には、2〜5人で同じ行程を一緒に旅するのに割引きが適用されるお得なセーバーパスがあります。大人1人に同伴する4歳以上12歳未満の子供向けパスは無料です。割引きが適用されるユース(12歳以上28歳未満)パスやシニア(60歳以上)パスもあります。大人と子供のファミリー向けのパスも。 Tips & インフォメーション ・ここに記載する列車や船、バスなどのスケジュールは時期などによって異なる場合があります。必ず事前にご確認ください。 ・目的駅に到着したら、復路の列車の時刻表を必ず確認してから観光へとお出かけください。不慣れな駅構内では目的とする場所に辿りつくのに多少時間を要することも考えられますので、時間に余裕を持って駅に到着するようにしてください。 ・列車、またはバスにご乗車の際には、時刻表を確認し、遅延なども考えられますので、余裕をもって行動するようにしてください。乗り継ぎの際は、余裕ある乗り継ぎ時間を確保することをおすすめします。 ・スペイン政府観光局 ⇒ http://www.holland.com/jp/tourism.htm ・フランス観光開発機構 ⇒ http://jp.franceguide.com/ |
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