ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2012-05-22 17:25:09 |
忘れ得ぬ鉄道情景発刊にあたって
この企画が「けむりプロ」の一人,青山東男にもちこまれてから3年が経過した. 今から40年近く前,某映画雑誌の出版社から,「蒸気機関車」という誌名の雑誌が出版されていたが,その自由闊達な紙面は,それまでの鉄道雑誌とは一線を画する雰囲気を醸しだしていた.この「蒸気機関車」誌は,1981年,No.74までで,多くの人に惜しまれながら終刊した.今回の雑誌の編集には,多くの方にご助力を頂いたが,どんな雑誌になるのかという内容説明に,“昔の「蒸気機関車」のような雑誌を目指す”というと,全員が賛同の意を表して下さり,無報酬を前提に寄稿して下さった.隆盛を誇る現行の雑誌の批判をするわけではないが,今,鉄道趣味を自由に表現できる雑誌がいかに稀少であるかという事実を感じさせてくれたものであった. 「けむりプロ」と「蒸気機関車」誌の付き合いは,まだB5判であった第2号に「TANK ENGINE」を掲載してから,最終の「羅須通信17号昭和56年3月24日」まで,14年近くに及んだ.「蒸気機関車」誌のA4判変型時,「けむりプロ」著作の単行本「鉄道讃歌」と同名の作品を数回にわたり連載させて頂いたのは,思い出深い出来事であった.仲間だから言うわけではないが,ある意味で青山東男が「蒸気機関車」誌を牽引していたと言っても過言ではなかろう.今回の雑誌が,「蒸気機関車」誌らしさをどれだけ実現できたか皆様のご批判を賜りたいが,もし,この企画が存続するならば,蒸気機関車にこだわること無く,鉄道情景の表現の場として多くの方のご参加を願うものである. 杉 行夫 とれいん7月号増刊 忘れ得ぬ鉄道備景 No.1 企画・監修 けむりプロ:青山東男・杉 行夫 編集 杉 行夫 制作 日本文化リサーチ有限会社 装幀,レイアウト 小畠由利子(日本文化リサーチ) 製版技術管理 脇 稚恵(エリエイプレス・アイゼンバーン) 発行日 平成24/2012年7月1日 雑誌06760−07 定価 3,990円[本体3,800円] 発行人 平井憲太郎 発行所 株式会社エリエイ プレス・アイゼンバーン URL:http://www.etrain.jp e-mail:info@eriei.co.jp 印刷・製本 昭栄印刷株式会社 目 次 忘れ得ぬ鉄道情景 5 野口信夫 トンボと機関車 5 臼井茂信 狩勝のD51 6 田澤義郎 朝の特急「ゆうづる」 8 高橋 弘 山科の特急「つばめ」 10 平井憲太郎 函館本線のD52と馬 12 松本謙一 花輪線の八六 14 梅村正明 頸城のコッペル 16 牧野俊介 西大寺鉄道 18 西尾克三郎 宇佐参宮鉄道の国鉄オーバークロス 20 北越雪譜 冬の頸城鉄道を撮る 安保彰夫 23 ハンサム・ボーイ,チャレンジャーの誕生 軸配置・4−6−6−4をハンサムと称していいか 中村彰宏 31 U.P.のChallengerとアメリカ Union Pacific R.R.Challenger3985 in Las Vegas 杉 行夫 45 明磯平山 汽車くらぶ 51 AmyBeckの挑戦 CassScenic R.Rの女性機関助手 松本謙一 59 初夏の頃 京都の硯鉱山 内田良治・小林陸別 73 象が機関車 磯貝 純 79 利根川のナべトロ列車 −それは一つの事件であった一須永秀夫 83 魔境LEDO インド最後のBAGNAIL 高野陽一 87 成田ゆめ牧場「まきば線」だより 羅須地人鉄道協会 97 地図の頁(明治礦業平山礦業所・利根川のナベトロ列車に関する)102 大木茂写真集「機種車よみがえる鉄路の記憶1963−72」について 104 発刊にあたって 4 奥付 106 |
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