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No.1848 【レイル】No.80 在りし日の京都市電を偲ぶ/C61 20/新羅三道嶺炭砿専用線
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2011-10-24 22:11:14
株式会社エリエイ
http://www.eriei.co.jp


タイトル: THE rail No.80
発 行 日: 平成23/2011年10月21日
定  価: 本体3,600円+税 荷造送料450円
発  行: 株式会社エリエイ/プレス・アイゼンバーン
U R L: http://www.etrain.jp/
        e.mailでの問い合わせ先アドレスは info@eriei.co.jp
図書符号: ISBN978-4-87112-480-5 C1065 \3600E

[スタッフ]
企画・編集  前里 孝
編 集 顧 問  寺田貞夫
発   行  平井憲太郎
写 真 補 正  脇 雅恵・秋山瑛美
デ ザ イ ン  前里規子
写真スキャニング 株式会社日報
印刷・製本  昭栄印刷株式会社


もくじ

北野線廃止から50年
街ともに人とともに
 在りし日の京都市電を偲ぶ

        福田静二……………………………………4

写真と文:福田静二(特記以外)
京都市電北野線が廃止されてから今年で50年が経った.
その後,伏見・稲荷線を皮切りに京都市電の本格的な廃止が始まる.外周線がなくなり京都から市電が消えたのは昭和53/1978年だった.昭和の時代,市電は最後の力を振り絞って京都の街を走り抜いた.生まれ育った街で,私は市電のある風景を追い続けた.温もりのある街があり,そこに暮らす人々の生活があった.市電が織り成す風景を,廃止年次ごとに懐古してみたい.


C61 20復活に寄せて
        早川昭文…………………………………70

急行旅客機C61 20が復活を果たし,地元群馬ではさまざまなイベントが企画されている.ここでC61 20およびの他のC61の現役時代の一端を振り返ってみた.


現代中国蒸機の世界 第16回
新羅三道嶺炭砿専用線
        蔵重信隆…………………………………80

1.はじめに
東彊(Dongqiang)と呼ばれる新彊(Xinqiang)ウイグル自治区東部の哈密(Hami)からトルファンにかけては北には天山(Tianshan)山脈が走り南には荒涼とした砂地(戈壁=ゴビ)が広がっている.三道嶺(Sandaoling)炭砿(路*安新彊煤化工(集団)有限公司)は,この天山山脈の南側の国鉄蘭新線,国道312号線を隔てた砂漠にあり,その専用線では今なお運炭列車や排土列車の牽引用に30輌近くの蒸機が活躍している.中国最大の蒸機路線である三道嶺(Sandaoling)炭砿専用線の現在をレポートする.

*日本語では砂漠と戈壁(Gebi)の明確な区別はないが,中国では砂丘があるような細かい砂地を砂漠,砂丘はなく,低い草の生えた硬い砂地を戈壁と呼び,区分する.本稿では砂漠で統一した.


ヤ一ドマン……………………………………………………98


★以下、「ヤードマン」(編集後記)です

■京都の市内にくまなく張り巡らされていた市電のネットワークがなくなってから,早くも30年以上が過ぎ去ってしまいました.その後のバスと地下鉄の系統が頭に入っておらず,未だに市内の移動方法に頭を悩ませている訪問者は,私だけではないでしょう.

■そんな京都市電を,数次に亘る路線網縮小という区切りごとにセクションを設けて回顧した,“在りし日の京都市電を偲ぶ”を,福田静二さんがまとめて下さいました.京都に生まれ育った人ならではの,街と人と市電との触れ合いを,じっくりとお楽しみ下さい.

■今年の6月,現在のJR東日本としては3輌目の動態保存蒸機,C61 20が復活を果たしました.その様子は,弊社の総合鉄道趣味月刊誌“とれいん”でも,昨年3月号での群馬県伊勢崎市の華蔵寺公園からの搬出レポートを皮切りに,分解作業と現役時代の姿の探求を翌月号で,整備工事の過程や,5月号での構内試運転の様子,そして今年の6月号での完成披露まで,逐次お知らせしてきました.

■今回のレイルでは,“とれいん”でも貴重な現役時代の写真を提供して下さった早川昭文さんが,僚機の現役時代の写真と思い出話を披露して下さいました.鹿児島本線北部での華やかな“ブルートレイン”牽引時代に始まり,東北本線,常磐線,奥羽本線,そして日豊本線と,C61が活躍した線区のほぼ全部を,コンパクトに纏めることができました.

■蔵重信隆さんの中国現役蒸機レポートは遠隔の地,新彊ウイグル自治区に生きる建設形と上游形です.ここはまだしばらく蒸機の活躍が続きそうですが,さすがに広い中国大陸でも,蒸機の煙を堪能することができる鉄道は,限りなく減ってしまったようです.

■残念なお知らせが2件あります.

■京都の五条坂にお住まいだった,高橋弘さんが,8月17日に逝去されました.昭和7/1932年2月6日のお生まれ,79歳でした.京都の鉄道の写真を探すなら,なにをさておいても五条坂を訪問するというのが,決まりのようなものでした.往年の“形式シリーズ”以来40年以上のお付き合いで,最近では78号で“宇治川のおとぎ電車”の現役時代の写真をご提供いただきました.膨大な写真は資料は,お二人のご子息が守って下さるものと思います.

■もうお一人.やはり京都ゆかりの,澤村達也さんは,8月23日に逝去されました.昭和22/1947年7月22日のお生まれ,64歳でした.昨年発行の“京阪ロマンスカー史”(レイル73・74号)で通史を執筆していただきましたから,ご記憶の方も多いでしょう.澤村さんは鉄道模型車輌製作の名手でもあり,“とれいん”では京阪電車の数々や京福電鉄の元アプト機関車などの作品が記憶に残っています.

■お二方のご冥福を,心からお祈りいたします.
撮影日: 1978年09月10日
撮影場所: 近衛通
キャプション: 京都駅前行き1849. 写真:福田静二
画像サイズ: 351×475(91%表示)