NEWS RELEASE:JR&私鉄    3
No.1089 【JR東海】定例社長会見(平成20年6月・東京)
ほりうち(ccbu8181) 2008-07-03 13:43:21
JR東海 ニュースリリース

2008.06.26
定例社長会見(平成20年6月・東京)


■東海道新幹線のインターネット接続サービスについて

 東海道新幹線N700系の車内インターネット接続サービスの開始時期、および東海道新幹線全駅の待合室での無線LANの整備等についてご説明します。


1.N700系車内のインターネットサービスについて。

 一昨年8月にお知らせしましたが、現在、東海道新幹線では、乗務員と指令員との連絡手段や、公衆電話や文字ニュースサービスなどに使用している「列車無線」のアナログ方式からデジタル方式への変更のための工事を順次行っています。それに併せて車内サービスの向上のため、N700系車内でインターネットの接続サービスを開始するための準備を行っています。

 このたび、車内インターネット接続サービスについて、サービスの開始時期、提携事業者などが決まりましたので、お知らせします。

 新幹線からのインターネットへの接続は、現在は携帯電話の回線を介して行う以外ないため、安定的に接続してインターネットを利用することは難しい状況にあります。

 そこで、N700系の全車両に「無線LAN」のアクセスポイントと、各車両に車内ネットワーク装置を新設して無線LANの車内ネットワークを構築し、先頭車の移動局から列車無線でLCXを経由させて地上のインターネット接続装置につなぐことで、安定したインターネット環境が実現できるようにします。

 なお、回線速度は2メガであり、これは動画の閲覧までご利用いただける速度ではありませんが、メールやWEB(ウェブ)の閲覧等のビジネスユースには充分お応えできる速度となっています。

 LCX方式により、東海道新幹線のような高速移動体で安定したインターネット接続サービスができるようになりますが、このLCX方式は国内はもとより世界でも初めてです。

 これまでの工事や諸準備の目処が立ち、サービスの開始時期を、平成21年(2009年)の3月と決定しました。

 また、車内インターネット接続サービスの提供にあたって、提携する通信事業者ですが、エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム株式会社(以下NTTBP)とでサービス提供を行うことで合意しました。今後はサービスの開始に向け、技術面およびサービス面での検討を両社で進めていきます。

 なお、インターネット用の無線局免許申請について、当社は今年4月28日の周波数割当計画の一部変更の告示改正を受け、4月30日にインターネット用の無線局免許申請を行いました。


2.東海道新幹線各駅の無線LAN設備の整備について。

 現在、「のぞみ号」の停車する6駅には、待合室に無線LANのサービスを受けられる設備を整備していますが、その設備が入っていない11駅にも整備をすることで、東海道新幹線の全17駅で無線LANサービスをご利用いただけるようになります。
 
 サービスの内容としては、現在のぞみ停車駅で提供している無線LANサービスと同様のサービスを、車内インターネットサービスの開始時期に合せて、3月を目途に実施するよう進めていきます。

 今回、新幹線の全駅および車内でのインターネット接続環境が整うことにより、東海道新幹線を利用される方にとって、駅での待合せ時間や乗車時間を一層有効に活用できることとなります。

 今後も、「高速移動するオフィス」に進化するN700系と、駅でのインターネット接続環境が充実する東海道新幹線に、是非ご期待ください。