NEWS RELEASE:JR&私鉄    3
No.1994 (Re:1983) 【JR東海】平成21年3月期 決算短信(12/12)
ほりうち(ccbu8181) 2009-04-29 15:26:14

(3)会社の対処すべき課題

 当社グループにおいては、中核をなす鉄道事業における安全・安定輸送の確保を最優先に、グループ全般にわたり、より質の高いサービスを提供するとともに、業務執行のさらなる効率化・低コスト化等に努め、収益力の強化を図ります。重点的に取り組む施策は、以下のとおりです。

 鉄道事業においては、さらに安全性を向上させるため、引き続き東海道新幹線の盛土・橋脚の耐震補強を着実に進め、地震対策を強化します。また、在来線における平成23年度中のATS−PT(パターン照査式自動列車停止装置)の導入完了に向けて工事を着実に進めます。

 東海道新幹線については、N700系の集中的な投入を引き続き進めるとともに、定期「のぞみ」のN700系による運転を順次拡大します。また、本年3月のダイヤ改正で導入した「のぞみ」9本ダイヤを活用して、ご利用の集中する時期・時間帯における弾力的な列車設定に取り組みます。さらに本年3月に開始したN700系車内インターネット接続サービスの定着に取り組みます。加えて、東海道新幹線の輸送能力を最高レベルまで拡大することを目的とする、新大阪駅の新幹線ホーム及び引上げ線増設等の工事を着実に進めます。

 在来線については、本年3月のダイヤ改正で新幹線への接続強化等により整備した輪送体系を最大限活かしたサービスの提供に努めます。また、平成22年から25年にかけて実施する新型車両への取替等のさらなる輸送サービスの充実に向けた諸施策に取り組みます。

 販売面については、本年夏に予定している「EX−IC(エクスプレスIC)サービス」の山陽新幹線への利用区間拡大や法人会員向けサービスの開始に向けて取り組むとともに、「エクスプレス予約」について、一層の会員拡大に努めます。また、「TOICA(トイカ)」について、利用エリア拡大、定期券による新幹線乗車サービス導入、電子マネー機能追加の平成22年春実施に向けた諸準備を着実に進めます。さらに、「さわやかウォーキング」や京都をはじめとする各種観光キャンペーンについても、引き続き積極的に展開します。

 旅客関連設備については、駅を一層快適にご利用いただけるよう、東京、新大阪等の主要駅において引き続き改良を進めるほか、新横浜駅のホーム柵取替等についても着実に実施します。また、バリアフリー設備については、関係自治体等と連携し着実に整備を進めます。

 技術開発及び技術力の強化については、小牧研究施設において引き続き「鉄道技術のブラッシュアップ」と「新しい分野への挑戦」を柱とした研究開発を推進します。また、連結子会社化した日本車輌との相互補完関係を活かし、車両部門における総合的な技術力向上に向けた取組みを推進します。さらに、東海道新幹線で培った高速鉄道に関する総合的な技術力を活用し、海外における高速鉄道プロジェクトに対応するため、そのコンサルティング及び当社グループ企業・国内各メーカーのコーディネーションを行う体制を本年夏に整備します。

 鉄道以外の事業においては、名古屋駅新ビル計画について、関係機関との協議等、計画を着実に進めるほか、昨年開業した「新横浜中央ビル」における各事業の発展に努めるなど、駅立地を十分に活かすことができる事業を積極的に推進します。また、保有資産の有効活用を図るため、「セントラルガーデン・レジデンス静岡」及び商業施設の建設をはじめとした社宅跡地の開発を進めるほか、平成21年度中の農業への参入に向けて着実に取り組むなど、当社グループとしての一層の総合力強化に取り組みます。

 地球環境問題については、大幅な省エネルギーの実現を可能とするN700系の投入等の地球環境保全に資する諸施策を進めます。また、「Eco出張」の浸透を目指すとともに、地球環境への負荷が少ない鉄道本来の特性を広くご理解いただくため、あらゆる機会を捉え積極的に情報を発信します。

 このほか、高速鉄道技術の進歩等を広く紹介するため「JR東海博物館(仮称)」の平成23年春開館に向けて諸準備を進めます。


※入力者注:以下の諸表については掲載を省略させていただきます。