NEWS RELEASE:JR&私鉄    3
No.7336 【JR東海】【社長会見】東海道新幹線富士川橋りょうにおける河川増水による運転規制の見直しについて
ほりうち(ccbu8181) 2013-09-12 09:53:23
JR東海 ニュースリリース

2013.09.11
【社長会見】東海道新幹線富士川橋りょうにおける河川増水による運転規制の見直しについて


 河川にかかる橋りょうでは、増水時に橋脚の周りの地盤が掘られる洗掘(せんくつ)という現象が起こり、橋脚の強度が低下する恐れがあることから、東海道新幹線の一部の橋りょうでは洗掘の深さを推定するための指標である水位を基準とした運転規制値を設けております。しかし、水位により一律に規制することから、天候が回復して実際に橋脚の健全度に問題がなくても、運転規制を解除できないことがありました。
 このたび、規制水位を下回らない時点でも安全を確認できるよう、橋脚の洗掘状況を計測・把握できる装置を開発し、運用を開始しましたのでお知らせします。


1.対象河川(橋りょう)
   富士川橋りょう


2.河川水位が規制値に達した場合の運転の取扱い(下線部が今回追加した取扱いです。)

 ┌──────────────────┬──────────────────┐
 |        従来        |      今回の見直し      |
 ├──────────────────┼──────────────────┤
 |T 水位が規制値(※1)に達した時点|T 同左              |
 | で運転を見合わせ         |                  |
 |(運転見合わせを継続)       |                  |
 ├──────────────────┼──────────────────┤
 |                  |U 天候が回復し、水位が過去最大水位|
 |                  | (※2)未満かつ下降傾向である場合|
 |                  | 新しく開発した「自動衝撃振動装置」|
 |                  | により、橋脚の固有振動数(※3)を|
 |                  | 連続して計測・把握し、かつ、現地係|
 |                  | 員が橋りょうの全体的な状況を監視し|
 |                  | 安全を確認したうえで30km/hで運転|
 |                  | を再開。             |
 ├──────────────────┼──────────────────┤
 |V 水位が規制値を下回った時点で、橋|V 水位が規制値を下回った時点で、再|
 | 脚の固有振動数を計測し、70km/hで| 度橋脚の固有振動数を計測し、70km|
 | 運転再開。            | /hで運転。            |
 | その後、水位の低下に合わせて順次速| その後水位の低下に合わせ順次速度向|
 | 度向上。             | 上。               |
 └──────────────────┴──────────────────┘
 ※1)富士川の運転中止水位…橋りょうのけた下から7.2m
 ※2)富士川の過去最大水位…橋りょうのけた下から5.5m(平成23年9月21日)
 ※3)固有振動数…構造物ごとに地盤の条件等により固有に決まる振動数


3.「自動衝撃振動装置」詳細 【別紙参照】
 ・@橋脚におもり(30kg)を当てて衝撃を与え、Aその固有振動数を測ることで、B橋脚の洗掘の程度を判定します。
 ・約2分毎に上記@〜Bのプロセスを自動的に行い、連続的に自動測定が出来ます。

 (参考)従来までは係員が現地の水位を確認のうえ、洗掘の程度を推定。


4.見直し時期
   平成25年9月1日


※詳細は別紙をご覧下さい。※※入力者注:別紙内容は添付画像参照


撮影日:
撮影場所:
キャプション: ○「自動衝撃振動装置」概要
画像サイズ: 869×554(37%表示)
撮影日:
撮影場所:
キャプション: ○固有振動数の変化(イメージ)
画像サイズ: 862×563(37%表示)