NEWS RELEASE:JR&私鉄    3
No.974 (Re:973) 【小田急】2008年度の鉄道事業設備投資計画 輸送サービスの向上に328億円(2/3)
ほりうち(ccbu8181) 2008-04-25 22:43:58

 記


1.輸送力の増強

 ラッシュ時の混雑の緩和や所要時間の短縮など、快適な輸送サービスを実現するため、今年度も総額122億円を投資し「輸送力の増強」に向けた取り組みを実施します。


(1) 複々線化事業の推進(東北沢〜和泉多摩川間10.4km)

 工事中の東北沢〜世田谷代田間(1.6km)では、今年度も引き続き、1日も早い完成を目指し工事を進めます。当区間が完成すると、列車の増発が可能となり、朝のラッシュピーク時間帯における混雑の緩和や、さらなる所要時間の短縮が実現します。
(複々線化事業の進捗状況は別紙をご参照ください。)


(2) 和泉多摩川〜向ヶ丘遊園間(1.4km)改良工事

 複々線化事業の効果をより一層発揮させるため、多摩川橋梁部分を複々線化するとともに、登戸〜向ヶ丘遊園間を上り2線、下り1線の3線化とすることで、上り方面に対して複々線化と同等の輸送効果を発揮させることができます。今年度中に多摩川橋梁部分の複々線化、登戸〜向ヶ丘遊園間の3線化が完了し、改良区間を使用開始する予定です。



2.安全対策の強化

(1) 踏切集中監視システムの導入

 踏切保安装置の故障による事故などを未然に防止するため、電気司令所などで踏切保安装置の作動状態をリアルタイムに集中監視できるシステムの導入を、今年度末までに完了します。


(2) D−ATS−Pの導入

 列車運行の安全性を一層高めるため、現在使用しているATSに替え、連続的で細かい速度制御により、急曲線部、下り勾配部などの制限速度の設定が可能となるD−ATS−Pの全線設置を目指してシステム構築を進めていきます。
※ D−ATS−P:Digital Automatic Train Stop Pattern の略


(3) 閉扉時の安全対策

 現在、当社の通勤車両は、閉扉時に物等が挟まることにより、「16ミリ以上」の隙間が生じた場合、列車を運転することができないシステムになっていますが、この設定を8月末までに「11ミリ以上」に狭めます※。また、合わせて閉扉時、一時的に扉の圧力を弱める機能を順次設置し、扉挟みによる事故防止を図ります。
※通勤車両4000形(7編成70両)を除く。


(4) 運転状況記録装置の設置

 事故が発生したときなどに情報を活用できるよう、列車の速度やブレーキなどの運転状況を記録する装置を順次設置していきます。


(5) 地震・気象情報監視システムの拡充

 自然災害に対する安全性を向上させるため、河川を観測する水位計と監視カメラを3カ所新設するとともに、雨量計を5カ所、レール温度計を2カ所増設します。さらにオンライン化している地震計や雨量計、風速計などと同様、河川水位計やレール温度計などの観測値も、運輸司令所でリアルタイムに監視できるシステムとします。なお、使用開始は2009年度を予定しています。