NEWS RELEASE:JR&私鉄    3
No.7551 (Re:7548) 【両備グループ】MOMO導入と津エアポートライン
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2013-11-15 16:34:24
7.地域の活性化のツールの一つが公共交通
 「21世紀のまちづくり」→それは名づけて「公共交通利用で、歩いて楽しいまちづくり」運動だ。そのために、まず下記の事項に取り組んだ。

@未来型LRT「MOMO」(100%超低床式路面電車)の導入
 地元・岡山市出身の電車のトップデザイナー・水戸岡鋭治氏のデザインで、未来型LRT「MOMO」を2002年に導入した。このLRTは、初めて開設された「日本鉄道賞」を受賞し、一躍、全国的に有名になり、MOMOのデザインは、富山ライトレールでも採用された。

A岡山市中心部の活性化
 空洞化する市中心部の活性化のために、108mの超高層マンション2棟(両備グレースタワー)を建設したところ、高齢者の皆さんを中心に好評で建設着工と同時に完売した。


8.公共交通の存続や再建への助言依頼が殺到
 市民団体の「RACDA」が中心となって、両備グループの岡山電気軌道の取り組みが全国に紹介され、全国から公共交通(バスや電車)の存続、再建や新規敷設等の相談が舞い込んだ。一方、本来は岡山市内の電車の延伸や、バスの活性化を図るための施策だったが、両備グループの経営状態や、グループの中核的な会社・両備バスの経営に心配が無かったので、岡山市内では公共交通の将来不安を全く感じていただけなかった。必要を感じたときは手遅れだが、日本人は問題が起こらないと機運が生まれないことが分かった。
 それならば、実際に困窮されている地方の公共交通の改善にお力を貸そうということで、ボランティアで再建案を作り、助言をした。


9.津エアポートラインで「公設民営」の効果を実証
 地方公共交通再生のポイントは先進国型の「公設民営」だが、この経営スタイルは三重県津市から中部国際空港への海上アクセスとして開設した津エアポートラインで実証実験をして、成功することができた。
 ボランティアで分析をお引き受けした結果、

@需要が少なくて、県内5航路は無理なこと。

A津市からの航路が、需要が少ない中でも唯一期待でき、船や港、待合所や駐車場は公設とし、運航のみ民営とする案なら航路開設できること。

B3セクは責任体制が不明確で、意志決定が遅れるので、100%単独出資の民営会社とすること。

 と提案した。経営は地元の海運経験があり、信用ある企業を公募するようにサジェスチョンした。しかし、地元から海運経験のない企業の応募のみで、地元ではないがこのプランを作成した弊社に公募参加のお願いが各方面からあった。高速艇を市に寄付する素晴らしい地元企業の熱意にも絆されて、航路開設を決意した。これが空港開業人気と万博効果で予想以上の一過性の顧客増加で好成績だったのを横目で見た隣市が、相次いで一航路だけとの約束を無視して航路開設をした。案の定一過性の需要が剥げて、他航路は瞬時に業績不振となり、倒産や廃業が相次ぎ、その救済に両備ホールディングス(津エアポートライン)が松坂航路を再建することになった。

 その後から、次々と電車やバスの再建のご依頼があり、ボランティアで再建の処方箋を作成して差し上げた。