ほりうち(ccbu8181) 2010-05-05 11:07:24 |
1.経営成績 (1)経営成績に関する分析 景気低迷等による厳しい経営環境の下、当社グループは、事業の中核である鉄道事業における安全・安定輸送の確保を最優先に、一層のサービス充実を図るとともに、社員の業務遂行能力の向上、設備の強化、業務執行の効率化・低コスト化等の取組みを続け、収益力の強化に努めました。 東海道新幹線については、「のぞみ」のさらなるサービスの充実、在来線については、名古屋地区の都市圏輸送の充実を中心として昨年3月に実施したダイヤ改正により整備した列車体系を基に、利便性の高い輸送サービスの提供に努めました。さらに、本年3月に実施したダイヤ改正では、東海道・山陽新幹線直通「のぞみ」の充実をはじめ、一段と利便性を高めました。また、販売面では、昨年8月に「EX−ICサービス」の山陽新幹線への利用区間拡大や法人会員向けサービスを開始するとともに、本年3月にはTOICAの電子マネー機能追加等のサービスを開始しました。 超電導リニアによる東海道新幹線バイパス、すなわち全国新幹線鉄道整備法(以下「全幹法」という。)に基づく中央新幹線については、平成20年12月に調査指示のあった4項目に関する報告書を昨年12月24日に国土交通大臣へ提出しました。また、超電導リニアについて、さらなる長期耐久性の検証のための走行試験を継続して実施し、技術の完成度を一層高めるための技術開発を進めるとともに、実用化確認試験を行うための山梨リニア実験線の42.8kmへの延伸と設備の実用化仕様への全面的な変更にかかる工事を推進しました。さらに、超電導リニアの技術開発の進捗については、昨年7月、国土交通省の超電導磁気浮上式鉄道実用技術評価委員会において、「営業線に必要となる技術が網羅的、体系的に整備され、今後詳細な営業線仕様及び技術基準等の策定を具体的に進めることが可能になった」と評価されました。 また、海外における高速鉄道プロジェクトへの事業展開に向け、昨年11月に高速鉄道シンポジウムを開催するとともに、N700系による最高速度330km/hの実証運転を行いました。さらに、海外市場への参入の可能性について検討を行い、対象路線の絞り込みを行いました。 鉄道以外の事業については、ジェイアール名古屋タカシマヤについて商品力・販売力を高めるなど既存事業強化に努めるとともに、社宅跡地開発、農業事業への参入、名古屋駅新ビル計画といったプロジェクトを着実に進めました。 さらに、厳しい経営環境を踏まえ、安全を確保した上で業務執行全般にわたる効率化・低コスト化の徹底に取り組みました。 しかしながら、景気低迷等に加えて昨年5月半ばから6月にかけての新型インフルエンザや昨年3月から実施されている高速道路料金値下げ政策の影響も受け、当期においては、全体の輸送人キロが前期比6.6%減の516億7千4百万人キロとなりました。また、営業収益は日本車輌製造株式会社(以下「日本車輌」という。)の通年連結子会社化等があったものの、前期比5.3%減の1兆4,866億円となりました。経常利益は前期比24.2%減の1,652億円、当期純利益は前期比27.2%減の917億円となりました。 |
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