NEWS RELEASE:JR&私鉄    3
No.1998 (Re:1997) 【小田急】2009年度の鉄道事業設備投資計画(2/3)
ほりうち(ccbu8181) 2009-05-01 20:31:00

3.サービスの向上

(1) 車両の製造とリニューアル

1)ロマンスカー・MSEの製造

 東京メトロ線内の運行に必要な設備を備えたロマンスカー・MSE(6両編成×1本、合計6両)を製造します。


2)4000形通勤車両の製造

 5000形通勤車両の代替として、通勤車両4000形(10両編成×4本、合計40両)を製造します。


3)通勤車両のリニューアル

 8000形通勤車両(6両編成×1本、4両編成×2本、合計14両)をリニューアルし、車いすスペース、車内LED表示器、自動放送装置を設置します。あわせて、車両搭載機器の更新により、省エネ化や走行音の低減を図ります。


(2) 駅施設のバリアフリー化の推進

1)エレベーター、スロープの設置

 エレベーターを2駅に計3基設置するほか、段差解消のためスロープを代々木八幡駅に設置します。これにより、複々線化工事中の下北沢駅を除く全駅で、駅係員等の介助なく改札からホームまで段差なく移動することができるようになります。

【エレベーター】
┌─────┬──┬─────┬────────┐
|設置駅  |基数|設置場所 |備考      |
├─────┼──┼─────┼────────┤
|南新宿  | 2|上下ホーム|新設・11人乗り|
├─────┼──┼─────┼────────┤
|世田谷代田| 1|上りホーム|増設・11人乗り|
└─────┴──┴─────┴────────┘


2)多目的トイレの設置

 車いすをご利用のお客さまやオストメイト※のお客さま、乳幼児をお連れのお客さまにも安心してご利用いただける多目的トイレを南新宿駅に設置します。これにより、小田急線全70駅にオストメイト対応の多目的トイレの設置が完了します。
※人工肛門や人工ぼうこうをお持ちの方


3)触知案内板の設置

 目の不自由なお客さまにも安心してご利用いただけるよう、駅構内のホームやエレベーター、トイレ等の施設を点字でご案内する駅構内触知案内板を10駅10カ所に、トイレ触知案内板を11駅11カ所に設置します。


4)ホームの改修

 南新宿・鶴川・玉川学園前・厚木・足柄駅でホームのかさ上げを実施します。これにより、車両とホームの段差が緩和され、より安全かつスムーズにご乗降いただけるようになります。


(3) 駅の施設・設備の改良およびサービス改善

1)駅施設の改良

 海老名駅では、大規模改良工事を推進しており、今年度も引き続き自由通路および駅舎部分の整備を進めます。なお、事業完了は、2010年度を予定しています。


2)行先案内表示器の更新・増設

 行先や発車時刻などをご案内する表示器について、より視認性の高いものに順次更新していきます。今年度は、代々木上原・相模大野駅の表示器を更新するほか、小田原駅に増設します。



4.環境対策の推進

(1) 全密閉式の主電動機(モーター)の導入

 リニューアルを実施する8000形通勤車両3編成と3000形通勤車両1編成で、従来の主電動機よりも走行音が低減される全密閉式の主電動機※に更新します。
※モーター内部の回転音やファンの風切り音が外に漏れにくいよう、外気と完全に遮断した構造になっており、従来のものと比べて3dB程度の騒音低減効果が見込まれます。引き続き、2007年度以降の新造・リニューアル車両に順次導入していきます。


(2) 車両搭載機器の低騒音化

 リニューアルを実施する8000形通勤車両3編成で、ブレーキや扉の開閉に必要な圧縮空気を供給するコンプレッサーを低騒音型のものに更新するとともに、滑走防止制御装置を設置し、列車の走行音の低減を図ります。なお、滑走防止制御装置は、2000形通勤車両6編成にも設置します。

※雨天時などレールが滑りやすい状態で急ブレーキをかけた際に、車輪がロックしながらレールの上を滑走することで車輪が変形し、騒音の原因となることがあります。こうした車輪のロックと滑走を防ぐのが滑走防止制御装置です。

以上