石田 敏弘(dnmp2980) 2007-08-23 15:28:58 |
こんにちは、石田 敏弘です。
伯備線の新見駅といえば、姫新線と芸備線が集まる交通の要所でした。かつては新見機関区が設置され扇形庫に多くの蒸気機関車がたむろしていて、布原のデゴイチ3重連と聞けばベテランの鉄道ファンなら、「あぁあの構図か」と思い出される方も多いでしょう。今では新見機関区は廃止され、伯備線の特急と、短いローカル列車が発着するだけの山間の駅になっています。新見の町の中心部から離れているので、駅の勢いが小さくなった今日は、夏休みとはいえ真昼の駅前で弁当を購入するにも難儀するほどでした。駅から高梁川を渡ったほかほか弁当で駅弁代わりのカツ丼弁当を購入して、これから乗る芸備線の車内で箸を付けました。 芸備線は小さなディーゼルカーの1両だけ。かつて鉄道ファンが集まった布原の鉄橋を渡り、備中神代から芸備線へと進みます。この区間の運転本数は僅か6往復。しかも途中の東城からは半分に減り、僅か3往復。定期的に整備をしているようで荒れ果ててはいませんが、全く人影が無い駅にいちいち停車しては発車してゆきます。車窓で見る限りでは人家が点在しているものの、駅だけが“秘境駅”となっているようです。備後落合で木次線に乗換えます。芸備線の三次方面とも接続しているので、それぞれの方面からの列車が集まってくるので一時の賑わいを見せていますが、駅で下車する方はいませんでいた。 木次線といえば出雲坂根のスイッチバック。急坂を下れば縁起物の狸が迎える延命水が待っています。列車の到着に合わせたかのように、クルマで水を汲みに来た人たちが集まり、駅はなかなかの賑わいですが、やはり乗り降りは無し。発車を見送る人と、車内から応える人の交流が、妙に空々しく感じられてしまいます。僅かな乗客を乗せて出雲横田駅へ。出雲の国にふさわしく駅舎は本格的な神社造りになっていて、堂々たるしめ縄に圧倒されます。木次線の将来を祈念して、お参りしてしまいました。 石田 敏弘(VZG05000@nifty.com) |
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