NEWS RELEASE:JR&私鉄    5
No.521 【JR海】中央新幹線長島トンネルにおける六価クロム基準超えについて
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2024-06-12 16:27:25
                           2024年6月11日
                 東 海 旅 客 鉄 道 株 式 会 社
                 中央新幹線長島トンネル新設工事共同企業体

中央新幹線長島トンネル新設工事施工ヤード(名古屋方)内の観測用井戸における
        水質検査結果及び岐阜県への報告について

 中央新幹線長島トンネル新設工事施工ヤード(名古屋方)内のモニタリング箇所である観測用井戸において、 2024年4月分の水質検査で基準値を超える六価クロムが検出されたものの、施工者である中央新幹線長島トンネル新設工事共同企業体から発注者である東海旅客鉄道株式会社(以下「JR東海」)に適切な報告がなされなかったため、岐阜県への報告が、第一報が6月10日となり、正式な報告が6月11日となりました。その状況についてお知らせいたします。

1.モニタリング箇所
 中央新幹線長島トンネル新設工事施工ヤード(名古屋方)内の遮水型土砂ピット近傍に設置した観測用井戸

※住所:岐阜県恵那市武並町
※遮水型土砂ピットでは、トンネル掘削による発生土を自主的に検査した結果、土壌汚染対策法で定める土壌溶出量基準値を超える自然由来の重金属等を含む発生土または酸性化可能性試験により長期的な酸性化の可能性があると判明したものを管理しています。遮水型土砂ピットの両側に観測用井戸を設置して、毎月1回、モニタリング(水質検査)を実施しています。

2.施工者
 中央新幹線長島トンネル新設工事共同企業体
 (代表構成員 株式会社大林組)
 (構 成 員 株式会社鴻池組、株式会社大本組)

3.水質検査方法及び経緯
・毎月、施工者が契約している検査機関が観測用井戸で地下水を採取し、水質検査結果を施工者に報告します。施工者は、その結果を、発注者であるJR東海に報告することとしています。
・2024年4月分の水質検査においては、検査機関が4月17日に地下水を採取し、4月30日に施工者に検査結果を送付しました。その結果において、地下水の水質汚濁に係る環境基準を超える六価クロムが検出されました。(その他の物質は基準に適合していました。)
 ┌─────┬─────┬───────┬────┬───────┐
 │ 項 目 │調査検体数│基準超過検体数│調査結果│地下水環境基準│
 ├─────┼─────┼───────┼────┼───────┤
 │六価クロム│  1  │   1   │0.03mg/L│  0.02mg/L  │
 └─────┴─────┴───────┴────┴───────┘
・施工者は、4月分の水質検査結果の確認において、六価クロムの基準値として、地下水環境基準(0.02mg/L)ではなく土壌溶出量基準(0.05mg/L)が適用されるものと誤認していたため、水質検査結果(六価クロム)の基準値超過に気付かず、5月10日に検査結果をJR東海に報告した際も、基準値の超過を適切に報告しませんでした。
・その後、6月10日にJR東海が施工者から5月分の調査結果の報告を受けた際に、JR東海担当者が4月分の水質検査結果(六価クロム)が基準値を超過していることに気付き、同日中にJR東海担当者から恵那県事務所環境課に一報し、6月11日に岐阜県環境生活部環境管理課に正式に報告しました。なお、5月分の調査結果においては、基準値を下回っていました。
・長島トンネルの掘削工事においては、これまで、土壌溶出量基準値を超える六価クロムを含む発生土は出ておらず、今回の基準値超過の原因は発生土由来のものではないと考えています。

4.対策等
・施工者においては、正しい基準値を理解した上で正確な報告をするよう、関係者を改めて指導してまいります。
・JR東海においては、他の工区も含めた施工者に対して、正しい理解に基づく正確な報告をするよう、改めて指示してまいります。