NEWS RELEASE:JR&私鉄    5
No.133 【東武】1/31〜約1年 SLにバイオ燃料を使用する実証実験で緑ナンバー使用
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2024-01-27 02:11:40
TOBU NEWS RELEASE
東武鉄道株式会社

                          2024年 1月25日


 カーボンニュートラルを目指し、CO2排出量年間150t以上の削減へ
 国内初!
    SLにバイオ燃料を使用する実証実験を開始します

 〜鉄道文化遺産の保存・活用とサステナブルツーリズムの両立を目指します〜


                             東武鉄道株式会社
                             東武商事株式会社

 東武鉄道(本社:東京都墨田区)と東武商事(本社:東京都墨田区)では、2024年1月31日(水)から「SL大樹」の燃料(石炭)の一部を、植物原料由来のバイオコークスに置き換える実証実験を開始し、将来的なカーボンニュートラルを目指します。なお、SLにバイオ燃料を使用することは国内で初めての取り組みとなります。

 本実験では、SLのボイラーの圧力維持と保護をするため常時石炭を燃焼させる保火作業において、燃料の40%をバイオコークスに置き換え、燃焼効率やボイラーへの影響など実用性を検証します。あわせて、DL大樹(ディーゼル機関車)の燃料(軽油)の約50%を、バイオディーゼル燃料混合軽油「B5」に置き換えます。これらにより、CO2の排出量を年間150t(一般家庭約50世帯分の年間CO2排出量に相当)以上削減できる見込みです。
 SL大樹は「鉄道産業文化遺産の保存と活用」と日光・鬼怒川エリアを中心とした新たな「地域の観光活力創出」を目的として、2017年8月10日に復活運転を開始し、約49万人のお客様にご乗車いただいております。今般の取り組みによりCO2排出量の削減を図り、持続可能なSL運行を目指します。
 なお、バイオコークスについては滋賀バイオマスより、バイオディーゼル燃料混合軽油は三和エナジーから東武商事が調達します。
 本実験の結果を踏まえ、本格運用を検討するほか、将来的には日光エリアでバイオ燃料バスを運行する東武バス日光(本社:東京都墨田区)が目指す「地産地消型のエネルギーサイクル」構築に向けた取り組みと連携しながら、バイオ燃料の使用比率を上昇させる試験を継続します。
 今後も地域社会と共に、国際観光エコリゾート日光を核とした日光・鬼怒川エリアの持続的発展を目指します。詳細は別紙のとおりです。


<別 紙>
           バイオ燃料の試験使用について

1 試験期間
 2024年1月31日(水)〜約1年間(予定)

2 試験内容
(1)SL大樹におけるバイオコークスの試験使用
 現在運行している3両の蒸気機関車は、検査・修繕・工事を行う日以外は常にボイラーを保火しており、今年度は保火のために約160 tの石炭を使用する予定です。今回、そのうち40%をバイオコークスに置き換え、燃焼効率、作業性、ボイラーへの影響について検証します。これにより、年間150tのCO2を削減できる見込みです。

(2)DL大樹におけるバイオディーゼル燃料混合軽油「B5」の試験使用
 現在運行している2両のディーゼル機関車は軽油を燃料としており、今年度は約40,000 .使用する予定です。そのうち1両のディーゼル機関車の燃料をバイオディーゼル燃料混合軽油「B5」に置き換え、燃焼効率、内燃機関への影響について検証します。これにより、年間約2.5 tのCO2を削減できる見込みです。

3 バイオ燃料について
(1)バイオコークス

 木くず、そばがら、樹皮、コーヒーかす等の植物由来の廃棄物を砕いて乾燥後、圧力をかけて体積を圧縮、加熱した上で円柱状に成形した燃料です。

(2)バイオディーゼル燃料混合軽油「B5」
 廃食油由来のバイオディーゼル燃料を5%混合し、「揮発油等の品質の確保等に関する法律」で規定されている軽油の規格を満たした燃料です。

※バイオコークスについては滋賀バイオマスより、バイオディーゼル燃料混合軽油は三和エナジーから東武商事が調達します。

4 その他
 本実験期間中は、検証を行うSLのナンバープレートを緑色に、DLについては所属札を緑色に塗色して運行します。

                                  以 上
撮影日:
撮影場所:
キャプション:
画像サイズ: 657×705(49%表示)