NEWS RELEASE:JR&私鉄    5
No.1313 【JR海】特殊信号発光機の「見通し」自動確認システムを開発、来年度試用
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2025-03-07 01:50:06
                            2025年3月5日
                           東海旅客鉄道株式会社

    特殊信号発光機 見通し自動確認システムの開発について

 当社の在来線では、踏切などで異常が発生した際に、付近の列車の運転士に異常を知らせるため、特殊信号発光機(以下、特発)を全線に設置しています。特発は、運転士が最長800m手前から継続的に視認できるような状態に保つ必要があります。現在は、目視により、草木などで特発の見通しが阻害されていないか定期的に確認していますが、特発は約8,000基と多く、沿線に広く設置されているため、確認作業には多大な労力を要しています。
 この度、今後の労働力人口の減少を見据え、業務改革の一環として、国内で初めて、AI、画像処理技術を活用した「見通し自動確認システム」を開発しましたので、お知らせいたします。

1.特発の役割
・特発は、踏切に近い位置等に設置しており、踏切の非常用ボタンが押された場合や、踏切内で動けなくなった自動車を検知した場合などに赤色灯を発光する設備です。
・運転士は、特発の発光を確認した場合、直ちにブレーキをかけることで、列車を安全に停止させます。

2.見通し自動確認システム(別紙1、2)
・現在、徒歩巡回のほか、検測車で撮影したカメラ映像の確認、係員が列車の先頭に添乗しての確認により、各特発に対して見通しが確保されているかを目視で確認しています。
・本システムは、AIによる物体検出技術を活用し、高性能カメラで撮影した映像に写っている線路設備の中から確認対象の特発を検出し、見通しが確保されているかを自動で判定します(特許出願済み)。

3.効果
・営業列車で本システムを活用することで、現在よりも高頻度でタイムリーな見通し確認が可能となり、また、見通し確認の精度の更なる向上が期待できるため、在来線の安全性をさらに高めることに繋がります。
・徒歩巡回などによる見通し確認作業が省力化され、作業員の身体的負担が軽減されるとともに、見通し確認に要するコストも削減できる見込みです。

4.スケジュール(予定)
・2025年度から在来線全線において営業列車で試使用を開始し、更なる精度向上など本システムの活用に向けた検討を進め、2026年度以降の導入を目指します。
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キャプション: 特殊信号発光機 見通し自動確認システムの概要と詳細
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