NEWS RELEASE:JR&私鉄    5
No.474 【JR海】豪雨に対する東海道新幹線の取組み強化の方針
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2024-05-23 23:30:08
                           2024年5月22日
                           東海旅客鉄道株式会社

           豪雨に対する東海道新幹線の取組み

 東海道新幹線は、開業以来、降雨に対する強化工事の実施により線路設備の安全性を高めつつ、必要な運転規制を適切に実施することにより、安定輸送との両立を図ってきました。
 一方、昨今は、線状降水帯に代表されるような予測が難しい激しい降雨が発生していることを踏まえ、豪雨に対する線路設備のさらなる安全性向上のため、線路設備を強化する対策工法を検討しています。
 これから雨が多い時期を迎えるにあたって、昨今の事象をふまえ重点的に行っている列車運行に影響がある際の情報提供やお客様対応について改めてお知らせするとともに、将来を見据えた豪雨に対する線路設備の安全性向上の取組みについてお知らせいたします。

1.昨今の事象を踏まえ、重点的に行っている取組み(別紙1)
(1)豪雨等により列車運行に影響が生じる可能性がある際の情報提供について
 豪雨等の気象予報により列車の遅れや運転見合わせの可能性がある場合には、お客様に負担の少ない旅行計画をご検討いただけるよう、運行計画が決定していない状況でも、列車運行への影響の見通しについて、早めにお知らせするよう努めています。
 なお、豪雨等の影響により運転を見合わせたときは、状況変化の有無によらず、一定の頻度で運行の見通しをお知らせしています。また、運転再開時に多くのお客様で駅が混雑している場合には、しばらく来駅をお控えいただくようお願いするなど、お客様に適切なご移動時期を選択いただけるよう、より丁寧な情報提供を心掛けています。

※ 東海道新幹線「運行情報ホームページ」の他、様々な媒体で発信しています。

(2)豪雨等により長時間の運転見合わせをする場合の列車運行について
 豪雨等により、長時間の運転見合わせが想定されるときは、ご乗車中のお客様にご不便をおかけしないよう、走行中の列車をできる限り、駅間ではなく駅に停車させます。
 また、運転再開時には、状況に応じて普通車全車自由席とする臨時列車を運転するなど、再開をお待ちのできるだけ多くのお客様にご移動いただけるよう努めています。


2.将来を見据えた豪雨に対する線路設備の安全性向上の取組みについて(別紙2)
 これまで東海道新幹線は、盛土表面の遮水や浸食の防止を目的としたのり面工や盛土内水分の排水促進を目的とした水抜きパイプなどの降雨対策を実施し、線路設備の安全性を継続的に高めてきました。
 昨今、雨の降り方が激しくなっていることを踏まえ、様々な取組みを実施しています。
 具体的な取り組みとしては、まず2022年度から、小牧研究施設において、実物大の試験盛土を用いて、散水装置により、様々な強さの雨の再現試験を実施し、昨今の予測が難しい激しい降雨に対しても、これまでの降雨対策が有効であることを検証していますが、これまでのところ良好な結果を得られています。これに加え、今年度より、営業線盛土の一部区間において、実際の降雨時における土中の水の分布を詳細に把握するモニタリングを実施します。これにより豪雨時の性能評価を行ったうえで対策工法を選定し、その効果を確認してまいります。
 今後、これらの成果を取りまとめ、対策を実現することにより、更に安全性を向上させ、豪雨時における最適な運転規制に繋げてまいります。
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