NEWS RELEASE:JR&私鉄    5
No.359 【JR海】東海道新幹線 軌道材料モニタリングシステムを開発
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2024-04-03 18:17:10
                           2024年3月28日
                           東海旅客鉄道株式会社

    東海道新幹線 軌道材料モニタリングシステムの開発について

 東海道新幹線の安全・安定輸送を確保するうえで、軌道(線路)を健全な状態に維持することは非常に重要であり、現在はドクターイエローによる軌道形状の計測のほか、社員が徒歩により現地での点検を実施しています。今後の労働力人口減少を見据え、社員による点検の効率化を目的として、この度、営業車両に搭載可能な「軌道材料モニタリングシステム」を開発しました。本システムは軌道材料(※)の状態を新幹線の高速走行中に把握できる国内初の技術です。

※軌道材料:レールやまくらぎ、それらを固定するボルトなど軌道を構成する部材

1.軌道材料モニタリングシステムの概要(別紙)
・本システムは、形状や材質が異なる様々な材料で構成された軌道を、営業車両に搭載したセンサやカメラで高速走行中に取得したデータを用いて点検できるよう開発したものです。
・高さの変化を検知する点群データと軌道材料の状態を詳細に確認できる画像データから、メンテナンスに必要な情報を走行中に自動で抽出し伝送します。
・このシステムは、JR東海が有する新幹線の軌道計測技術と、倉敷紡績株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:藤田晴哉)が高速道路などの路面調査で培った技術を組み合わせて開発したものです。これまでの試験で、時速300キロでの走行でも安定して正確に軌道材料の状態を把握できることを確認しています。

2.導入効果
・現在、軌道材料の点検は、社員が全線を徒歩で移動しながら目視や計測器具を用いて行うため、多くの労力を必要としていますが、本システムの活用により、徒歩による現地での点検回数を削減できます。
・得られたデータを、今後整備するミリ波方式列車無線で伝送することで、これまで以上にタイムリーな状態把握が可能となるため、東海道新幹線の安全性をさらに高めることができます。

3.導入時期等
 システムの長期耐久性など実用化に向けた検証及び更なる精度向上を行い、ミリ波方式列車無線運用開始後(2027年予定)の導入を見込んでいます。
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