演劇プロデュースとろんぷ・るいゆ(@Press) 2023-11-24 09:15:00 |
群馬と東京を中心に多彩な演劇公演を行っている演劇プロデュースとろんぷ・るいゆが、特定非営利活動法人 地域価値プラスと共催で、2023年11月10日、「伊香保石段街おもてなしリーディング2023」を開催しました。
伊香保温泉石段街からほど近い射的居酒屋「喜楽」大広間で、1919(大正8)年出版の『伊香保みやげ』(伊香保書院)からリーディング公演を行いました。出演は、東京を中心に活躍する女優の神由紀子(朱の会主宰)と、とろんぷ・るいゆ主宰の中村ひろみで、萩原朔太郎や夏目漱石と伊香保温泉の関わり等を解説しながら、随筆を朗読。公演をきっかけに観光に訪れた観客は、伊香保の紅葉がもっとも美しいこの時期に、伊香保温泉の今と昔の風情を楽しみました。映画監督・飯塚花笑の撮影・編集による記録動画を後日、徳富蘆花記念文学館(群馬県渋川市伊香保町)に寄贈します。 画像1: 石段街近く店舗二階大広間(撮影:いずみひな) 画像2: 伊香保温泉・河鹿橋の紅葉 『伊香保みやげ』は1919(大正8)年、東京市神田区仲猿楽町(当時)にあった伊香保書院が刊行した伊香保の案内書を兼ねた随筆集で、ゆかりの文人墨客による随筆のほとんどが書き下ろし作品。本公演では、1996(平成8)年、徳富蘆花記念文学館内伊香保書院で出版された復刻版を朗読しました。 谷崎潤一郎、芥川龍之介、正宗白鳥等錚々たる文人が寄稿する中から、1906(明治39)年に上野から電車と馬車鉄道、二人引きの人力車を乗り継いで伊香保を訪れた近松秋江の「吾妻川の大渓谷」と、群馬県前橋市出身で幼いころから足しげく伊香保を訪れた萩原朔太郎の「石段上りの街」を朗読。『伊香保みやげ』の「附録・伊香保案内」と合わせ、今は無き馬車鉄道やチンチン電車、1945(昭和20)年まであった「伊香保御用邸」の話等を交え、観客が伊香保の魅力とあらためて出会う機会となりました。 加えて、あまり知られていない夏目漱石と伊香保温泉のゆかりを紹介。漱石と、前橋市出身で世界初の美学教授となった大塚保治とその妻・楠緒子との謎に包まれたつながりに思いをはせ、一説では楠緒子が登場する女性のモデルとも言われる漱石の短編「夢十夜 第一夜」を朗読しました。 画像3: 今昔の伊香保の魅力を伝える神由紀子 画像4: 構成・演出も兼ねた中村ひろみ 画像5: 配布された充実した資料 前半の伊香保のレクチャー部分を楽しんだ観客もいれば、後半の聞きごたえのあるリーディングを堪能した観客もいて、一人ひとりがそれぞれの時間を楽しみました。 シンプルでありながら、深みのある読みを得意とする神由紀子、朗読に若干のケレン味を含ませる中村ひろみと、読み手もそれぞれのリーディング手法を駆使し、観客を魅了しました。 画像6: 朗読の合間に会話も弾む 画像7: ライトアップされた河鹿橋の紅葉 また、記録映像の撮影・編集を飯塚花笑が担当。飯塚は、2022年の劇場公開作品『フタリノセカイ』で話題となり、2023年劇場公開『世界は僕らに気づかない』で大阪アジアン映画祭「来るべき才能賞」(2022年)を受賞、将来を嘱望される映画監督のひとりでもあり後日、徳富蘆花記念文学館に寄贈されます。 ■神由紀子(かみ ゆきこ)プロフィール 俳優・シャンソン歌手・演出 朗読の会「朱の会」主宰 東京生まれ。 明治大学文学部 演劇学専攻卒 ◆1990年〜1995年 劇団第三エロチカ 在籍(川村毅 主宰) 出演作品:「新宿八犬伝シリーズ」、「グラン・ギニョル」「マクベスという名の男」でマクダフ夫人役で世界演劇祭に多数参加(ドイツ・フィンランド・リトアニヤ・トロント・シカゴ・アデレード) ◆1994年 【映像】松竹映画「写楽」やり手役(監督/篠田正浩) ◆1999年 【ナレーション】NHK Eテレ「光と闇の幻想世界 美術家・草間彌生」ナレーション。この時期ラジオCM 講談社書籍「グラツィア」「週刊・世界の美術館」ナレーションレギュラー ◆2010年 【舞台】シアターX 提携公演 名作シリーズ「喪服」(作/久生十蘭 演出/川和孝)姉役 ◆2012年 【舞台】シアターX 提携公演 名作シリーズ「ある日の蓮月尼」(作/岡本かの子)蓮月役 【朗読】この時期、青山 善光寺の催し物「和楽」に複数回 朗読で出演 【朗読】神奈川近代文学館 平和セミナー「語りの会」複数回 出演 ◆2019年 【映像】Amazon プライムビデオ「東京女子図鑑」秋田のおばちゃん役(監督/タナダユキ) ◆2022年 【舞台】劇団劇作家リーディングミュージカル「キラークイーンズ」(作/モスクワカヌ 演出/赤澤ムック【黒色綺譚カナリア派】) 朱の会 2017年設立。自由な発想で文学作品を立ち上げる。作品選択・配役・構成演出はすべて神由紀子自身が担当。「朱の会 vol. 1」〜「朱の会 vol. 6」「朱の会・小公演 1」「小公演 2」「アンコール公演」「小公演 3」 朱の会 https://ameblo.jp/tanbe0606/ 画像8: 神由紀子(朱の会主宰) ■中村ひろみ プロフィール 東京都出身。 明治大学文学部演劇学科卒業。 1989年より群馬県前橋市在住。 92年〜演劇プロデュースとろんぷ・るいゆ主宰。 20年〜特定非営利活動法人 地域価値プラス理事 2001年国民文化祭inぐんま開閉会式(小栗康平監督プロデュース)演出部所属、16年前橋文学館リーディングシアターvol.01「ラヴ・レターズ」(A・Rガーニー作、青井陽治翻訳)で萩原朔美館長と共演。17年「この道はいつか来た道」(別役実作)、18年・23年「夜汽車の人-萩原朔太郎の愛と詩の生涯」リーディング(菊田一夫原作、丸山博一構成)、19年上三原田農村歌舞伎舞台創建200年祭「夏の夜の夢」、19年「修復不能」リーディング(作・アフガニスタン人権民主主義連盟(AHRDO)/翻訳・後藤絢子/監修・村山和之/企画協力・国際演劇協会日本センター)などプロデュース・演出・出演。15〜19年群馬県文化審議委員。 群馬大学「非言語コミュニケーション」(18年〜)・「芸術表象論」「身体メディア論」(23年〜)非常勤講師、群馬県立県民健康科学大学「舞台芸術」(05年〜)非常勤講師。一般向けに朗読・演劇セミナー講師多数。 ■演劇プロデュースとろんぷ・るいゆ プロフィール 群馬並びに東京で、場/環境の歴史や文化を踏まえ、ゼロからの作品づくりに取り組む。前橋市芸術文化れんが蔵など劇場ではない空間を生かした硬質な芝居作りが得意。 とろんぷ・るいゆ https://www.facebook.com/trompeloei.gunma.japan 画像9: 中村ひろみ(演劇プロデュースとろんぷ・るいゆ主宰) ■飯塚花笑 プロフィール 映画監督・脚本家・スタジオ6.11代表 1990年生まれ。群馬県出身。東北芸術工科大学デザイン工学部映像学科卒業。大学在学中は映画監督の根岸吉太郎、脚本家の加藤正人に学ぶ。 トランスジェンダーである自らの経験を元に制作した『僕らの未来』は、ぴあフィルムフェスティバルにて審査員特別賞を受賞。国内のみならずバンクーバー国際映画祭等、国外でも高い評価を得た。 大学卒業後は『ひとりキャンプで食って寝る』(TV東京)に脚本で参加。2019年にはフィルメックス新人監督賞準グランプリを獲得。2022年には初の劇場公開作品『フタリノセカイ』が話題を呼んだ。 2023年劇場公開『世界は僕らに気づかない』は2022年大阪アジアン映画祭にて「来るべき才能賞」を受賞、将来を嘱望される映画監督のひとり。同作は現在、U-NEXT、YouTube、Amazon Prime Video等各種プラットフォームにて配信中。 地元群馬県に移住し、映像制作会社スタジオ6.11を設立、23年11月5日、前橋市の中心商店街に俳優養成等の拠点となる「スタジオ6.11」をオープンした。 合同会社スタジオ6.11 https://www.facebook.com/studio6.11movie/ 画像10: 映画監督・飯塚花笑 ■特定非営利活動法人 地域価値プラス プロフィール 群馬県中央部・北部地域を中心に、地域資源を活用した着地型観光の実現を目標として2022年に設立(理事長:関靖)。観光コンテンツ創出の仕組みを作ることで「地域プロモーション」と「地域経済の再編」を実現し、新たな雇用を生みだす自立した強い地域づくりを目指している。本公演では、観光と文学と演劇をミックスした、新しい地域プロモーションの一環として企画した。 昨年(2022年)は『伊香保年表』『渋川市年表』の発行と共に「石段砦と温泉の歴史」と題してシンポジウムを開催。本年は『中之条年表』の発行を準備中。 ■公演概要 伊香保石段街おもてなしリーディング2023 -女優ふたりの朗読とおしゃべり 日時 :2023年11月10日金曜日 11時開演(10時半開場)/14時開演(13時半開場) 上演時間:約90分 構成 :演劇プロデュースとろんぷ・るいゆ主宰 中村ひろみ 出演 :朱の会主宰 神由紀子/中村ひろみ 場所 :射的居酒屋 喜楽(和室)2階広間 渋川市伊香保町伊香保58番地 入場料:3,500円 <STAFF> 制作 :関靖、長谷川樹、富沢充芳、中村ひろみ 受付 :青柳百合子 公演撮影:照亜蘭 記録撮影:飯塚花笑、成田剛 協力 :射的居酒屋 喜楽/蛭川利江子/渋川市伊香保町湯中子自治会 主催:演劇プロデュースとろんぷ・るいゆ 090-4249-9127(中村)/ bonmedia1018@gmail.com 共催:特定非営利活動法人 地域価値プラス 協賛:朝日印刷工業株式会社/群馬ヤクルト販売株式会社 後援:群馬県、群馬県教育委員会、公益財団法人群馬県教育文化事業団、渋川市、 渋川市教育委員会、上毛新聞、朝日新聞、読売新聞、 エフエムぐんま、群馬テレビ ■今後の動き <神由紀子> 2024年5月30日〜6月2日 「朱の会vol. 7 朗読シリーズ〜愛の三重奏」構成・演出・出演 会場:阿佐ヶ谷アートスペースプロット(東京 杉並区) 内容:矢代静一 作『宮城野』リーディング等 <中村ひろみ> 2023年11月25日 声と身体のワークショップatスタジオ6.11(前橋) 11月29日 ドラマワークワークショップatスタジオ6.11(前橋) 2024年1月27,28日 国際演劇協会日本センター主催「母と娘の物語」(シリア戯曲)Reading at前橋文学館 演出・出演 3月20〜24日 「詩の礫」遊戯空間主催 at上野ストアハウス 出演 <飯塚花笑> 前橋市の中心街・立川町通りに2023年、演技や映画のことを学べるスタジオ6.11をオープン。様々なレッスンを展開中。 現在Amazon primeやU-NEXTにて監督作「世界は僕らに気づかない」配信中 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press |
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