NEWS RELEASE: by @Press   1
No.2164 鉄道事業の旅客運賃及び料金の改定について
秩父鉄道(@Press) 2024-05-23 18:00:00
            秩父鉄道株式会社(本社:埼玉県熊谷市、代表取締役社長:牧野 英伸)では、本日5月23日付で国土交通省関東運輸局に鉄道事業の旅客運賃上限変更に関する認可申請を提出いたしました。なお、運賃改定の実施は2024年秋を予定しております。

申請理由及び内容は下記のとおりです。

1. 申請理由
当社は、埼玉県北部地域を東西に結ぶ地方鉄道として、旅客輸送・貨物輸送を行い、地域社会における経済の発展、地域住民の足として役割を果たしております。当社の鉄道旅客運賃は、消費税率の改定による変更を除き、1996年11月に変更のご認可をいただき、今日に至っておりますが、この間、様々なイベントの開催、記念乗車券の発売、SL列車の継続運行等、旅客誘致対策をはかり、収益の向上に鋭意努力してまいりました。当社鉄道線(羽生駅〜三峰口駅間)の輸送人員は、1996年度の11,109千人からも減少の一途をたどり、また、2020年度から新型コロナウイルスの影響を大きく受け、2020年度には5,294千人と1996年度の52.2%と大幅に減少いたしました。

旅客収入は2018年度実績に対し2020年度は61.5%、2021年度は73.3%、2022年度は85.7%と、依然として回復していない状況であります。今後もテレワークの定着による通勤定期需要の減少、沿線就学人口の減少による通学定期需要の減少等により、回復も限定的であると想定されます。

このような経営環境の中であっても、輸送の安全が公共交通機関の基本的使命であることを鑑み、マルチプルタイタンパーの更新、PCマクラギへの交換、熊谷駅耐震補強工事、各踏切道改良等、使命にこたえるべく対処してまいりました。

また、お客様へのサービス向上、利便性向上のため、ICカード乗車券システムの導入を実施いたしました。

今後も、列車運行管理システムの更新、駅連動装置更新等、設備保全を計画しておりますが、相当額の投資が必要となり、営業収支の悪化を招くとともに、既存設備の保全、電気料金等エネルギー価格の上昇、沿線人口減少による輸送人員の減少等様々な要因により、鉄道事業の継続は難しいと考えられます。

つきましては、旅客運賃の変更について、ご利用の皆様にもご負担をお願いいたしたく、旅客運賃の申請に及んだ次第であります。当社といたしましては、今後とも安全輸送の確保並びに積極的な旅客誘致及び旅客サービスの向上(決済手段の多様化、便利な周遊型デジタルチケットの新規作成)に引き続き努めてまいります。

ご利用の皆さまには、ご理解、ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。


2. 申請内容
(1)運賃の認可制度について
鉄道事業の旅客運賃については、鉄道事業法に基づき、鉄道事業者の「上限運賃」を国土交通省が認可する「上限認可制」となっています。各鉄道事業者においては、認可された上限運賃の範囲内で「実施運賃」(実際にお客さまより収受する運賃)を設定することができます。
現行、当社線の「実施運賃」は「上限運賃」と同額であり、認可後につきましても上限と同額の運賃といたします。国土交通省関東運輸局長の認可が下りた時点で改めてお知らせいたします。

(2)申請概要
申請日  :2024年5月23日
改定予定日:2024年10月1日

<改定内容>
ア 増収率
定期外運賃:15.5%
定期運賃 :通勤 22.5%、通学 0.0%、計 15.0%
合計   :15.3%
※2024年〜2026年における3年間合計の増収率になります。
※下記イにおけるキロ程別の改定率の平均は12.8%となります。

イ 現行・申請運賃新旧比較表   (単位:キロ、円)
キロ程   現行運賃   申請上限運賃
1〜4    170      200
5〜6    240      300
7〜8    310      400
9〜10    390      450
11〜12   450      500
13〜14   480      550
15〜16   510      600
17〜18   550      650
19〜20   590      700
21〜22   620      700
23〜24   650      750
25〜26   680      750
27〜28   710      800
29〜30   740      800
31〜32   780      850
33〜35   800      850
36〜38   820      900
39〜41   840      900
42〜44   860      950
45〜47   880      950
48〜50   900      1,000
51〜53   920      1,000
54〜56   940      1,050
57〜59   960      1,050
60〜62   990      1,100
63〜65   1,010     1,100
66〜68   1,030     1,150
69〜71   1,050     1,150
72     1,070     1,200

ウ 定期旅客運賃 通勤定期(大人1か月)   (単位:キロ、円)
キロ程   現行運賃   申請上限運賃
1〜4    6,250     7,560
5〜6    8,990     11,340
7〜8    11,720    15,120
9〜10    14,080    17,010
11〜12   15,310    18,030
13〜14   15,920    19,050
15〜16   16,530    20,070
17〜18   17,150    21,090
19〜20   17,760    22,110
21〜22   18,040    22,110
23〜24   18,300    22,590
25〜26   18,580    22,590
27〜28   18,830    23,070
29〜30   19,120    23,070
31〜32   19,380    23,550
33〜35   19,570    23,550
36〜38   19,740    24,030
39〜41   19,910    24,030
42〜44   20,110    24,510
45〜47   20,280    24,510
48〜50   20,460    24,990
51〜53   20,640    24,990
54〜56   20,820    25,470
57〜59   20,990    25,470
60〜62   21,190    25,950
63〜65   21,360    25,950
66〜68   21,530    26,430
69〜71   21,700    26,430
72     21,900    26,910

※通学定期券については、家計への負担を考慮し運賃改定は行わず現行運賃とします。

エ 急行料金   (単位:円)
種別/現行:急行券 おとな 210、こども 110
改定後料金:おとな 300、こども 100

種別/現行:急行回数券 おとな 2,100、こども 1,100
改定後料金:おとな 3,000、こども 1,000

種別/現行:急行定期券 1ヶ月 7,330、3ヶ月 20,900、6ヶ月 39,600
改定後料金:1ヶ月 10,000、3ヶ月 28,500、6ヶ月 54,000
※急行定期券は、おとな用のみ設定します。

オ 入場料金   (単位:円)
種別/現行:入場料金 おとな 170、こども 90
改定後料金:おとな 200、こども 100

カ その他
特別企画乗車券については、運賃改定が認可された場合、届出を行う予定です。
                                        

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