NEWS RELEASE:JR&私鉄    4
No.9257 【東武】2023年度の鉄道事業設備投資計画377億円の概要
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2023-04-29 16:43:46
TOBU NEWS RELEASE
東武鉄道株式会社

                          2023年 4月28日

 2023年度の鉄道事業設備投資計画
    設備投資計画は総額377億円
  〜安全・安心で暮らしやすく、そして選ばれる沿線を目指して〜

                            東武鉄道株式会社

 東武鉄道(本社:東京都墨田区)では、安全・安心で暮らしやすく、そして選ばれる沿線を目指し、2023年度鉄道事業において総額377億円の設備投資を行います。
 主な内容は以下のとおりです。

1.安全・安心の持続的な提供
 ◇鉄道立体化の推進
 ◇車内防犯カメラ設置の推進
 ◇自然災害への備えの強化

2.さらなるサービスの向上
 ◇新型特急スペーシアXの就役
 ◇駅舎のリニューアル・橋上化
 ◇車両のリニューアル

3.駅バリアフリー化の推進
 ◇ホーム柵整備の推進
 ◇ホーム柵以外の駅設備バリアフリー化の推進

4.新技術導入の推進
 ◇大師線における添乗員付き自動運転(GoA3)に向けた検証
 ◇車上データの有効活用
 ◇施設保守のデジタル化の推進

5.環境負荷の低減
 ◇電力回生インバータ装置導入の推進



1.安全・安心の持続的な提供

◆鉄道立体化の推進
 踏切における渋滞や事故を抜本的に解消し、分断された周辺市街地を安全・安心・スムーズに行き来できるようにするとともに、高架下空間の活用等により都市の活性化や発展に寄与することを目的に、沿線5か所において鉄道の立体化を推進しています。

【とうきょうスカイツリー駅付近高架化】
 東武スカイツリーラインとうきょうスカイツリー駅付近(とうきょうスカイツリー〜曳舟駅間)では、墨田区が施行する都市計画事業として連続立体交差化工事を施行中です。2022年度は、上り線の高架橋工事が完了し上り線高架橋区間を供用開始しました。2023年度は、下り線高架橋工事を推進します。この事業が完了すると1か所の踏切が廃止されます。

【春日部駅付近高架化】
 東武スカイツリーライン・東武アーバンパークライン春日部駅付近(一ノ割〜北春日部駅間、八木崎〜藤の牛島駅間)では、埼玉県が施行する都市計画事業として連続立体交差化工事を施行中です。2022年度は、東口仮駅舎の工事が完了し供用開始しました。2023年度は、東武スカイツリーライン上り仮線工事を推進します。この事業が完了すると10か所の踏切が廃止されます。

【清水公園〜梅郷駅間高架化】
 東武アーバンパークライン清水公園〜梅郷駅間では、千葉県が施行する都市計画事業として連続立体交差化工事を施行中です。2023年度は、引き続き野田市駅部の高架橋工事を推進し新駅舎の供用開始および2面4線化を目指します。

【竹ノ塚駅付近高架化】
 東武スカイツリーライン竹ノ塚駅付近(西新井〜谷塚駅間)では、足立区が施行する都市計画事業として連続立体交差化工事を施行中です。2023年度は、事業完了を目指し引き続き引上げ線高架橋工事や側道の復旧および高架下整備を推進します。

【大山駅付近高架化】
 東武東上線大山駅付近 (下板橋〜中板橋駅間 )では、東京都が施行する都市計画事業として連続立体交差化工事について2022年度に施行協定を締結しました。2023年度は、引き続き工事着手に向け設計業務・準備工事等を推進します。この事業が完了すると8か所の踏切が廃止されます。

◆車内防犯カメラ設置の推進
 車内のセキュリティ向上とテロ防止を目的として、引き続き車内防犯カメラの設置を推進します。
 2023年度 設置車両
 70000系車両(日比谷線直通車両)10編成

◆自然災害への備えの強化
 地震や気候変動のリスクに強い鉄道を目指し、高架橋耐震補強や法面補強等の防災対策工事を引き続き推進します。
 2023年度 高架橋耐震補強
  東武スカイツリーライン  小菅〜五反野駅間・竹ノ塚〜北越谷駅間
  東武アーバンパークライン 船橋〜新船橋駅間
 2023年度 法面補強
  東武スカイツリーライン 北千住駅構内・小菅〜五反野駅間
  日光線 藤岡〜静和駅間
  東上線 成増〜和光市駅間・北坂戸〜高坂駅間

◆踏切の安全性向上
 踏切のさらなる安全性向上を図るため、踏切せん光灯については全方向に光る全方向型への更新を推進するほか、踏切支障報知装置については詳細な検知が可能な新しいタイプへの更新を進めます。
 2023年度 全方向型踏切せん光灯への更新:83踏切
 2023年度 新しいタイプの踏切支障報知装置への更新:6踏切

◆線路保守用車両の更新
 線路設備の安全を確保していくため、夜間に線路工事で活躍する線路保守用車両を更新します。
 2023年度 更新車両
  軌道モーターカー 1台    バラストスイーパー 1台
  ダンプトロ    1編成   ロングレール運搬車 1編成
  除草薬散布車   1台


2.さらなるサービスの向上

◆新型特急スペーシア Xの就役
 沿線最大の観光地である日光・鬼怒川エリアの観光需要喚起を目的に、2023年7月15日より東武特急の新たな象徴となる新型特急スペーシアX 2編成の運行を開始します。また運行開始に合わせて浅草駅・東武日光駅を改修します。さらに2024年度の導入に向けて、新たに2編成の車両製作を進めます。

◆駅舎のリニューアル
 地域の“顔”であり、まちの“玄関口”である駅を、より便利で快適にご利用いただけるよう駅舎のリニューアル工事を引き続き推進します。
 2023年度 駅舎リニューアル
  東武スカイツリーライン  北春日部駅
  伊勢崎線         花崎駅・加須駅
  東武アーバンパークライン 新柏駅

◆駅舎の橋上化
【七里駅】

 東武アーバンパークライン七里駅については、さいたま市様のご支援のもと駅舎の橋上化を推進しており、2023年度内に供用開始予定です。
 駅舎の橋上化に合わせ、区画整理事業により北側駅前広場の整備が実施されることになっており駅へのアクセスの向上が図られます。

◆車両のリニューアル
 お客様により快適な輸送サービスを提供するために、佐野線・小泉線・桐生線において運行する車両のリニューアルを進めます。
 2023年度 10050型車両リニューアル:7編成


3.駅バリアフリー化の推進


「鉄道駅バリアフリー料金制度」の活用
 ホーム柵を含む駅設備のバリアフリー化を促進するため、2021年度に国が創設した「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用し、2023年3月18日より鉄道駅バリアフリー料金の収受を開始しました。収受した鉄道駅バリアフリー料金は全て駅バリアフリー設備の整備費等に充当いたします。


◆ホーム柵(可動式・固定式)整備の推進
 ホーム柵(可動式・固定式)については、ホームにおける転落防止等さらなる安全性の向上を目的として整備を進めています。2035年度までの「鉄道駅バリアフリー料金制度」の届出整備期間においては「優先整備駅」を定め、東武スカイツリーライン(浅草・押上〜北春日部駅間)、東上線(池袋〜川越市駅間)、東武アーバンパークラインの全駅、伊勢崎線の乗換駅(久喜駅)に整備することとし、整備済みの駅を含め計85駅を整備します。
【ホーム柵(可動式)】
 2023年度 ホーム柵(可動式)整備駅:4駅
  東武スカイツリーライン
   五反野駅・谷塚駅・草加駅(3・4番線)・新田駅
 2023年度 ホーム柵(可動式)工事実施駅:9駅
  東武スカイツリーライン
   小菅駅・梅島駅・西新井駅・草加駅(2・5番線)・蒲生駅・越谷駅(1・4番線)
  東上線 東武練馬駅・下赤塚駅・成増駅

【ホーム柵(固定式)およびホーム監視装置】※2
 2023年度 ホーム柵(固定式)整備駅:3駅
  東武アーバンパークライン
   新柏駅・鎌ケ谷駅・馬込沢駅
 2023年度 ホーム柵(固定式)工事実施駅:2駅
  東武アーバンパークライン
   六実駅・塚田駅

※2 上記のホーム柵(固定式)整備駅には、順次ホーム監視装置を設置します。ホーム監視装置とは、お客様がホームから転落することを防ぐために、ホーム端部に近づくと注意喚起放送を流すとともに列車や駅に通報するものです。本装置も「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用し整備します。
※3 越谷駅は2022年度に2・3番線のホーム柵(可動式)の整備が完了しています。

◆ホーム柵(可動式・固定式)以外の駅設備バリアフリー化の推進
 2025年度までにご利用者数が3,000人 /日以上の駅および自治体が策定するバリアフリー基本構想の生活関連施設に位置付けられた2,000人 /日以上の駅、計130駅(以下、バリアフリー対象駅)について原則全てバリアフリー化します。またホームと車両の段差・隙間縮小、トイレのリニューアル・洋式化等の推進や、既に各駅に整備されているバリアフリー設備の適切な維持管理・更新を行います。
 【エレベーターの新設】
  2023年度 整備駅:1駅   宇都宮線 おもちゃのまち駅
  2023年度 工事着手駅:1駅 東上線 朝霞台駅

【駅トイレリニューアル(洋式化を含む)】
 2023年度 整備駅:9駅
  東武スカイツリーライン
   梅島駅・獨協大学前駅・越谷駅・一ノ割駅・姫宮駅・東武動物公園駅
  宇都宮線 東武宇都宮駅
  東上線  北池袋駅・成増駅

【発車案内表示器の新設】
 2023年度 整備駅:6駅
  伊勢崎線 鷲宮駅・花崎駅・南羽生駅
  東上線  寄居駅
  東武アーバンパークライン 清水公園駅・野田市駅

【ホームと車両乗降口の段差・隙間縮小】
 車いす等をお使いのお客様に、より安全に駅ホームをご利用いただけるようホームの先端部を改修しホームと車両乗降口の段差・隙間の縮小を推進していきます。
 2023年度 段差・隙間縮小駅:3駅
  東武スカイツリーライン 新越谷駅(1・4番線)・北越谷駅(1・4番線)
  東上線 志木駅(1・2・3・4番線)

【曲線ホームと車両乗降口の隙間縮小】
 車両乗降口との隙間が大きい曲線ホームにおいてお客様に、より安全に駅ホームをご利用いただけるようホームの先端部を改修しホームと車両乗降口の隙間の縮小を推進していきます。
 2023年度 曲線ホームの隙間縮小駅:1駅
  東武アーバンパークライン 大宮駅(1番線)

【内方線付き点状ブロックの整備(JIS対応化含む)】
 視覚障がいをお持ちのお客様が、ホームから転落することを防止する設備として、バリアフリー対象駅においてホーム端部に内方線付き点状ブロックを設置していきます。また設置済の駅については、 JIS規格の内方線付き点状ブロックへの改修を推進していきます。
 2023年度 整備・改修駅:5駅
  日光線  杉戸高野台駅・南栗橋駅・新栃木駅
  宇都宮線 おもちゃのまち駅
  東上線  森林公園駅

【誘導用ブロックの JIS対応化】
 視覚障がいをお持ちのお客様が、改札口や昇降機等へ円滑に移動できるようバリアフリー対象駅全駅に誘導用ブロックを設置しており、引き続き JIS規格の誘導用ブロックへの改修を推進していきます。
 2023年度 改修駅:曳舟駅・柏駅・ふじみ野駅ほか17駅


4.新技術導入の推進

◆大師線における添乗員付き自動運転(GoA3)に向けた検証
 大師線において添乗員付き自動運転(GoA3)実現に向けた検証を進めており、2022年度は前方障害物検知システムを営業列車に仮設搭載した検証試験および地上側に設置する各種センサの検証試験を実施しました。
 2023年度は、引き続き前方障害物検知システム・地上センサの検証を行うとともに車両の設計業務を実施します。

◆車上データの有効活用
 さらなる安定運行の確保や輸送サービスの向上、省エネ運転の推進を図ることを目的に走行中の車両の乗車率や車内温度、走行パターン等のデータを把握し分析するシステム「Remote」を2021年度から導入しています。2023年度は、500系車両(特急リバティ)・60000系車両(東武アーバンパークラインで運行)への導入を拡大するとともに、新たに50000系車両(東上線で運行)への導入を開始します。

◆施設保守のデジタル化の推進
【施設状態監視システム】

 列車に線路や電車線等の状態を検測する装置やカメラを使用したモニタリング装置を搭載することにより、施設の状態を検測・監視できる「施設状態監視システム」の導入を推進します。2023年度は、検測・モニタリング装置の製作を実施します。

【施設データ管理システム】
 線路や電気施設の保守点検にタブレット端末を導入し検査および施設データの電子化を行うことで検査計画や実績、補修や予備品を一元管理する「施設データ管理システム」の導入を推進します。2023年度は、導入に向けたシステムの構築工事を実施します。


5.環境負荷の低減

◆電力回生インバータ装置導入の推進
 電車がブレーキを使用した際に発生する回生電力をさらに有効活用するために「電力回生インバータ装置」の導入を推進していきます。本装置は、余剰回生電力を直流電力から交流電力に変換し、駅等の電源として用いることで電力使用量の削減を図るものです。2023年度は、西新井変電所とふじみ野変電所にて運用開始するとともに、新たに栃木変電所、板橋変電所、若葉変電所、森林公園変電所への導入に向け準備を進めます。

                                  以 上
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