2018年2月7日 東海旅客鉄道株式会社
東海道新幹線静岡駅〜掛川駅間で発生した 脱線防止ガード外れの原因と対策について
2017年3月3日(金)、東海道新幹線静岡駅〜掛川駅間の下り線に設置していた脱線防止ガードが外れる事象が発生しました。 本事象を受け、2017年4月以降、社内に委員会を設置し、鉄道総合技術研究所の協力を得て詳細な調査と原因分析を行った結果、原因が判明し、対策を決定しましたのでお知らせいたします。
1.原因(別紙1) 脱線防止ガードを固定するボルト(以下、ボルト)の初期緩みに加え、まくらぎの下とバラストに隙間が生じた箇所において、列車通過に伴い、以下の2点が発生し、脱線防止ガードが外れました。 ・脱線防止ガードの各部材間に回転運動が生じて接合面が摩耗し、ボルトの締め付け力が低下 ・さらに、振動によりボルトが回転し、緩みが進行
2.対策 (1)ボルト緩み防止対策(別紙2) ・ボルトの回転を抑止する「回り止め」を設置(2018年度上期完了予定)
(2)脱線防止ガード脱落防止対策(別紙3) ・脱線防止ガードの脱落を防止するため、ガードを支持する固定部材のうち、両端を「新仕様の固定部材」に取替え(2019年度末完了予定)
(3)脱線防止ガードの保守管理強化(別紙4) ・まくらぎの下とバラストの隙間を管理する新たな手法を導入 ・ボルトの点検および締め直しを定期的に実施
3.費用 約48億円 ※既に施工を進めている646kmに対する対策費 (保守管理強化費は除く)
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