NEWS RELEASE:JR&私鉄    4
No.1080 【国土交通省】鉄道車両産業の抱える課題及び対応の方向性
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2016-06-21 23:12:37
[出典:国土交通省ホームページ]
国土交通省                            PressRelease
MinistryofLand,Infrastructure,TransportandTourism

                             平成28年6月20日
                             国土交通省鉄道局

   鉄道車両産業の抱える課題及び対応の方向性」の取りまとめについて
   〜鉄道車両産業の将来の成長と鉄道インフラの海外展開の推進に向けて〜


 国土交通省では、平成28年5月から鉄道車両メーカー、鉄道事業者、関係団体等から幅広く意見を聴取し、今般、鉄道車両産業の抱える課題及び対応の方向性を取りまとめました。


 我が国鉄道車両産業を取り巻く環境は大きく変化しています。国内市場の頭打ち及び海外市場の拡大が見込まれる中、業界の更なる成長のためには、海外需要の取り込みが必要になっている一方、多くの対処すべき課題も存在しています。
 このため、国土交通省では、平成28年5月から鉄道車両メーカー、鉄道事業者、関係団体等から幅広く意見を聴取し、今般、鉄道車両産業の抱える課題及び対応の方向性を取りまとめました。
 今回の取りまとめを踏まえ、今後、鉄道車両産業の将来の成長と鉄道インフラの海外展開の推進、さらには我が国鉄道の更なる発展にむけた取組みを推進します。

※概要及び本文は添付資料のとおりです。



鉄道車両産業における課題及び対応の方向性(概要)


○我が国鉄道車両産業において、これまで需要の中心であった国内市場は、今後頭打ちになる一方、海外市場は拡大が見込まれており、業界の更なる成長のためには、海外需要の積極的な取り込みが必要。
○しかし、鉄道車両産業の海外展開の促進には、生産能力(特に設計キャパシティ)の充実、欧州ビッグ3や中国中車など海外メーカーに対する競争力強化、保守サービスを含む発注のパッケージ化への対応能力の向上、現地生産化に係る相手国からの要請への対応など、多くの対処すべき課題が存在。
○一方、国内市場にあっては、鉄道事業者がそれぞれのインフラ事情や利用者ニーズ等に応じた車両をメーカーとの協働により導入。我が国の安全で利便性の高い鉄道を支えている点等に留意しつつ、車両の標準化等による生産効率化を追求。


1.今後の成長戦略に向けて
【課題】海外市場の需要の取り込み
 ↓
【対応の方向性】
 引き続き重要な市場である国内市場に対応する一方、アジアはもとより、欧州、北米等の海外需要を積極的に取り込み

2.海外展開の主な課題
【課題】
(1) 生産能力、特に設計キャパシティの充実
(2) 欧州や中国などの海外メーカーに対する競争力強化
(3) 保守サービスを含む発注のパッケージ化傾向への対応
(4) 現地生産化要請への対応
 ↓
【対応の方向性】
(1) ・海外向け車両の仕様の検証による設計負担軽減
  ・OB人材や他部門人材の活用等
(2) ・品質、納期遵守等日本の強みを生かした取組の強化
  ・付加価値を高めた差別化
  ・内外企業との連携
(3) ・車両メーカーの保守サービスへの対応能力の向上
  ・鉄道事業者による参画・支援
(4) ・直接投資等、具体の対応を検討

海外展開円滑化に向け、国は、我が国技術の国際標準化の推進、国内認証機関の充実、海外向け車両の仕様の検証等を推進

3.国内向け車両における生産効率化
【課題】
 車両メーカーの設計負担・生産コストの軽減、鉄道事業者の車両コストや保守負担軽減等を考慮した生産性向上
 ↓
【対応の方向性】
 安全性の確保のほか、企業間の差別化と生産の効率化のバランスに留意しつつ、車両の標準化等により、生産の効率化を追求