NEWS RELEASE:JR&私鉄    4
No.1032 (Re:1000) 【国土交通省】第13回「新幹線脱線対策協議会」の結果
ひろやす/伊藤(vnnc8158) 2016-05-30 22:39:58
[出典:国土交通省ホームページ]
国土交通省                            PressRelease
MinistryofLand,Infrastructure,TransportandTourism

                             平成28年5月27日
                             国土交通省鉄道局

        第13回「新幹線脱線対策協議会」の結果について


 先月発生した熊本地震を踏まえ、本日、第13回「新幹線脱線対策協議会」を開催しました。今回の協議会では、熊本地震による九州新幹線の被害状況について確認するとともに、現在各社が実施している対策の熊本地震における効果の検証、今後の対策を出来る限り早く進めていくための検討を行っていくことを確認しました。


1.日 時 平成28年5月27日(金)15:00〜17:00
2.場 所 中央合同庁舎4号館 1214特別会議室
3.出席者 別紙1のとおり
4.議 事
(1) 熊本地震による九州新幹線の被害等について
(2) 今後の新幹線の地震対策の進め方について
5.議事概要 
(1) JR九州より、九州新幹線の脱線事故や構造物の被害等について報告を受けた。
(2) 脱線・逸脱防止対策については、現在、各社が実施している対策の今回の熊本地震における効果を検証していくことを確認した。
 また、現在の整備計画を前倒しすることは、鉄道事業者にとって日常の保守との関係で困難を伴うものの、今後の対策を出来る限り早く進めていくための検討を行っていくことを確認した。
(3) 構造物については、致命的な損傷はなかったが、防音壁等に被害が生じていることから、原因及び対策について検証を行っていくことを確認した。 
(4) JR九州より、緊急に実施する追加対策として、今年度中に車両の逸脱防止ストッパについては残り6編成に設置、脱線防止ガードについては今回の熊本地震において車両が脱線した周辺の約14kmに設置していくとの報告を受けた。


別紙1
          新幹線脱線対策協議会メンバー表

西野 史尚 北海道旅客鉄道株式会社 取締役副社長 鉄道事業本部長
(代理 田畑 正信 常務取締役 鉄道事業本部副本部長)
福田 泰司 東日本旅客鉄道株式会社 常務取締役
森  厚人 東海旅客鉄道株式会社 執行役員安全対策部長
吉江 則彦 西日本旅客鉄道株式会社 取締役兼常務執行役員 鉄道本部副本部長
古賀 徹志 九州旅客鉄道株式会社 常務取締役鉄道事業本部長
(代理 兵藤 公顕 鉄道事業本部新幹線部長)
松橋 貞雄 独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 理事
渡辺 郁夫 公益財団法人 鉄道総合技術研究所 理事
潮崎 俊也 国土交通省 大臣官房技術審議官(鉄道局担当)



  第13回新幹線脱線対策協議会

    日時:平成28年5月27日(金) 15:00〜17:00
    場所:合同庁舎4号館 1214特別会議室

          議事次第
開会
議事
 1.熊本地震による九州新幹線の被害等について 
 2.今後の新幹線の地震対策の進め方について
閉会


資料1
●被害状況について
                             平成28年5月27日
                             九州旅客鉄道株式会社

       熊本地震による九州新幹線の被害状況について

・熊本地方において、4月14日21時26分前震発生(M6.5、震度7)
 さらに4月16日1時25分に本震(M7.3、震度7)が発生。

・4月14日の地震で、熊本・新八代間(熊本駅から終点側1.3km付近)を約80km/hで走行中の回送列車が列車脱線。(運転士けがなし)

・4月14日の地震に走行していた脱線車両以外の走行及び停車中の列車8本については、問題はなかった。

・地震に伴い、「脱線箇所の軌道損傷」をはじめ、「防音壁の落下」「調整桁の支障周りのズレ」「橋脚・橋台のストッパーの損傷」「ホーム桁の柱損傷」等の多くの設備損傷が生じた。

九州新幹線の地上設備の主な被害状況
┌──┬──────────────┬────────┬─┐
│  │主な被害          │箇所数     │ │
├──┼──────────────┼────────┼─┤
│軌道│軌道損傷(列車脱線範囲)  │ 1箇所(約300m)│@│
│  │軌道変状          │ 1箇所(約200m)│A│
├──┼──────────────┼────────┼─┤
│  │高架橋等の柱の亀裂     │33箇所     │B│
│  │調整桁の桁ズレ       │ 4箇所     │C│
│土木│ホーム桁の柱損傷      │ 1駅      │D│
│  │防音壁落下         │ 122箇所    │E│
│  │防音壁ズレ         │ 94箇所    │ │
│  │煙突倒壊(部外設備)    │ 1箇所     │F│
├──┼──────────────┼────────┼─┤
│  │電車線ハンガー損傷     │約1000本    │G│
│電気│自動張力調整用電柱バンド損傷│ 110箇所    │H│
│  │ちょう架線素線切れ     │ 1箇所     │I│
│  │AT保護線断線        │ 2箇所     │J│
├──┼──────────────┼────────┼─┤
│建築│ガラス破損(防風スクリーン)│ 1駅      │K│
├──┼──────────────┼────────┼─┤
│  │天井クレーン転倒      │ 1箇所     │L│
│機械│可動柵損傷         │ 1駅(熊本駅) │ │
│  │エスカレータ        │ 1駅(熊本駅) │ │
│  │エレベータ         │ 1駅(熊本駅) │ │
└──┴──────────────┴────────┴─┘

資料2
                             平成28年5月27日
                             九州旅客鉄道株式会社

         九州新幹線における当面の追加対策について 

1.今回の熊本地震において車両が脱線した当該箇所周辺に今年度末までに脱線防止ガード14kmを設置する。 

2.平成29年度末完了予定だった車両の逸脱防止ストッパーについては、残り6編成の取り付けを今年度中に完了する。
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