NEWS RELEASE:JR&私鉄    4
No.5101 【JR海】N700S営業車による地上設備計測の実施について
ほりうち(ccbu8181) 2019-08-08 20:54:00

                          2019年8月7日
                         東海旅客鉄道株式会社


  東海道新幹線 N700S営業車による地上設備計測の実施について


 東海道新幹線では、計測専用の車両であるドクターイエローにより、定期的に軌道や電気設備の計測を行い、計画的に保守作業を行うことで日々の安全・安定輸送を確保しています。それに加え、より高頻度に設備の状態把握を行い、タイムリーに保守作業を行えるよう、営業車にも搭載可能な計測機器の小型・軽量化などの技術開発に取り組んできました。
 すでに、走行中の営業列車で軌道の状態を計測する「軌道状態監視システム」を導入して乗り心地の向上を図っていますが、昨年6月からは、新たな計測項目を追加させた「軌道状態監視システム」をN700S確認試験車に搭載して走行試験を実施しています。
 さらに今回、電気関係の設備の状態を走行中の営業列車で計測する「トロリ線状態監視システム」と「ATC信号・軌道回路状態監視システム」という2つのシステムについても技術開発を行い、昨年10月より、順次、N700S確認試験車に搭載して走行試験を実施しています。
 このたび、これら3つのシステム(以下「状態監視システム」)について、実用化の目途が立ち、N700S営業車での計測を行うこととしましたので、お知らせします。

1.状態監視システムの概要(別紙1)
(1)トロリ線状態監視システム(別紙2)
・走行中に、トロリ線の状態(摩耗、高さなど)を計測するシステム
 ⇒作業員による定例的なトロリ線計測(夜間)を省略
<システムの特長>
・照射光源に赤外線LEDを採用することにより、太陽光によるノイズを受けにくく、安定した計測が可能に
・トロリ線状態監視装置内にカメラとトロリ線の高さを検出する機器を新設し、トロリ線の高さに応じてカメラのピントを調整して、高速走行時でも正確な計測を可能に

(2)ATC信号・軌道回路状態監視システム(別紙3)
・走行中に、レールに流れるATC信号、帰線電流※を計測し、取得したデータを定期的に保守部門の現業機関等へ送信するシステム
  ※帰線電流 … 電車からレールを伝って変電所に帰っていく電流
 ⇒異常の予兆を早期に検知し、信号設備、軌道回路に対して必要な処置や保守を速やかに行うことが可能に

(3)軌道状態監視システム [※ 2018年5月30日 プレスリリース済]
・走行中に軌道の状態を計測、データをリアルタイムに中央指令等へ送信するシステム


2.計測機器を搭載するN700Sの編成数
・N700S営業車の3編成に、状態監視システムを搭載します。
・軌道状態については、より高頻度に計測を行うため、さらに別の3編成にも「軌道状態監視システム」を搭載します。


3.今後のスケジュールについて
・2021年3月まで N700S確認試験車に搭載した計測機器の長期耐久性等を確認
・2021年4月より 計測機器を搭載したN700Sの営業運転を開始
撮影日:
撮影場所:
キャプション: 別紙1 N700S営業車による地上設備計測の概要
画像サイズ: 1099×824(29%表示)
撮影日:
撮影場所:
キャプション: 別紙2−1 トロリ線状態監視システムの概要
画像サイズ: 1099×824(29%表示)
撮影日:
撮影場所:
キャプション: 別紙2−2 トロリ線状態監視システムの概要
画像サイズ: 1099×825(29%表示)
撮影日:
撮影場所:
キャプション: 別紙3 ATC信号・軌道回路状態監視システムの概要
画像サイズ: 1099×824(29%表示)